Last Updated on 2024-03-09 10:54 by 荒木 啓介
NSAはゼロトラストネットワークセキュリティに関する詳細なガイドラインを提供し、ネットワークセグメンテーションを通じたトラフィック制御の重要性を強調している。マクロおよびマイクロセグメンテーションの違いにも言及している。
Cloudflareはランプや他の物理的エントロピー源を使用したセキュリティツールを展開し、ランダム性の重要性とそのセキュリティにおける役割を説明している。他の組織が使用するエントロピー源の例も紹介されている。
Southern Companyは電力変電所のSBOM実験を行い、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアのインベントリ作成の重要性を示している。これはサプライチェーンセキュリティの強化とサイバー攻撃への対策に寄与する。
CISOはCEOからのサポートを受けるべきであり、その責任とストレスは増加している。CEOはCISOに対して4つのサポート方法を行うべきである。
CISAとOpenSSFはオープンソースエコシステムの管理に関するガイドラインを提供し、悪意のあるパッケージの増加とリスクの重要性を指摘している。オープンソースの採用における課題と対策も説明されている。
中東諸国ではDMARCの採用率が高く、メール認証プロトコルの重要性と課題が認識されている。GoogleやYahooの制限との関係も指摘されている。
サイバー保険戦略において、CISOとCFOの協力の重要性が強調されている。サイバーリスクの定量化と財務への影響、統合された戦略の開発と実行についても言及されている。
セキュリティチームの管理には、共通言語と期待値の確立、多様なチームメンバーの信頼構築とキャリアサポート、チームダイナミクスとコミュニケーションの重要性が含まれる。
【ニュース解説】
最近のサイバーセキュリティの動向に関するいくつかの重要なトピックが取り上げられています。これらのトピックは、企業や組織が直面するセキュリティ上の課題に対処するためのガイドラインや実践例を提供しています。
まず、NSAが提供するゼロトラストネットワークセキュリティに関するガイドラインは、企業がネットワークセグメンテーションを通じてセキュリティを強化する方法に焦点を当てています。ゼロトラストモデルは、信頼された内部ネットワークという概念を排除し、すべてのユーザーとデバイスを潜在的な脅威として扱います。このアプローチにより、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを大幅に低減できます。
次に、Cloudflareが実施しているランダム性を利用したセキュリティ対策は、インターネットの安全を保つためのユニークな方法を示しています。ランダム性は、暗号化やパスワード生成など、セキュリティの多くの側面で重要な役割を果たします。Cloudflareのような企業が物理的なエントロピー源を利用することで、より強固なセキュリティを実現しています。
Southern Companyが行った電力変電所のSBOM(ソフトウェアビルオブマテリアルズ)実験は、サプライチェーンセキュリティの重要性を浮き彫りにしています。この取り組みにより、使用されているソフトウェアやファームウェアの詳細なインベントリが作成され、サイバー攻撃への対策が強化されます。
CISO(最高情報セキュリティ責任者)がCEO(最高経営責任者)から必要とするサポートに関するセクションでは、組織のセキュリティ戦略を成功させるためには、CISOとCEOの間の強力な連携が不可欠であることが強調されています。
オープンソースエコシステムの管理に関するCISAとOpenSSFのガイドラインは、開発者が悪意のあるソフトウェアコンポーネントをコードに組み込むことを防ぐための対策を提案しています。これは、オープンソースソフトウェアの利点を享受しつつ、セキュリティリスクを最小限に抑えるための重要なステップです。
中東諸国におけるDMARCの採用率の高さは、メールセキュリティの強化に向けた積極的な取り組みを示しています。これにより、フィッシング攻撃やなりすましメールのリスクが低減されます。
サイバー保険戦略におけるCISOとCFOの協力の重要性は、サイバーリスクを効果的に管理し、組織の財務的なリスクを最小限に抑えるための鍵となります。
最後に、セキュリティチームの管理に関するアドバイスは、多様なチームを効果的に運営し、組織のセキュリティを強化するための実践的な戦略を提供しています。
これらのトピックは、サイバーセキュリティの複雑な風景をナビゲートするための貴重な洞察を提供し、組織が今日直面しているセキュリティ上の課題に対処するための具体的なガイドラインを提供しています。
from CISO Corner: NSA Guidelines; a Utility SBOM Case Study; Lava Lamps.
“ゼロトラストから物理エントロピーまで: サイバーセキュリティの最前線” への1件のコメント
最近のサイバーセキュリティに関する動向を見ると、技術の進化とともに様々な脅威も進化していることがわかります。私が若いころには想像もできなかったような、高度な技術がセキュリティ対策に使われているのを見ると本当に驚きますね。例えば、Cloudflareがランプやその他の物理的エントロピー源を利用したセキュリティツールを展開しているなんて、聞いただけでも興味深いです。ランダム性がセキュリティにおいてこんなに重要な役割を果たしているとは、なかなか理解し難いですが、新しい技術の重要性は理解できます。
また、Southern Companyが電力変電所のSBOM実験を行っていることも、サイバーセキュリティが社会の基盤となるインフラストラクチャーにとっていかに重要かを示しています。私たちの生活に直接影響を及ぼすような施設がサイバー攻撃の脅威にさらされていると考えると、やはりセキュリティ対策の重要性は高まる一方です。
CISOとCEOの関係に関して言えば、組織のセキュリティを確保するためには両者の強力な連携が不可欠であることに強く同意します。私が勤めていた会社では、情報セキュリティに対する認識が低かったので