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CISAとFBI、開発者に警鐘:OSコマンドインジェクション対策を強化せよ

CISAとFBI、開発者に警鐘:OSコマンドインジェクション対策を強化せよ - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2024-07-13 04:18 by 門倉 朋宏

CISA(サイバーセキュリティ・インフラストラクチャー・セキュリティ庁)とFBI(連邦捜査局)は、ソフトウェア開発者に対し、オペレーティングシステム(OS)上で不正なコマンドを実行させることを可能にする脆弱性、特にOSコマンドインジェクションの脆弱性を取り除くことに注力するよう警告している。これらの脆弱性は防ぐことが可能であり、セキュア・バイ・デザインの原則を採用することで対処できるとされている。

最近では、ネットワークエッジデバイスにおけるOSコマンドインジェクションの欠陥を悪用する高プロファイルなキャンペーンが発生している。例として、Ciscoは自社のNX-OSソフトウェアにおけるコマンドラインインジェクションの脆弱性(CVE-2024-20399)を修正した。この脆弱性は認証された攻撃者が任意のコマンドを実行できるものであり、中国支援の脅威グループVelvet Antによって既に悪用されている。

OSコマンドインジェクションの脆弱性は、ソフトウェアがユーザー入力を適切に検証およびサニタイズしない場合に発生する。これにより、システムの乗っ取り、許可されていないコードの実行、データ漏洩が引き起こされる。CISAとFBIは、技術メーカーに対し、この種の脆弱性を根本から排除するためにセキュア・バイ・デザインのアプローチを採用するよう促している。

また、ビジネスリーダーに対して、製品のセキュリティを優先し、開発プロセスにOPSEC(作戦保全)の原則を統合することを呼びかけている。安全なコマンド生成機能の使用、脅威モデルのレビュー、最新のコンポーネントライブラリの使用、徹底したコードレビュー、開発ライフサイクル全体を通じた積極的な敵対的製品テストの実施など、複数の対策が推奨されている。

【ニュース解説】

CISA(サイバーセキュリティ・インフラストラクチャー・セキュリティ庁)とFBI(連邦捜査局)が、ソフトウェア開発者に対して、オペレーティングシステム(OS)上で不正なコマンドを実行させる可能性のある脆弱性、特にOSコマンドインジェクションの脆弱性に対する警告を発しています。これらの脆弱性は、適切な対策を講じることで防ぐことが可能であり、セキュア・バイ・デザインの原則を採用することで対処できるとされています。

OSコマンドインジェクション脆弱性は、ソフトウェアがユーザーからの入力を適切に検証またはサニタイズ(無害化)しないことにより発生します。攻撃者はこの脆弱性を利用して、システム上で任意のコマンドを実行し、システムの乗っ取りやデータ漏洩などのセキュリティ侵害を引き起こす可能性があります。

この問題に対処するため、CISAとFBIは技術メーカーに対して、製品の設計段階からセキュリティを考慮するセキュア・バイ・デザインのアプローチを採用するよう促しています。具体的には、安全なコマンド生成機能の使用、脅威モデルのレビュー、最新のコンポーネントライブラリの使用、徹底したコードレビュー、開発ライフサイクル全体を通じた積極的な敵対的製品テストの実施などが推奨されています。

このような対策を講じることで、ソフトウェア開発者はOSコマンドインジェクションの脆弱性を未然に防ぐことができ、結果としてエンドユーザーのセキュリティを強化することが可能になります。また、ビジネスリーダーに対しては、製品のセキュリティを優先し、開発プロセスにセキュリティ対策を統合することの重要性が強調されています。

この警告は、ソフトウェア開発の現場においてセキュリティがますます重要な要素となっていることを示しています。セキュア・バイ・デザインの原則を採用することは、単に脆弱性を減少させるだけでなく、信頼性の高い製品を提供し、最終的にはユーザーの信頼を獲得するための重要なステップです。このアプローチは、将来的にもっと複雑なセキュリティ脅威が現れたときに、より迅速かつ効果的に対応できるようにするための基盤を築くことにも繋がります。

from CISA, FBI Warn of OS Command-Injection Vulnerabilities.


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