21日目のテーマは「BLAST=爆発」。
最初にこの単語を見たとき、脳内で即座に“あの特撮爆破”が再生された。
ヒーローが爆風を背に振り向く、あの伝説的ワンシーン。
「今日はあれをAIで再現してみよう」と気軽に始めたのが——すべての混乱の始まりだった。
Craiyonで火種をつかむ
最初に使ったのはCraiyon。

このツール、無料ながら出力がとにかく個性的で、何を描かせても「人間には思いつかない形」にしてくれる。
今回も例に漏れず、“アメリカン特撮ヒーロー”感全開の絵を出してきた。
荒削りなんだけど、逆にそのカオスっぷりに心を掴まれる。
「うん、爆発というより“爆誕”だなこれ」と思わずツッコむ。



確かに仕上がりはちょっと海外ヒーロー寄りだったけど、
あの“カオスの勢い”こそが今日のテーマの原型だったのかもしれない。
Midjourneyで覚醒
Craiyonの独特な勢いも良かったけれど、
もう少し“映像の中のヒーロー感”を追求したくなってしまった。
「よし、もうアイツを出そう」と切り替えた先がMidjourney。
新しく書き直したプロンプトはこれ。
red, green, and blue bio‑metallic heroes running through massive explosions。
――それが、この日最大の爆発を呼ぶ引き金になった。

生成された瞬間、思わず息をのんだ。
炎に包まれて疾走する三人のヒーロー。
タイツじゃない、メカでもない。バイオメタルの重厚感。
まさに、“BLAST”という単語が具現化した瞬間だった。
ストーリー化―CODE‑BLAST誕生
この画像を見た瞬間、物語が降ってきた。
――赤(レッド)は災害救助隊員、
――緑(グリーン)は科学者、
――青(ブルー)は解析官。
デジタル腐敗した都市〈ミラルシティ〉を救う、
三人の“バイオ戦隊 CODE‑BLAST”。
博士も登場し、ヒロイン・七瀬ユナは「カラーピッカー」を操るコード解析士に。
そして禁断の#000000(BLACK)という裏のコードも設定された。
正義と絶望、全色を抱える世界観が完成。
ストーリーは第一話「起動 -Code Link-」として記事内アコーディオンに収録。
開けば、爆炎の街でヒーローたちが走り抜ける――映画の一幕のようなシーンが読める仕様にした。
【BLAST-01:起動 -Code Link-】
夜の高層都市〈ミラルシティ〉。
光とデータが交錯する巨大スクリーン街で、異変は突如始まった。
信号機が一斉に赤く染まり、監視ドローンが空中で停止。
次の瞬間、街の電子広告が一斉にノイズを吐く。
ノイズの中から浮かび上がる文字――
「感染コード:VOID.起動」
耳を裂くような電子爆音とともに、建物の照明が爆ぜた。
放たれた火花がプラズマのように街路を横切り、光を吸い込む“黒い波”が広がる。
「……まただ。制御システムが——!」
本庁災害対応センターの通信端末で叫ぶのは、天城烈火。
数時間前から続く局地的な電子爆風事故。彼は現場へと急行していた。
現場の空は赤かった。
空気の振動が熱を帯び、まるで都市そのものが心臓の鼓動のように脈動している。
その中心、倒壊した通信タワーの影から、黒い無機質なシルエットが立ち上がる。
発光するバグ模様、歪んだ電子機械の巨影——
バグマギアの端末兵**〈データミノン〉**。
一方その頃、研究施設の地下区画。
七瀬ユナは、異常な感情波を計測していた。
スクリーンいっぱいに走る、色のノイズの波形。
「これは感情値の暴走じゃない……“色そのもの”が崩壊してる……!」
分析データを見つめるユナの虹彩に、微かな光が灯る。
彼女はヘッドセットに手を当てた。
「来栖博士、スーツリンクの承認を。三人とも市街地にいます!」
モニターの向こうで静かに頷く研究主任、来栖博士。
右目の義眼が赤く光った。
「……試作コードの起動を許可する。Code-Link——実行だ」
ユナの端末に、三方向から同時通信。
烈火の荒い息、蓮の落ち着いた声、シオンの分析結果。
三つのコードが、はじめて彼女のディスプレイ上で重なり、ひとつの白光になった。
「……感情値、同期完了。行ける、いけるわ!」
ユナはヘッドセットのスイッチを押し込む。
全身に流れ込む色彩データの洪水——
「CODE-LINK!」
轟音。
烈火、蓮、シオン、それぞれの体に虹色の粒子が集まり、ナノメタルの装甲が編み込まれる。
赤、青、緑――三つの閃光が爆発する炎の中で交錯し、
そこに立つのは新たな希望の象徴。
爆裂変換戦隊 CODE-BLAST、起動!
烈火(CODE-RED):「街を食ってやがるバグども、ここで止まれッ!」
蓮(CODE-GREEN):「量子領域、安定化完了——データ隔離開始!」
シオン(CODE-BLUE):「感情波制御、正常。全システム戦闘モードに移行!」
👊—— 三人が駆ける。
背後では街の爆発が連鎖し、火の粉と電子破片が舞う。
ユナのモニターに映る三つの波形が、完全に重なった瞬間――
「ブラスト・エントリー。発動確認!」
爆風の中、三体のヒーローが一直線に突き抜けた。
だが、ユナの画面に微かなノイズが走る。
それは、黒いノイズの中でわずかに瞬く「#000000」のデータフラグだった。
七瀬ユナ(小声で):「……黒のコード? まさか、ウイルスが感情を……?」
炎の残光の向こうで、機械の影が笑う。
バグマギア司令核〈VOID〉の声が響いた。
「お前たちの“心”こそ、最も美しいエラーだ——」
次回予告:BLAST-02/黒のノイズ
「闇に飲まれる感情。だが、それも僕らの“色”だ。」
Sunoで音を爆発させる
仕上げは音楽。
ヒーローソングっぽくて、ギターが叫んで、
しかもドラムが爆発しているような曲が欲しかった。
Sunoにプロンプトを打ち込んだら、
ドカンではなく“ズシン”と来る熱血ロックが完成。
爆発音こそ鳴らなくても、音の中で火花が散る。
**「音が爆発してる」**とはこのことだ。
🎧 Listen on Suno → https://suno.com/s/aRACQRDryW7i2CTW
【まとめ】
今日の創作は、最初のカオスから最後の完成まで、まさに「右往左往の連続爆破」。
Craiyonが火をつけ、Midjourneyが燃やし、Sunoが爆発させた。
AIと一緒に描くという行為は、予想を裏切られ続ける旅のようなもの。
その過程の全部が作品になっていく。
AIに翻弄されながら、確かに“自分の創造の爆破音”を聴いた気がした。
明日のお題は何だろう?
また新しい色が爆ぜる予感がする。
(どうか明日は、爆発なしで終われますように)