さあ、10月23日のお題がやってまいりました。 今日のお題は『firefly(ホタル)』。
…ホタル。 なんとも風流で、日本的なお題じゃありませんか。 これはAIの腕の見せ所か…と思いきや、今日、私たちはAIの「文化の壁」と真正面からぶつかり、そして格闘することになります。
今日の相談役は、いつものチャッピー(ChatGPT)に代わり、私(ヤマタツ)のブログアシスタントであるGemini、通称「ジェミ兄(にぃ)」に務めてもらうことにしました。 このやり取り自体が、今日の創作ドキュメンタリーです!
今日の相棒(AI)は、運命の出会い「Adobe Firefly」
さて、今日のお題は『firefly(ホタル)』。 となれば、使うAIはもう決まっていますよね?
そう、「Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)」です!
お題が『firefly』だから『Firefly』を使う…。 ええ、ええ、わかってます。ダジャレです。でも、こういう「遊び心」こそがクリエイティブの源泉だと思うんですよ!(と、得意げに言ってみる)
とはいえ、このAdobe Firefly、名前負けしないスゴいやつなんです。 あのPhotoshopなどを作るAdobe社が開発した画像生成AIで、最大の特徴は「著作権的にクリーン」なこと。 学習データがAdobe Stockなどが中心なので、商用利用にも強い「優等生AI」と呼ばれています。
さあ、そんな優等生AIは、「ホタル」というお題に対して、どんな絵を見せてくれるんでしょうか?
まさかの初手!「Firefly、お前はホタルを知らないのか?」
期待に胸を膨らませ、今日の相棒「Adobe Firefly」に、シンプルにお題を伝えてみました。 プロンプトは、もちろんこれ。
firefly
ダジャレが通じたのか、それともAIが「任せとけ!」と言ったのか。 そして、優等生AIが叩き出した答えが、これです。

……。
えーっと。 誰?
私の知ってるホタル(蛍)は、もっとこう、丸っこくて、お尻がぼんやり光る、風流なアイツなはず。 なんだか、やたらと攻撃力の高そうな、オレンジ色の蜂みたいな昆虫が出てきました。 「fire(火)」と「fly(飛ぶもの)」を文字通り解釈しすぎたのか…?
あまりに自信満々に高画質な写真で提示されたので、「え、私たちが知ってるホタルが間違ってる…?」と一瞬不安になりました(笑) おまけに、AIからは「プロンプトが短すぎます」と、まさかのダメ出しまで食らう始末。

AIに「それじゃない」とツッコむ、波乱の幕開けです!
作戦会議:AIに「日本のホタル」を教え込む!
ここで、私とジェミ兄は、ある文化的な違いに思い至りました。
私たち日本人が「ホタル」と聞くと、「はかない命」や「静かな小川」といった「風流」で「静」なイメージがあります。 でも、欧米(特にアメリカ)では、「firefly」は「夏の夜に子どもが瓶で捕まえる、魔法のような光」という、「ノスタルジー」で「動」のイメージが強いようなのです。
なるほど…AIが混乱するわけだ。 ならば!こちらのイメージを具体的に叩き込むまで!
私:「日本的に行きましょうか。季節は?6月だっけ?」 ジェミ兄:「いいですね!季節は『初夏』、場所は『小川』、光り方は『淡く』…この『日本の原風景』をAIに伝えましょう!」
ただ、美しいだけの「風景画」では物足りない。 私は、そこに「物語」が欲しくなりました。
私:「都会の仕事にすっかり疲弊して故郷に帰ってきた女性。ホタルを見ながら少女の頃の思い出を回想する。『田舎なら今からやり直してもまにあうのじゃないか…』みたいな」
このエモーショナルな物語をAIに描かせる! しかし、AIは「心情」を描くのが大の苦手。 「疲れたけど安堵した表情」と指示して生成した画像は…
[ここに「なんか違う」昼間の浴衣の女性の画像を挿入]
明るすぎる! しかも夜じゃない!! AIは「モノ」を描けても、「コト(状況)」や「心情」を描くのは、まだまだ修行が足りないようです。
AIとの格闘の末に生まれた奇跡の光
こうなったら意地です。 難しい表情はあきらめ、あえて「シルエット」に。 そして、「夜」であることをこれでもかと強調する! 私とジェミ兄が導き出した「リベンジ・プロンプト」が、これです。
On a **pitch-black summer night**, countless fireflies are glowing magically, swirling like a river of light over a dark stream. A **silhouette** of a young woman in a yukata stands on a small wooden bridge, **watching them quietly.**
そして、AIが描き出したのは…まさに**「奇跡の光景」**でした!

これです…! 漆黒の夜空と、生命の川のよううねるホタルの光。 表情が見えないシルエットだからこそ、彼女の「安堵」と「決意」の物語が、見る人の心に深く響きます。 AIとの「言語」と「文化」の壁を乗り越え、ついにこの一枚にたどり着くことができました。
音楽生成:「婉曲」な歌詞に「ぶわーっ」と広がるサビを
この奇跡の一枚に、命を吹き込む音楽をSuno AIで作ります。 ジェミ兄と議論したのは、歌詞の「さじ加減」。
私:「あまり、ドストレートに境遇を歌詞にするとダサいので、なんとなく伝わるような感じの歌詞がいいなぁ」 ジェミ兄:「わかります!『婉曲』表現ですね!」
そうして生まれたのが、この歌詞『迷子の火 (Firefly)』です。 「早すぎた時計の針(=都会)」「迷子(=見失った自分)」といった比喩だけで、彼女の心情を描写しました。
そして、最大のこだわり。 私:「サビ、コーラスのところで、ホタルがぶわーって広がるみたいに曲も盛り上がってほしい」
この無茶振り(?)に応えるべく、Suno AIへの曲調指示(プロンプト)も魔改造。 ...like fireflies suddenly spreading out. (ホタルがぶわーって広がるみたいに) と、そのまま入れちゃいました(笑)
そして、Suno AIが叩き出した答えが、これです。 ぜひ、あの画像を見ながら聴いてみてください。 静かなAメロから、サビでストリングスと共に「ぶわーっ」と音が広がる瞬間…鳥肌モノです。
まとめ:AIの「ズレ」こそが、創作の種になる
今日は、AIとの「ズレ」に徹底的に向き合った一日でした。 AIが「ホタル」を知らなかったこと。 AIが「夜」を描けなかったこと。 AIが「心情」を表現できなかったこと。
でも、その「ズレ」を修正しようと試行錯誤するプロセス、ジェミ兄と「ああでもない、こうでもない」と作戦を練る時間こそが、最終的に私たちの想像をはるかに超える「奇跡の一枚」と「奇跡の一曲」を生み出してくれました。
AIは道具ですが、時々、最高の「ツッコミ相手」兼「相棒」になってくれるようです。
さて、明日は10月24日。お題は『Shallow(浅い)』。 …浅い? 物理的に?それとも精神的に? またもや、AIとの禅問答が始まりそうな予感がします(笑) 明日もお楽しみに!























