Last Updated on 2025-06-27 18:38 by 清水巧
Pimaxは2年半前に、PC VRコンテンツをワイヤレスでストリーミングするためのコンパクトなコンソール型コンピュータ「VR Station」を発表した。このデバイスは、Reality “12K”およびCrystalヘッドセットにワイヤレスでコンテンツを送信することを目的としている。しかし、”12K”ヘッドセットはまだ出荷されておらず、Crystalヘッドセットのワイヤレスストリーミングアドオンもまだ提供されていない状況である。にもかかわらず、PimaxはVR Stationの開発が進行中であることを強調している。
VR Stationは2021年末に発表され、60GHzの高解像度アクセサリーを使用してPC VRゲームをワイヤレスでプレイするためのコンパクトPCとして設計されている。Pimaxは先週、60GHzの「Airlink」ワイヤレスアクセサリーについてのアップデートを提供し、今年後半に300ドルの価格で出荷される予定であることを発表した。Airlink技術は任意のPCで使用できるが、VR Stationの重要な部分である。
PimaxはVR Stationの開発が順調に進んでおり、ソフトウェアの使いやすさの最適化に注力していると述べている。また、協力するPCケースメーカーが新しいバッチのPCケースを製造中であり、納品され次第、VR Stationのプロトタイプを組み立てる予定である。VR Stationは、ポータブルデスクトップPCとVRゲームをストリーミングするためのワイヤレス送信機を組み合わせた包括的なソリューションであり、PCVRユーザー体験を向上させ、ゲームコンソールのような「プラグアンドプレイ」体験を実現することを目指している。Pimaxは、ソフトウェアの使いやすさとハードウェアの安定性を最優先事項としており、複数のPCメーカーと連絡を取り合ってVR Stationの可能性を探っている。
VR Stationの発売時期はまだ明確ではないが、Pimaxは最終的にVR Stationを提供する予定である。ただし、最新のヘッドセット(Crystal LightおよびCrystal Super)はAirlinkと互換性がないため、VR Stationとは使用できない。Reality “12K”ヘッドセットも開発中であり、VR Stationの発売時には利用可能になる可能性がある。
【参考サイト】
PrimaxオフィシャルのVR stationのサイト(外部)
【編集者追記】用語解説
- VR Station: PimaxがPCVRコンテンツをワイヤレスでストリーミングするためのコンパクトPCを目指すコンセプト製品。
- Airlink: PimaxのVR Stationで使用予定の60GHz帯ワイヤレス送受信機。
- Reality “12K”: Pimaxの次期フラグシップVRヘッドセット。
【ニュース解説】
Pimaxが発表した「VR Station」は、PC VRコンテンツをワイヤレスでストリーミングするためのコンパクトなコンソール型コンピュータです。このデバイスは、特にPimaxのReality “12K”およびCrystalヘッドセット向けに設計されており、60GHzの高解像度アクセサリー「Airlink」を使用してPC VRゲームをワイヤレスでプレイすることが可能になります。しかし、発表から2年半が経過した現在も、”12K”ヘッドセットの出荷はされておらず、Crystalヘッドセットのワイヤレスストリーミングアドオンもまだ提供されていません。それにもかかわらず、PimaxはVR Stationの開発が順調に進んでいると強調しています。
VR Stationの開発において、Pimaxはソフトウェアの使いやすさの最適化と、ハードウェアの安定性に重点を置いています。この取り組みは、VR Stationをゲームコンソールのような「プラグアンドプレイ」体験を提供するデバイスとして位置づけ、PCVRユーザー体験を向上させることを目指しています。この目標を達成するために、Pimaxは複数のPCメーカーと連携し、VR Stationの可能性を探っています。
このプロジェクトの進行は、VR技術の進化と普及において重要な意味を持ちます。VR Stationが成功すれば、PCVRゲームのアクセシビリティが大幅に向上し、より多くのユーザーが高品質なVR体験を手軽に楽しめるようになるでしょう。また、ワイヤレスストリーミング技術の進化は、VRデバイスの自由度を高め、没入感をさらに深めることが期待されます。
しかし、技術開発には常にリスクが伴います。特に、高解像度のVRコンテンツをワイヤレスでストリーミングするためには、安定した高速通信が必要となりますが、これが十分に実現できるかどうかが鍵となります。また、新技術の導入は、既存の規制や標準に影響を与える可能性があり、業界全体での調整が求められる場合があります。
長期的な視点では、VR StationのようなデバイスがVR市場に新たな動きをもたらし、VR技術の発展と普及を加速させる可能性があります。これにより、教育、トレーニング、エンターテイメントなど、さまざまな分野でのVRの活用が進むことが期待されます。ただし、そのためには、技術的な課題の克服と市場の受け入れが不可欠です。PimaxがVR Stationを成功させるためには、これらの課題に対する明確な解決策と、ユーザーのニーズに応える革新的な製品を提供することが求められます。
from Pimax Says ‘VR Station’ PC VR Console is Still in Development.