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iPhone売上減もApple株価は上昇、利益率拡大と買い戻しで投資家安心

Last Updated on 2024-05-03 14:46 by 荒木 啓介

Appleは、2024年3月四半期にiPhoneの売上が前年比10%減少したことを発表した。この製品は同社収益の半分を占めるが、売上減少にもかかわらず、株価は市場終了後に6%以上上昇した。この上昇は、利益率の拡大と株式の買い戻しプログラムの拡大を受けたものである。

Appleの総利益率は46.6%に拡大し、サービス事業の成長が反映されている。また、同社は現四半期の全体的な収益成長が低い一桁台になると予測している。さらに、Appleは公開企業として過去最大の1100億ドルの株式買い戻しを承認した。

Appleは、2.2億台のアクティブデバイスを持つ顧客基盤を背景に、新しいサブスクリプションサービスを展開している。2023年末の時点で、Appleは過去10年間に6580億ドルを株式買い戻しに費やしており、これはMicrosoftを大きく上回る額である。同社は巨額の現金残高を減らすことを目指しており、純現金中立に達した時点で次のステップを評価するとしている。

【ニュース解説】

Appleが2024年3月四半期にiPhoneの売上が前年比で10%減少したと発表しましたが、このニュースは一見するとAppleにとってマイナスのように思えます。iPhoneはAppleの収益の半分を占める重要な製品ですから、その売上が減少することは会社全体に影響を及ぼす可能性があります。しかし、この報告が公開された後、Appleの株価は市場終了後に6%以上上昇しました。この株価の上昇は、iPhoneの売上減少よりも、利益率の拡大と株式の買い戻しプログラムの拡大が投資家にとって重要なポイントであることを示しています。

Appleの総利益率が46.6%に拡大したことは、同社のサービス事業の成長が利益に大きく貢献していることを反映しています。サービス事業は物理的な製品を製造、販売するよりも高い利益率を持つことが一般的で、Appleの場合も例外ではありません。また、Appleが1100億ドルの株式買い戻しを承認したことは、同社が過去最大の買い戻しを行うことを意味し、投資家にとってはAppleが自社株に自信を持っているという強いシグナルとなります。

さらに、Appleは2.2億台のアクティブデバイスを持つ広大な顧客基盤を背景に、新しいサブスクリプションサービスを展開しています。これにより、同社は定期的な収益を確保し、ビジネスモデルの多様化を図っています。過去10年間で6580億ドルを株式買い戻しに費やしたことは、Appleがその巨額の現金残高を有効に活用していることを示しており、投資家にとっては安心材料となります。

このニュースからわかるように、AppleはiPhoneの売上減少を補うために、利益率の拡大や株式買い戻しの拡大、サービス事業の成長など、複数の戦略を用いています。これらの戦略は、同社が今後も持続的な成長を遂げるための基盤を築いていることを示しており、投資家にとってはポジティブなニュースと言えるでしょう。しかし、iPhoneの売上が同社収益の大きな部分を占めているため、今後もその動向は注目されることになります。また、巨額の買い戻しプログラムは、短期的には株価を支える可能性がありますが、長期的な成長戦略としては、製品やサービスの革新が引き続き重要になってくるでしょう。

from Apple's falling iPhone sales don't bother Wall Street so long as margins, buybacks are increasing.


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