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Figma AI、Adobeの支配に挑む新デザインツール発表!

Figma AI、Adobeの支配に挑む新デザインツール発表! - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2024-06-27 04:42 by 門倉 朋宏

Figmaは、Adobeの支配に挑戦するためにAI搭載のデザインツールを発表しました。これらのツールは、ワークフローを加速し、チームが高品質のソフトウェアを構築できるようにすることを目的としています。限定ベータ版として現在利用可能なFigma AIは、単一のプロンプトを使用してデザイン草案を生成し、異なる視点からビジョンを表現するための探索を支援し、迅速なプロトタイピングと反復を可能にするなど、さまざまな機能を提供します。Figmaは、デザインツールから製品開発プラットフォームへの再位置付けを図り、かつての提携先であるAdobeに対抗しようとしています。

Figma AIには、テキストプロンプトを使用してモバイルおよびWeb UIモックアップを異なるスタイルとレイアウトで作成するデザイン作成機能、フレーム、画像、またはスクリーンショットを使用してチームの作業を検索し、正確なデザインを見つけるための視覚検索機能、ファイル内のすべてのレイヤーを一度にコンテキストに基づいて名前を変更し整理する名前付け機能、静的モックアップを自動的に動作するプロトタイプに変換するAI駆動のプロトタイピング機能、リアルなテキストの追加、翻訳、トーンの調整、画像の作成、画像背景の削除などの繰り返し作業を自動化する機能が含まれます。

Figma AIのベータ版は無料で利用できますが、一般公開時には変更される予定です。AI検索機能は、プラットフォームのPro、Organization、Enterpriseプランの加入者に利用可能になりますが、その他の機能はすべてのプランで利用できます。ただし、チームの管理者がFigma AIを使用する前にアクセスを有効にする必要があります。

Figmaはまた、Figma SlidesというGoogle SlidesおよびMicrosoft PowerPointの競合となる製品と、デザイナーとプログラマーをより密接に連携させる2つの新しい開発者向けツールをConfig 2024カンファレンスで発表しました。Figma Slidesは、デザイナーがチームメンバーと協力してインタラクティブなプレゼンテーションを作成するのを支援することを目的としています。新しい開発者向けツールには、「Ready for Dev」ビューが含まれ、デザインのステータスと通知を改善し、変更を追跡しやすくする機能と、デザインシステムまたはサポートされるUIキットからのコンポーネントコードを表示するCode Connectがあります。これらのツールは現在一般に利用可能です。

【ニュース解説】

FigmaがAI搭載のデザインツールを発表し、Adobeの市場支配に挑戦する動きを見せています。この新しいツールは、デザインのワークフローを加速し、チームがより効率的に高品質のソフトウェアを開発できるようにすることを目的としています。限定ベータ版として提供されるFigma AIは、テキストプロンプトを用いてデザイン草案を生成したり、異なる視点からビジョンを表現するための探索を支援したりするなど、多岐にわたる機能を備えています。

Figma AIの導入により、プロのデザイナーは繰り返し行う作業を自動化し、非デザイナーも自分たちのアイデアやフィードバックを視覚化しやすくなります。これにより、デザインとコードの間の連携を強化し、アイデアから製品までのプロセスを一元化することが可能になります。特に注目すべきは、視覚検索機能です。これにより、大規模なチームで作業するデザイナーは、ファイル名に頼ることなく、特定のビデオフレームや画像を用いて必要なクリエイティブアセットを特定できるようになります。

Figma AIの登場は、Adobeが直面しているAI関連の問題を避けるための戦略的な一歩とも言えます。Adobeは最近、利用規約の言葉遣いにより、プラットフォームにアップロードされたコンテンツをFirefly AIモデルのトレーニングに使用する権利を持っているとの懸念が生じ、ユーザーからの強い反発を受けました。Figmaは、第三者のAIモデルを使用し、プライベートファイルや顧客データをトレーニングに使用していないことを明確にしています。これにより、ユーザーの信頼を維持しつつ、AIの潜在能力を活用する道を模索しています。

Figmaのこの動きは、デザインツール市場における競争構造に大きな影響を与える可能性があります。Adobeのような既存の大手企業に対抗するために、Figmaはデザインプロセスの効率化とアクセシビリティの向上を図り、より多くのユーザーに受け入れられるプラットフォームを目指しています。長期的には、このようなAI機能の統合がデザイン業界全体のイノベーションを促進し、より迅速で柔軟な製品開発を可能にすることが期待されます。

しかし、AI技術の進化と普及には、プライバシーや知的財産権の保護といった課題も伴います。Figmaがどのようにこれらの課題に対処し、ユーザーの信頼を維持しながらイノベーションを推進していくかが、今後の大きな焦点となるでしょう。また、AI技術の発展に伴い、デザイン業界における規制やガイドラインの整備も求められることになるかもしれません。Figmaの取り組みは、これらの変化に対する業界の対応を示唆するものと言えるでしょう。

from Figma unveils AI-powered design tools, challenges Adobe’s dominance.


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