Last Updated on 2024-08-26 23:32 by TaTsu
2024年第2四半期、世界的にサイバー攻撃が急増している。前年同期比で30%増加し、特にインドの重要インフラが標的となっている。
インドでは、2024年第1四半期に前年同期比で261%のサイバー攻撃増加を記録した。週平均2,807件の攻撃を受け、これは前年比33%増となっている。
KnowBe4社の2024年8月26日付レポートによると、重要インフラへのサイバー攻撃は1年間で30%増加した。
インド政府は2024年度予算でサイバーセキュリティ対策費を増額し、重要インフラの保護や研究開発支援に充てる方針だ。
アジア太平洋地域全体でも、2024年第2四半期のサイバー攻撃は企業ネットワークに対して週平均25%増加している。
これらの攻撃は、クラウドサービスやIoTデバイスの普及に伴い、さらに複雑化している。人工知能(AI)技術も、防御と攻撃の両面で活用されている。
from:India’s Critical Infrastructure Suffers Spike in Cyberattacks
【編集部解説】
インドの重要インフラを狙ったサイバー攻撃の急増は、デジタル化が進む現代社会の脆弱性を浮き彫りにしています。この事態は、インドだけでなく、世界中の国々にとって重要な警鐘となっています。
サイバー攻撃の増加率が前年比261%という数字は、確かに衝撃的です。しかし、この急増の背景には、インドのデジタルインフラの急速な拡大があることも忘れてはいけません。インドのデジタル化は、経済成長の重要な要因となっていますが、同時にサイバーセキュリティの課題も大きくなっているのです。
重要インフラへの攻撃が増加している理由の一つに、IoTデバイスの普及があります。電力網や水道システムなどにもIoTが導入され、効率化が進む一方で、新たな攻撃の入り口となっているのです。
また、AIの進化も攻撃者と防御側の両方に影響を与えています。AIを活用した高度な攻撃手法が登場する一方で、AIによる異常検知や自動防御システムの開発も進んでいます。この技術競争は、まさにデジタル時代の「軍拡競争」と言えるでしょう。
インド政府のサイバーセキュリティ予算増額は歓迎すべき動きですが、技術的対策だけでは不十分です。人材育成や国際協力の強化も重要な課題となっています。