Google Gemini 3.0発表目前|ChatGPT 8億ユーザーに挑む6.5億の追撃

[更新]2025年11月18日

Google Gemini 3.0発表目前|ChatGPT 8億ユーザーに挑む6.5億の追撃 - innovaTopia - (イノベトピア)

Googleは次期大規模言語モデルGemini 3.0を2025年末までにリリース予定である。CEOのサンダー・ピチャイ氏が言及した。

OpenAIが2022年後半にChatGPTを発表して以来、Googleは追い上げている。GoogleのGeminiアプリの月間アクティブユーザー数は6億5000万人である一方、ChatGPTの週間アクティブユーザー数は約8億人である。

OpenAIのChatGPT 5は2025年にリリースされた。

From: 文献リンクGoogle’s Gemini 3 is imminent. It could reshape the AI race.

【編集部解説】

Googleが年内にもリリースするGemini 3.0は、AI市場における同社の地位を大きく変える可能性を秘めています。2022年後半にOpenAIがChatGPTを発表して以降、Googleは「眠れる巨人」として後追いの立場にありましたが、この3年間で着実に体制を整えてきました。

注目すべきは、GoogleがAI競争において持つ「フルスタック」の優位性です。同社は独自開発のTPU(Tensor Processing Unit)という専用チップを持ち、Google CloudやAndroid、検索といった配信チャネル、そして膨大なユーザーデータという3つの要素を統合できる唯一の企業です。Google は、TPU が GPU ベースの構成と比べて推論処理で高い効率を発揮すると説明しています。

Geminiアプリは2025年10月時点で月間アクティブユーザー6億5000万人に到達し、3月の3億5000万人、7月の4億5000万人から急速に成長しています。画像生成ツール「Nano Banana」の人気も追い風となっています。一方、ChatGPTは週間アクティブユーザー8億人を記録しており、依然として市場をリードしています。

GPT-5 は公開当初、一部では期待ほどのインパクトがなかったとの評価も報じられています。このような反応は、OpenAI の技術的優位性に対する見方に変化をもたらしつつあるとも指摘されています。この「空白」こそ、Googleにとっては絶好の機会といえるでしょう。

もしGemini 3.0が技術的に優れたモデルとして評価されれば、GoogleはAI分野でのリーダーシップを取り戻すチャンスを手にします。ただし「ChatGPT」というブランドが「AI」そのものの代名詞となっている現状を覆すには、技術力だけでなく、マーケティングやユーザー体験の面でも革新が求められるでしょう。

【用語解説】

大規模言語モデル(LLM)
膨大なテキストデータで訓練された自然言語処理のAIモデル。文章生成や要約、翻訳などに用いられる。

マルチモーダルAI
テキスト、画像、音声、動画など複数形式のデータを同時に処理できるAIモデル。

TPU(Tensor Processing Unit)
Googleが独自開発したAI処理向けの専用半導体チップ。高効率かつ省電力。

【参考リンク】

Google Gemini(公式サイト)
URL: https://gemini.google.com/
Googleが提供するAIアシスタント。文章作成、プランニング、ブレインストーミングなど幅広い用途に対応し、Gmail、Googleカレンダー、Mapsなど他のGoogleサービスと連携する。

Google AI for Developers
URL: https://ai.google.dev/
Gemini APIを提供する開発者向けプラットフォーム。コーディングエージェント機能を備え、タスクの計画と実行を自動化できる。

ChatGPT(公式サイト)
URL: https://chat.openai.com/
OpenAIが開発した対話型AIサービス。2022年11月の公開以来、生成AIの代名詞的存在となっている。執筆、コーディング、学習支援など多様な用途で利用される。

Google Cloud TPU
URL: https://cloud.google.com/tpu
GoogleのAI専用チップTPUをクラウド経由で利用できるサービス。Geminiをはじめ、Google検索、Photos、Mapsなど10億人以上が利用するサービスの基盤となっている。

【参考記事】

Sam Altman says ChatGPT has hit 800M weekly active users(外部)
OpenAIのCEOが2025年10月、ChatGPTの週間アクティブユーザーが8億人に達したと発表。o1推論モデルや無料版の新機能への拡張が成長要因とされる。

Advantage(外部)
GoogleのTPUチップやGeminiなどのフルスタック戦略を解説し、OpenAIやAnthropicとの比較も記載。

【編集部後記】

AI競争の最前線で、GoogleとOpenAIという2大巨頭の力関係が大きく変わろうとしています。みなさんは普段、どちらのAIを使っていますか?ChatGPTでしょうか、それともGeminiでしょうか。

もし両方試したことがあるなら、その違いをどう感じているでしょう。Gemini 3.0の登場は、単なるモデルのアップデートではなく、私たちが日常的に使うAIツールの性能や使い勝手が劇的に変わるかもしれない転換点です。innovaTopia編集部も、この動きを注視しています。

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TaTsu
『デジタルの窓口』代表。名前の通り、テクノロジーに関するあらゆる相談の”最初の窓口”になることが私の役割です。未来技術がもたらす「期待」と、情報セキュリティという「不安」の両方に寄り添い、誰もが安心して新しい一歩を踏み出せるような道しるべを発信します。 ブロックチェーンやスペーステクノロジーといったワクワクする未来の話から、サイバー攻撃から身を守る実践的な知識まで、幅広くカバー。ハイブリッド異業種交流会『クロストーク』のファウンダーとしての顔も持つ。未来を語り合う場を創っていきたいです。

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