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電気セクターのセキュリティ強化へ、NRECAとE-ISACが情報共有協定に署名

Last Updated on 2024-05-30 08:44 by 荒木 啓介

アーリントン、バージニア – 国立農村電気協同組合協会(NRECA)は、北米電気信頼性協会の電気情報共有・分析センター(E-ISAC)との間で、電気セクターのサイバーセキュリティを強化するための情報共有と協力を増加させる合意書に署名した。この覚書は、E-ISACとNRECAの脅威分析センター間でのセキュリティ脅威、脆弱性、サイバーインシデントに関する情報の共有を優先事項としている。

NRECAのCEOであるジム・マシソンは、「電気セクターのサイバーセキュリティの課題と脅威はますます複雑化しており、業界パートナー間でのシームレスな調整が必要である」と述べ、このMOUがE-ISACとNRECAのTAC間での協力を促進し、重要な脅威情報と分析の相互交換を確実にすると説明した。MOUの下で、NRECAは会員の電気協同組合からのサイバー脅威とインシデント報告の非識別要約をE-ISACに提供し、E-ISACは脅威データのアドバイザリーと分析を共有する。

最終的に、このパートナーシップは共同の演習、知識共有、包括的な共同努力を通じて両者のセキュリティ能力を強化することを目指している。NRECAは、成長する郊外から遠隔の農業コミュニティまで、国の56%の地域に住む4200万人のアメリカ人にサービスを提供する約900の地元電気協同組合を代表する全国貿易協会である。地元の消費者によって構築された地元のビジネスとして、電気協同組合は農村アメリカと意味のあるつながりを持ち、毎年150億ドルをそのコミュニティに投資している。

【ニュース解説】

アーリントン、バージニアに本拠を置く国立農村電気協同組合協会(NRECA)は、北米電気信頼性協会の電気情報共有・分析センター(E-ISAC)との間で、電気セクターのサイバーセキュリティを強化するための情報共有と協力を増加させる合意書に署名しました。この覚書(MOU)は、セキュリティ脅威、脆弱性、サイバーインシデントに関する情報の共有を優先事項としており、E-ISACとNRECAの脅威分析センター(TAC)間での高度な調整を促進します。

この合意により、NRECAは会員の電気協同組合からのサイバー脅威とインシデント報告の非識別要約をE-ISACに提供し、E-ISACは脅威データのアドバイザリーと分析を共有することになります。このパートナーシップは、共同の演習、知識共有、包括的な共同努力を通じて、両者のセキュリティ能力を強化することを目指しています。

この動きは、電気セクターが直面するサイバーセキュリティの課題と脅威が増加し、複雑化している現状を背景にしています。サイバー攻撃は、国家のインフラにとって重大なリスクをもたらし、電力供給の安定性に影響を与える可能性があります。そのため、情報共有と協力の強化は、これらの脅威に対処し、電気セクターのセキュリティを向上させる上で非常に重要です。

この合意は、電気協同組合が地域社会に提供するサービスの安全性と信頼性を保護するための重要なステップです。電気協同組合は、アメリカの広範な地域に電力を供給しており、その活動は経済発展に不可欠です。このような背景から、サイバーセキュリティの強化は、地域社会の安全と経済の健全性を守るためにも重要な意味を持ちます。

しかし、情報共有と協力の強化には、プライバシー保護やデータの安全性に関する懸念も伴います。非識別要約の提供や脅威データの共有は、適切なセキュリティ対策とプライバシー保護のガイドラインに従って行われる必要があります。また、このような取り組みは、サイバーセキュリティ規制の進化にも影響を与える可能性があり、業界全体での基準やポリシーの策定に貢献することが期待されます。

長期的には、このようなパートナーシップが増えることで、電気セクター全体のレジリエンスが向上し、サイバー攻撃に対する防御能力が強化されることが期待されます。これは、国家のインフラを守り、社会の安全と経済の安定を支える上で非常に重要な役割を果たします。

from NRECA Signs MOU With Electricity Information Sharing and Analysis Center.


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