HoverAir Aqua登場、世界初100%防水ドローンが999ドル|2026年春日本販売予定

 - innovaTopia - (イノベトピア)

ZERO ZERO ROBOTICSがHOVERAir初の100%防水セルフフライングカメラ「HOVERAir AQUA」を発表した。水上アクティビティ向けに設計され、ハンズフリーかつ操縦不要で空撮を可能にする。

スタンドアップパドル、カヤック、ウェイクボード、ジェットスキー、フィッシング、ボートなど様々なシーンに対応する。2025年8月22日午前1時からIndiegogoで早期購入価格999ドルで発売開始し、日本国内販売は2026年春を予定している。

IP-67準拠の防水性能と中性浮力を備え、4K/100fpsスローモーション撮影、1/1.28インチCMOSセンサー、H-Log(10bit)、12MP HDR機能を搭載する。重量249g未満、最大飛行時間23分、追尾速度最大時速55kmを実現する。

新アクセサリー「Lighthouse」により腕に装着して全機能を操作でき、1.6インチAMOLEDディスプレイ搭載でライブプレビューが可能だ。

From: 文献リンク【PRTIMES】HOVERAir AQUA、登場

【編集部解説】

HoverAir Aquaの登場は、ドローン業界にとって大きなパラダイムシフトを意味します。これまで水は「ドローンの大敵」とされてきましたが、Aquaはその常識を覆し、水を「新たな活動フィールド」へと変革させる画期的な製品です。

技術的な革新性は多岐にわたります。IP67等級の完全防水は、理論上1メートルの水深で30分間の水没に耐える仕様です。さらに注目すべきは「中性浮力」設計で、バッテリー切れや故障時でも沈没せず、水面に浮上し続けます。これは従来のドローンでは考えられない安全機能といえるでしょう。

価格戦略も巧妙です。早期購入価格999ドル(約15万円)は、プロシューマー向けドローンとしては手頃な価格帯に位置づけられています。DJI Miniシリーズが10万円前後であることを考慮すると、防水機能とウォータースポーツ特化の付加価値に対する適切なプレミアム価格設定です。

ウォータースポーツ市場への影響は計り知れません。これまで撮影が困難だったサーフィン、SUP、カヤックなどのアクティビティにおいて、第三者視点での映像撮影が容易になります。特にソーシャルメディア全盛の現代において、コンテンツクリエイターやインフルエンサーにとって新たな表現手段を提供することになるでしょう。

日本市場への影響も重要です。日本では100g以上のドローンに機体登録が義務化されており、Aquaも登録対象となります。しかし、249g未満であることから操縦免許は不要で、比較的容易に導入できる設計となっています。

長期的視点では、海洋調査、救助活動、環境モニタリングなどの産業用途への応用可能性を秘めています。水上での自律飛行技術が確立されれば、災害時の水難救助や海洋生態系の観測において、人間が接近困難な環境での活動支援が期待できます。

一方で、潜在的なリスクも存在します。水上での使用には船舶交通や遊泳者への配慮が不可欠です。また、海水使用後の塩分除去メンテナンスが必須となり、運用コストの増加も懸念されます。プライバシーの観点からも、海水浴場やプールでの使用に関する新たなガイドライン策定が求められるでしょう。

【用語解説】

IP67防水等級: 国際規格IEC 60529で定められた防水・防塵等級。IP6Xは粉塵の侵入を完全に防ぎ、IPX7は一時的な水没(水深1メートル、30分間)に耐えられることを示す。

CMOSセンサー: Complementary Metal-Oxide Semiconductorの略で、デジタルカメラに使われる撮像素子の一種。消費電力が少なく、高速処理が可能な特徴を持つ。

H-Log(10bit): 色情報を10ビット(1024階調)で記録する動画形式。通常の8ビット(256階調)より豊富な色情報を保持し、編集時の色調整に有利。

中性浮力: 物体が水中で浮きも沈みもしない状態。Aquaはバッテリー切れ時でも水面に浮上し続ける安全設計を実現している。

Virtual Tether: HoverAir独自の無線接続技術で、専用デバイスとドローンを仮想的に繋ぐシステム。物理的なケーブル無しでドローンの制御と追跡を行う。

【参考リンク】

HoverAir公式サイト(日本語)(外部)
HoverAirの日本語公式サイト。製品情報、仕様、購入方法などを提供している。

HoverAir Aqua製品ページ(外部)
HoverAir Aquaの詳細仕様、機能紹介、価格情報を掲載した公式製品ページ。

【参考動画】

HoverAir公式チャンネルによるAqua製品紹介動画。実際の水上飛行シーンや機能デモを収録。

【参考記事】

HoverAir Aqua: World’s first water-native drone (full specs) – New Atlas(外部)
HoverAir Aquaの技術仕様と業界初の水中ネイティブ機能について詳細に解説している記事。

Waterproof, hands-free HoverAir Aqua drone launches at $999 – DroneDJ(外部)
HoverAir AquaのIndieGoGoでの資金調達開始と価格設定について報告している記事。

【編集部後記】

ウォータースポーツを楽しむ皆さんにとって、HoverAir Aquaは新たな表現の可能性を開いてくれそうですね。サーフィンやSUPの瞬間を、これまでにない角度から記録できる技術に魅力を感じませんか?

一方で、防水ドローンが一般化すると、海やプールでのプライバシーや安全性についても考える必要があるかもしれません。皆さんは、このような新技術をどのように活用したいと思われますか?また、水辺での撮影に関して気になる点や期待する機能があれば、ぜひコメントで教えてください。技術の進歩と共に、私たちの楽しみ方も進化していきそうですね。

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TaTsu
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