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Google、手頃な価格のクラウドへArmチップ「Axion」発表、2024年導入予定

Last Updated on 2024-04-09 22:07 by admin

Googleは、クラウドコンピューティングをより手頃な価格で提供するために、カスタムビルドのArmベースのサーバーチップを発表した。この新しいプロセッサは2024年後半に利用可能になる予定である。Googleは、AmazonやMicrosoftなどの競合他社が数年前から取り組んでいる同様の戦略に追いつこうとしている。これらの技術大手は、遠隔地のデータセンターでリソースを借り出し、使用量に基づいて支払うクラウドインフラ市場で激しく競争している。

Googleの親会社であるAlphabetは、依然として収益の約3/4を広告から得ているが、クラウドはより速く成長しており、現在同社収益の約11%を占めている。このセグメントは企業向け生産性アプリケーションを含み、利益を生んでいる。2022年において、Googleはクラウドインフラ市場の7.5%を占め、AmazonとMicrosoftは合わせて約62%を制御しているとGartnerの推定による。

Amazon Web Servicesは2018年にGraviton Armチップを導入した。Alibabaは2021年にArmプロセッサを発表し、Microsoftも同様に2022年11月に発表した。Googleは、Oracleが支援するスタートアップAmpereのArmベースのチップを使用する仮想マシン(VM)へのアクセスを提供し始めたことで、Armに完全に新しいわけではない。

Googleは、YouTube広告、BigTableおよびSpannerデータベース、BigQueryデータ分析ツールを実行するために、内部目的でArmベースのサーバーコンピュータを使用している。これらは、利用可能になった際に、Axionと名付けられたクラウドベースのArmインスタンスに徐々に移行される予定である。

DatadogやElastic、OpenX、Snapなどの顧客がAxionの採用を計画している。Armのアーキテクチャに基づくチップのより広範な使用は、特定のワークロードにおいて炭素排出量を低減させる可能性がある。Axionチップを含む物理サーバーの仮想スライスは、x86モデルに基づく比較可能なVMよりも60%高いエネルギー効率を提供する。

Axionは、クラウド内の最速の汎用Armベースの仮想マシンよりも30%優れた性能を、x86に基づく比較可能なVMよりも50%優れた性能を提供するとGoogleは述べている。

【ニュース解説】

Googleが、クラウドコンピューティングのコスト削減を目指して、カスタムビルドのArmベースのサーバーチップ「Axion」を発表しました。この新しいチップは2024年後半に利用可能になる予定です。AmazonやMicrosoftといった競合他社も同様の戦略を採用しており、Googleはこの分野で追いつこうとしています。クラウドインフラ市場は、遠隔地のデータセンターでリソースを借り出し、使用量に基づいて支払うサービスを提供しており、この市場は急速に成長しています。

この動きは、Googleが広告収入に依存するビジネスモデルから、より多様な収益源を確保しようとする試みの一環です。クラウドサービスはGoogleの収益の約11%を占め、成長速度は広告よりも速いとされています。Armベースのチップへの移行は、経済的な不安からクラウドコンピューティングの支出を削減しようとする組織にとって、有効な選択肢となっています。

Armチップは、スマートフォンで広く使用されているアーキテクチャで、x86チップ(PCに一般的に使用される)に比べて命令セットが短いため、エネルギー効率が高いという特徴があります。Googleによると、Axionチップを搭載した仮想マシンは、x86ベースのものに比べて60%のエネルギー効率の向上を実現し、30%から50%の性能向上を提供します。これにより、特定のワークロードにおける炭素排出量の削減が期待されます。

しかし、この技術の導入にはいくつかの課題も伴います。例えば、既存のアプリケーションをArmベースのシステムに移植する作業は、技術的な困難を伴う可能性があります。また、市場におけるArmチップの採用が進むにつれて、セキュリティや互換性の問題が新たに浮上する可能性もあります。

長期的には、この技術の普及は、クラウドコンピューティングのコスト削減、性能向上、そして環境への影響軽減という点で大きなメリットをもたらす可能性があります。しかし、その過程で、技術的なハードルの克服や、新たな規制への対応など、さまざまな課題に直面することになるでしょう。Googleのこの動きは、クラウドコンピューティング業界における競争の激化を示しており、今後の展開が注目されます。

from Google announces custom Arm-based chips, following similar efforts at rivals Amazon and Microsoft.


“Google、手頃な価格のクラウドへArmチップ「Axion」発表、2024年導入予定” への1件のコメント

  1. 小林 さくらのアバター
    小林 さくら

    GoogleがカスタムビルドのArmベースのサーバーチップ「Axion」を発表したことは、クラウドコンピューティングの世界において大きな一歩だと思います。特に、環境に配慮したエネルギー効率の高い技術への移行は、私たち若い世代にとっても重要な関心事です。炭素排出量の削減は、地球温暖化の進行を遅らせる上で欠かせませんから、このような技術の進歩はとても心強いニュースだと感じます。

    また、Googleがこの新技術を通じてクラウドサービスのコスト削減を目指している点も注目です。クラウドコンピューティングは、私たちが日常的に使用している多くのアプリケーションやサービスの基盤となっています。そのため、これらのサービスがより低コストで提供されるようになれば、私たち消費者にとってもメリットが大きいです。

    ただ、新しいArmベースのシステムへの移行には技術的な課題やセキュリティの問題が伴うという点は気になります。特に、私のようにSNSやインターネットを頻繁に利用する人々にとって、セキュリティはとても重要な問題です。Googleや他の技術企業がこれらの課題をどのように解決していくのか、今後の情報を注視していきたいと思います。

    全体的には、この

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