Pixel 10向け67Wデュアルポート充電器がリーク – Googleが本格的な高速充電に参入

[更新]2025年8月19日18:40

Pixel 10向け67Wデュアルポート充電器がリーク - Googleが本格的な高速充電に参入 - innovaTopia - (イノベトピア)

国際小売業者から、GoogleのPixel 10ラインナップ向けアクセサリーがリークされた。Googleは67Wデュアルポート電源充電ブリックとPixelsnapチャージャーの新バージョンをリリースする可能性がある。

従来の45W電源充電器から大幅にパワーアップした67W充電器の小売価格はCA$79(約57米ドル)と見られる。また、Pixel Stand 2の代替となるPixelsnapチャージャースタンドの新バリエーションも登場予定で、価格はCA$99(約72米ドル)程度となる見込みだ。

純正ケースの価格は従来のCA$49(約35米ドル)からCA$69(約50米ドル)に値上げされる。この値上げはQi2充電器への接続を可能にするマグネット搭載が理由と推測される。Pixel 10 Pro Foldは1TBバリアントを提供し、2000ドルを超える価格になる予定だ。Googleの公式Pixel 10発表は8月20日に予定されている。

From: 文献リンクGoogle Might Release Its Fastest Charger Yet Alongside The Pixel 10

【編集部解説】

この67W充電器リークが示すものは、Googleがようやくスマートフォンの急速充電分野で本格的な変革に乗り出すという強いメッセージです。これまでPixelシリーズは優秀なカメラとAI機能で注目を集めてきましたが、充電速度については他社に大きく後れを取っていました。

従来のPixel 9シリーズは、ベースモデルとProモデルで27W、Pro XLで37Wという数値でした。一方、Samsung Galaxy S25シリーズは45W、OnePlusに至っては100Wという圧倒的なパフォーマンスを提供しています。このような状況下で、67Wという数値は単なる向上ではなく、競合他社との差を埋める戦略的な転換点と言えるでしょう。

特に注目すべきは、この67W充電器がデュアルポート仕様となっている点です。これにより、PixelスマートフォンとともにPixel WatchやPixel Budsなど他のデバイスも同時に充電できるようになります。現代のユーザーが複数のデバイスを日常的に使用する環境を考えると、この仕様は実用性の向上に大きく寄与します。

興味深いのは、この67W充電器の登場がQi2ワイヤレス充電規格の本格導入と時期を同じくしていることです。Qi2は磁石による位置合わせ機能を持つ次世代ワイヤレス充電規格で、これまでiPhoneのMagSafeが独占していた磁気吸着充電をAndroidにもたらします。Androidデバイスでは現在HMD Skylineのみが対応している希少な機能です。

しかし、価格面では課題もあります。67W充電器のCA$79という価格は、45W充電器のCA$39の倍額となります。これは消費者にとって負担増となりますが、デュアルポート機能を考慮すれば、複数の充電器を購入する必要がなくなるため、長期的にはコストパフォーマンスが向上する可能性があります。

純正ケースの価格上昇(CA$49からCA$69)も、単なる値上げではありません。これはQi2対応のための磁石内蔵によるもので、より高度な技術が搭載された証拠と捉えるべきでしょう。磁石の精密な配置と品質は、充電効率と安全性に直結する重要な要素です。

このタイミングでGoogleが充電技術に本格投資する背景には、ワイヤレス充電エコシステムの転換期という市場環境があります。Qi2規格への対応により、iPhoneとAndroidで初めてアクセサリーの互換性が実現し、車載マウントやモバイルバッテリーなどの選択肢が大幅に広がることになります。

【用語解説】

Qi2
Wireless Power Consortium(WPC)が開発した次世代ワイヤレス充電規格である。従来のQi(5-7.5W)から大幅に向上し、15Wの高速充電に対応している。磁石によるMagSafe風の位置合わせ機能を備え、充電効率と安全性が向上した。

Pixelsnap
GoogleがPixel 10シリーズと共に展開する磁気吸着アクセサリーブランドである。Qi2規格対応のワイヤレス充電器やスタンドなどを含む製品群で、Apple MagSafeに相当するAndroid版エコシステムを構築する。

UFS 4.0
Universal Flash Storage 4.0の略で、スマートフォンに搭載される高速ストレージ規格である。従来のUFS 3.1に比べて読み書き速度が大幅に向上し、省電力性も改善されている。

Tensor G5
GoogleがPixel 10シリーズで採用する自社製チップセットである。AI処理能力とエネルギー効率の向上が図られており、16GB LPDDR5Xメモリと組み合わせて搭載される。

【参考リンク】

Wireless Power Consortium(外部)
Qi2ワイヤレス充電規格を策定している国際標準化団体。安全性と互換性を保証したワイヤレス充電技術の普及を推進している。

Google Store(外部)
GoogleのPixelシリーズやアクセサリーを公式販売するオンラインストア。Pixel 10シリーズの発表後には新しい67W充電器やPixelsnapアクセサリーも取り扱い予定。

【参考記事】

Last-minute Google leak reveals brand-new 67W charger, cheaper Pixelsnap stand, and pricier cases(外部)
カナダの小売業者リークにより、67W充電器(CA$79)、Pixelsnapスタンド(CA$99)、マグネット搭載ケース(CA$69)の価格情報が判明した詳細レポート。

Google’s fastest charger yet might crash the Pixel 10 launch(外部)
GoogleのPixel 10向け67Wデュアルポート充電器について、従来の45W充電器との比較や技術的進歩を分析した記事。Qi2対応との関連性も言及。

Google Pixel 10 might debut Qi 2 support and magnetic “Pixelsnap” accessories(外部)
Pixel 10シリーズのQi2.2対応とPixelsnapアクセサリーについて、貿易データベースからの情報を基に詳細に解説。

Google Pixel 10 Pro Fold full specifications surface(外部)
Pixel 10 Pro Foldの完全なスペック情報を掲載。Tensor G5、16GB RAM、最大1TB UFS 4.0ストレージ、トリプルカメラ構成などの詳細仕様が明らかに。

What is Qi2 Wireless Charging? Exploring Qi2(外部)
Qi2ワイヤレス充電の技術仕様と従来のQi規格との比較を詳細に解説。15W充電、8mm充電距離、双方向通信機能などの技術的改善点を網羅。

【編集部後記】

Pixel 10の67W充電器とQi2対応は、スマートフォンの使い方を根本的に変える可能性を秘めています。これまでAndroidユーザーは充電速度やワイヤレス充電でiPhoneに後れを取っていましたが、ついにその差が埋まろうとしています。

みなさんは普段、充電にどのくらい時間をかけていますか?朝の忙しい時間や外出先での充電不安から解放される日が近づいているかもしれません。特にQi2の磁気吸着機能は、車載やデスクワークでの利便性を大幅に向上させるでしょう。この技術革新が日常生活にどんな変化をもたらすか、ぜひ一緒に注目していきましょう。

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TaTsu
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