Last Updated on 2024-04-24 00:57 by 荒木 啓介
Framework Computerは2019年に設立され、修理可能なラップトップを提供することで知られている。同社は、Framework 13という製品を2021年に発売し、現在は北米、ヨーロッパ、台湾の13カ国で販売している。Frameworkは、資金調達に慎重なアプローチを取り、2022年初頭に1800万ドルのシリーズAラウンドをクローズした。最近、同社は1700万ドルのシリーズA-1ラウンドを発表し、製品カテゴリーの拡大を目指している。この資金は、現在のオファリングのリーチを拡大し、新しい製品カテゴリーへの拡張に使用される予定であるが、具体的な製品については明らかにされていない。Frameworkは、直接消費者に販売するビジネスモデルを採用しており、効率的な運営を実現している。また、同社は2024年に10の新しい役割を埋める計画であり、現在の従業員数は50人未満である。資金調達ラウンドはSpark Capitalが主導し、Buckley Ventures, Anzu Partners, Cooler Master, Pathbreaker Venturesが参加している。さらに、Frameworkは100人の投資家を対象とした100万ドルのエクイティクラウドファンディングを開始している。
【ニュース解説】
Framework Computerは、修理可能なラップトップを提供することで知られる企業で、2019年に設立されました。この会社は、消費者が自ら製品を修理しやすいように設計されたFramework 13というラップトップを2021年に市場に投入し、現在は北米、ヨーロッパ、台湾の13カ国で製品を販売しています。Frameworkは、資金調達に際して、必要最小限の資金を集めるという戦略を採用しており、2022年初頭には1800万ドルのシリーズAラウンドをクローズしました。最近、同社は1700万ドルのシリーズA-1ラウンドを発表し、これにより製品カテゴリーの拡大を目指していますが、具体的な製品については明らかにされていません。
Frameworkのビジネスモデルは、直接消費者に販売することにより、効率的な運営を実現しています。このアプローチにより、製品を倉庫から消費者の手元に直接届けることができ、多くの場合、製品を販売してから供給業者に支払いをする前に、消費者からの支払いを受け取ることができるという、ポジティブなキャッシュフローを実現しています。
この資金調達ラウンドは、Spark Capitalが主導し、Buckley Ventures, Anzu Partners, Cooler Master, Pathbreaker Venturesが参加しています。さらに、Frameworkは100人の投資家を対象とした100万ドルのエクイティクラウドファンディングを開始し、これは同社にとって少し実験的な試みです。
Frameworkの取り組みは、消費者が自らの製品を修理し、アップグレードできるようにすることで、電子廃棄物の削減に貢献し、持続可能な消費を促進することを目指しています。このような製品設計は、修理可能性を重視する「Right to Repair」運動とも一致しており、消費者により大きな権利と選択肢を提供します。
しかし、このアプローチにはいくつかの課題もあります。例えば、修理可能な製品を設計することは、しばしばコストが高くなる可能性があり、これが製品価格に反映されることがあります。また、消費者が自ら修理を行うことによるリスクも考慮する必要があります。ただし、Frameworkのような企業が提供する詳細なガイドやサポートにより、これらの課題はある程度緩和される可能性があります。
長期的には、Frameworkのような企業の取り組みが、より多くの電子機器メーカーに修理可能性を重視した製品設計の重要性を認識させ、業界全体の持続可能性向上に寄与することが期待されます。また、消費者の意識が高まることで、修理可能な製品への需要が増加し、結果として市場全体がより持続可能な方向に進むことも期待されます。
from Framework’s repairability philosophy is set to expand beyond the laptop.