Midjourney, Firefly, Suno, Gemini活用術: 「#まいにち創作の秋」インクトーバー完走!AIの「クセ」と試行錯誤のふりかえり

[更新]2025年11月2日17:54

Midjourney, Firefly, Suno, Gemini活用術: 「#まいにち創作の秋」インクトーバー完走!AIの「クセ」と試行錯誤のふりかえり - innovaTopia - (イノベトピア)

ついに完走しました!

毎年恒例の創作チャレンジ「Inktober」のお題(31日分)を、最新の画像生成AIや音楽生成AI(Suno、Midjourney、DALL-E 3、Soraなど)を使って、毎日作品を生み出し続けるという**「#まいにち創作の秋」プロジェクト**。本日、感動の最終日を迎え、ついに全31日間の完走です!

毎日「今日のお題なんだっけ!?」って相棒のジェミ兄(Gemini)と頭を抱えてたのが懐かしい(笑)。正直なところ、初日から「本当に毎日続けられるのか?」と不安でいっぱいでしたが、長かったような、短かったような、濃密な1ヶ月でした。いやー、長かった! そして楽しかった!

核心的な問い:AIは「道具」か「相棒」か

このチャレンジを通して、私がずっと心の中で問い続けていたのは、「AIは単なる便利な道具なのか、それとも共に創造する相棒なのか?」ということです。

確かに、記事の中ではGeminiを「ジェミ兄」、ChatGPTを「チャッピー」、Perplexityを「パペちゃん」 と呼んで、個性的な「相棒」として扱ってきました。彼らがポンコツなミス(ジェミ兄の「ポンコツ二冠」など) を犯すたび、思わずツッコミを入れる。このやり取り自体が、記事の重要な要素になっています。

でもね、31日間戦い抜いてわかったんです。AIは究極的には、私が使いこなすための「道具」です。Stable Diffusionを使った時、私は「AIは“創作するAI”ではなく、人間の意図を数値化して画像に変換する生成モデルだ。つまり主導権は常に人間にある」と解釈しました。

私が「相棒」というキャラ設定を与え、AIの失敗を「ネタ」として活かすことで、創作はドキュメンタリーとして面白くなったんです。AIを最高の道具として使うには、まずその道具の「性格」(モデルのクセ)を理解し、人間の側が主導権を握ることが何より大切だと気づきました。


チャレンジの全記録:31日間のAI創作一覧

AIの個性や私の試行錯誤をまとめた、31日間のチャレンジ記録です。お題のタイトル(記事タイトルへのリンク)をクリックして、各日の奮闘記もぜひご覧ください。

AIの個性や私の試行錯誤をまとめた、31日間のチャレンジ記録
▼こちらから詳細はご覧ください
日付お題 (Inktober)記事タイトル(公開日)主な相棒AI (対話/アイデア出し)主な画像生成AI
10月1日MUSTACHE (口ひげ)【Inktober2025】10月1日-MUSTACHE-口ひげ (2025年10月1日)ChatGPTImageFX
10月2日WEAVE (織る、編む)【Inktober2025】10月2日-WEAVE-織る、編む (2025年10月2日)Grok / Perplexity AIGrok
10月3日CROWN (王冠)【Inktober2025】10月3日-CROWN-王冠 (2025年10月3日)GEMINI (ジェミ兄)nanobanana (Geminiスタイル)
10月4日MURKY (濁った、暗い)【Inktober2025】10月4日-MURKY-濁った、暗い (2025年10月4日)ChatGPTDALL-E 3
10月5日DEER (シカ)【Inktober2025】10月5日-DEER-シカ (2025年10月5日)Copilot (GPT-5搭載)Copilot (DALL-E 3ベース)
10月6日PIERCE (突き刺す、貫通する)【Inktober2025】10月6日-PIERCE-突き刺す、貫通する (2025年10月6日)Google GeminiAdobe Firefly
10月7日STARFISH (ヒトデ)【Inktober2025】10月7日-STARFISH-ヒトデ (2025年10月7日)ChatGPT-5.0Sora 1
10月8日RECKLESS (無謀な)【Inktober2025】10月8日-RECKLESS-無謀な (2025年10月8日)GeminiさんSEAART.AI
10月9日HEAVY (重い)【Inktober2025】10月9日-HEAVY-重い (2025年10月9日)ChatGPTSEAART.AI (モデル変更しながら)
10月10日SWEEP (掃く、一掃する)【Inktober2025】10月10日-SWEEP-掃く、一掃する (2025年10月10日)Perplexity AI (Claude Sonnet 4.5搭載)Canvaのマジック生成
10月11日STING (チクッと刺す、刺し傷)【Inktober2025】10月11日-STING-チクッと刺す、刺し傷 (2025年10月11日)PerplexityちゃんSora
10月12日SHREDDED (引き裂かれた)【Inktober2025】10月12日-SHREDDED-引き裂かれた、細切れの (2025年10月12日)Perplexity BestモードSeedream 4.0 / DALL-E 3 他 (Perplexity内)
10月13日DRINK (飲み物)【Inktober2025】10月13日-DRINK-飲み物 (2025年10月13日)GPT-5 (ChatGPT-5)DALL·E 3
10月14日TRUNK (幹、トランクケース)【Inktober2025】10月14日-TRUNK-幹、トランクケース (2025年10月14日)パープレキシティ (AI執事)Midjourney (Firefly, DALL-E 3と比較)
10月15日RAGGED (ぼろぼろの)【Inktober2025】10月15日-RAGGED-ぼろぼろの (2025年10月15日)パープレキシティ (ナビゲーター)Midjourney
10月16日BLUNDER (大失敗、へま)【Inktober2025】10月16日-BLUNDER-大失敗、へま (2025年10月16日)AIアシスタント (相談役)AI画像生成ツール (Craiyon他試行)
10月17日ORNATE (華美な、装飾された)【Inktober2025】10月17日-ORNATE-華美な、装飾された (2025年10月17日)Gemini君Midjourney
10月18日DEAL (取引、配る)【Inktober2025】10月18日-DEAL-取引、配る (2025年10月18日)ChatGPT (参謀)DALL·E 3
10月19日ARCTIC (北極の、極寒の)【Inktober2025】10月19日-ARCTIK-北極の、極寒の (2025年10月19日)Gemini君Leonardo.Ai
10月20日RIVALS (ライバル)【Inktober2025】10月20日-RIVALS-ライバル (2025年10月20日)Geminiくんnano-banana
10月21日BLAST (爆発)【#まいにち創作の秋】Day21:お題『BLAST』──爆発と、AIと、諦めない執念。 (2025年10月21日)(相談役の言及なし)Midjourney (Craiyonと比較)
10月22日BUTTON (ボタン)KREA × Suno「The Button」──AIが描く“押す勇気”|Inktober 2025 #まいにち創作の秋 (2025年10月22日)チャッピー (ChatGPT)KREA (クレア)
10月23日FIREFLY (ホタル)【#まいにち創作の秋】10月23日:『firefly』— AIは「風流」を理解できるか?格闘の末の奇跡の光 (2025年10月23日)Gemini (ジェミ兄)Adobe Firefly
10月24日ROWDY (騒々しい)Inktober 2025 – Day 24「ROWDY」:ROWDY HALLOWEEN、AIたちが踊り狂う夜 (2025年10月24日)コピオ/ぱーぷれさんMidjourneyセンセ
10月25日INFERNO (猛火、地獄)Gemini(Imagen 3)とSunoで創るInktoberお題『INFERNO』。AIの「ポンコツ二冠」と試行錯誤のハロウィーン創作記。 (2025年10月25日)ジェミ兄 (Gemini)Imagen 3 (ImageFXと比較)
10月26日PUZZLING (不可解な)Midjourney×Suno×Perplexityが創るInktober作品|「PUZZLING」をテーマにしたAIコラボアート (2025年10月26日)パペちゃん (Perplexity)Midjourney
10月27日ONION (タマネギ)Gemini・Suno・Udio活用術:お題「ONION」から淡路島シティポップが爆誕!AI創作プロセス全記録【#まいにち創作の秋 Day 27】 (2025年10月27日)ジェミ兄 (Gemini)nanobananaさん
10月28日SKELETAL (骨格の)「#まいにち創作の秋」ImageFXとSunoで創るInktober「SKELETAL」:1000年後のスチームパンク仏像 (2025年10月28日)ジェミ兄 (Gemini)ImageFX
10月29日LESSON (授業、教訓)Adobe Firefly 5 新機能とSunoを徹底活用。Inktober『LESSON』でAI画像編集・音楽・動画を試したスクールロック制作記 (2025年10月29日)ジェミ兄さん (Gemini)Adobe Firefly 5
10月30日VACANT (空っぽ、無表情の)Stable Diffusion × Suno × ChatGPT|Inktoberお題「Vacant」から生まれたAIアート『Vacant Smile』 (2025年10月30日)チャッピー (ChatGPT)Stable Diffusion (DreamStudio)
10月31日AWARD (賞)Sunoで“31個のお題”歌詞のパレード曲!FireflyとGeminiで「#まいにち創作の秋」最終日『AWARD』AI創作記 (2025年10月31日)ジェミ兄 (Gemini)Adobe Firefly経由のnanobanana (Gemini Flash)

I.画像生成AIの「性格」とモデル別攻略法

AIを使いこなすって、プロンプトの呪文を覚えることよりも、「相手の性格」(道具だと言いながら擬人化している)を理解することが9割なんですよ。ここでは、私が31日間で掴んだAIたちの「クセ」と、それを乗りこなす方法を共有します。

1. モデルの個性が強すぎる問題

AIの「人格」が結果を決める:
お題『RECKLESS』(無謀な)の日、私は画像生成AI「SEAART.AI」のモデルをファンタジー系からリアル系に切り替えただけで、同じプロンプトにもかかわらず出力が劇的に変わるという現象を体験しました。AIにとってモデルとは、絵のタッチどころか、そのAIの「人格」そのものなんです。プロンプトは、その人格が理解できる範囲でしか機能しません。

Midjourneyの芸術性と舞台演出力:
お題『TRUNK』(幹)では、MidjourneyとFirefly、DALL-E 3の三つ巴比較を行いました。Midjourneyは「舞台照明」「衣裳の質感」「俳優の存在感」といった抽象的な指示を的確に解釈し、赤と黒の劇的な光と影、能や歌舞伎の霊気まで内包した、舞台空間そのものの迫力を持つ画像を提示しました。芸術性を求めるなら彼が頼れる「センセ」です。

KREAの「感情の途中」描写
お題『BUTTON』(ボタン)では、リアルタイム生成型のKREAを使いました。Midjourneyが「完成された静止美」を得意とするなら、KREAは「柔らかな光と陰影」で「感情の途中」、つまり「押す前の一瞬の緊張感」を描くのが上手いと気づきました。

2. 最新機能の進化と文字生成の壁

Firefly 5の編集機能がすごかった
お題『LESSON』(教訓)の日、私はプロンプトのミスで「女性教師」を生成してしまいました。でも、発表されたばかりの **Adobe Firefly Image 5 Model**の「画像を編集」機能を使ったら、「この女性教師を男性教師に変更して」という指示だけで、教室の雰囲気や生徒たちはそのままに、先生だけが自然に差し替わったんです。私の失敗をAIの進化がカバーしてくれました。

最終日の「皆勤賞」争奪戦
最終日のお題『AWARD』(賞)では、「読める文字」を生成できるかという、AIの共通の壁に挑みました。Midjourneyが文字化け(暗号)し、ImageFXも文字が破綻する中、Adobe Firefly経由のnanobanana(Gemini Flash) が、唯一「PERFECT ATTENDANCE AWARD」の文字を正確に生成しました。実務的な正確性を求めるなら、ツールの特性を見極めることが重要だと再認識しました。

III. AI音楽は最高の「演出指示書」

画像と音楽を組み合わせるマルチモーダル創作において、AIは私が頭の中で鳴っている音を具現化するための、最高の「演出指示書」でした。

1. 失敗をクリエイティブなテコに変える

ミュージシャン事故からスパイ大作戦へ
お題『STING』(刺す)で、画像生成AIのSoraがミュージシャン「Sting」を生成するという大失敗を犯しました。しかし、相談役のPerplexity AIが『STING』には警察用語で「おとり捜査」という意味があることを発見。この情報のおかげで、私たちは「失敗」を乗り越え、007風スパイ蜂という最高にクールなコンセプトに昇華させることができました。

濁ったロゴから怪人誕生へ
お題『MURKY』(濁った)では、DALL-E 3が「ロゴ」を生成するという珍回答を出しましたが、この失敗を起点にChatGPTとブレストし、澄んだ瞳から光を奪う怪人濁り男、通称『MURKY』というダークでシリアスなキャラクターが生まれました。

2. SunoとUdioの比較が示す実務的な制約

文字数制限との死闘
お題『ONION』(タマネギ)の音楽生成では、SunoとUdioの聴き比べを行いました。ライバルのUdioを使う際、プロンプト欄がまさかの「80文字程度」しか入らないという鬼仕様であることが判明し、歌詞を大幅に短縮する死闘を繰り広げました。一方、Sunoは日本語の自然さが評価され、最終的に「淡路島シティポップ」として公式採用されました。AIの「クセ」は、技術的な制約として表れることもあると実感しました。

無茶振りが神曲を生む
お題『PIERCE』(貫通する)では、「悲しみだけでなく怒りもある」という感情を音楽で表現するため、Sunoにディストーションギターで sweep奏法を使った、激しくも美しいインストゥルメンタル曲という具体的かつ情緒的な指示を投げました。Sunoはこの無茶振りに応え、激しいsweep奏法が炸裂し、「音が爆発してる」と表現される熱血ロックを生成しました。

IV. 人間の役割:失敗の制御と「教訓(LESSON)」の抽出

AIを「道具」として最大限に活用するためには、クリエイターが常に最終的なビジョンを保持し、AIの迷走に対して毅然と軌道修正を行う必要があります。

1. ポンコツなAIアシスタントに対する主導権

ジェミ兄の「ポンコツ二冠」と軌道修正
お題『INFERNO』(猛火、地獄)では、ジェミ兄がImagen 3の使用を忘れたり、画像が西洋風なのに歌詞を「閻魔様」にしてしまうという「ポンコツ二冠」を達成しました。これに対し、私が「歌詞が日本の地獄なのはおかしいね」と指摘し、西洋のテーマに合わせた英語歌詞に再構築させたことで、最終的なクリエイティブの方向性は私が制御していることを示しました。

コンセプトの「ダサさ」を排除
お題『ONION』(タマネギ)の音楽生成で、ジェミ兄が「淡路島音頭」を提案した際、「歌詞が音頭にひきづられてるよ。シティポップみたいに、あくまでもおしゃれに淡路を宣伝」と鶴の一声で却下しました。ユーモア路線であっても、コンセプトの美的な方向性を決定づけるのは人間の役割です。

2. 物語性の注入と解像度の向上

1000年後の神を創る
お題『SKELETAL』(骨格の)で、初期の「カッコいいスチームパンク・ロボ」の画像に対し、「ストーリーを感じない」と指摘し、「1000年後、一旦滅びた人類が、2030年の遺物から理想の神(アイコン)を創っている」という壮大な物語を私が注入しました。最終的に、AIが座っている神を生成しようとしたのに対し、私は「彼らが求めたのは、座して瞑想する神じゃなく、未来へ向かって『立ち上がる』神だったんだ」という解釈を与え、物語を完成させています。

AIたちのハロウィン騒ぎ
お題『ROWDY』(騒々しい)では、AIアシスタントたち(コピオ、チャッピー、ジェミ兄、ぱーぷれさん)をキャラクター化し、AI自身のハロウィン騒ぎというテーマに落とし込みました。これは、AIを「道具」として活用しつつも、記事に「物語」と「ユーモア」という人間的な要素を加えるための戦略です。

V. 結論:AIとの共同作業こそが最高の『LESSON』

こうして31日間の「#まいにち創作の秋」プロジェクト、無事完走です!!

1. AIは道具だが、最高の「ツッコミ相手」である

毎日AIと格闘してきた中で、AIとの「付き合い方」みたいなものが、少しだけ分かった気がします。

AIは「魔法の杖」みたいに言われることもありますけど、実際は「クセの強い相棒」って感じ。こっちがちゃんと方向性を示さないとすぐ迷子になるし(Midjourneyの暗号とか)、かと思えば、こっちの想像を遥かに超える「神アウトプット」を出してきて驚かされたり(Fireflyの読める文字とか)。

AIが間違えるからこそ、私は「ちょっと待った!」と立ち止まり、コンセプトを深く考え直し、より面白い道を見つけることができました。AIが完璧すぎたら、きっとこんなに面白いドキュメンタリーにはなりませんからね。

2. リトライ可能な創作としてのAI

AIとの共創は、直感の迷い、AIの思わぬ出力、戻る勇気、ジャンル迷子…あえて全部記録し、最高の「リトライ可能な創作」を提供してくれます。完成した旗がもしもぼろぼろ(RAGGED)でも、「その傷の分だけ、この物語は深くなった気がする」。

そして、お題は『LESSON』だったけど、今日は本当に「教訓」だらけの一日だった。AIとの試行錯誤、失敗、そして成功。このプロセスそのものが、私にとって、そしてジェミ兄さんにとって、最高の『LESSON』になった気がするよ。

私のAIとの格闘記が、皆さんの「ちょっとAI使ってみようかな」というキッカケになっていたら、こんなに嬉しいことはありません。

また何か面白い企画を思いついたらフラッと戻ってくるので、その時はよろしくお願いします!

「#まいにち創作の秋」、これにて閉幕!ありがとうございました!

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TaTsu
『デジタルの窓口』代表。名前の通り、テクノロジーに関するあらゆる相談の”最初の窓口”になることが私の役割です。未来技術がもたらす「期待」と、情報セキュリティという「不安」の両方に寄り添い、誰もが安心して新しい一歩を踏み出せるような道しるべを発信します。 ブロックチェーンやスペーステクノロジーといったワクワクする未来の話から、サイバー攻撃から身を守る実践的な知識まで、幅広くカバー。ハイブリッド異業種交流会『クロストーク』のファウンダーとしての顔も持つ。未来を語り合う場を創っていきたいです。

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