最新ニュース一覧

人気のカテゴリ


iPhone Fold 2026年9月発売予定、JP Morganが1,999ドルで予測発表 – 初の折りたたみiPhoneが市場変革か

 - innovaTopia - (イノベトピア)

JP Morganのアナリスト、サミク・チャタジー氏は2025年7月29日、Appleが初の折りたたみiPhoneを2026年9月にiPhone 18ラインナップの一部として発売するという予測を投資家向けノートで発表した。価格は1,999ドル(約30万円)とされ、これは以前他のアナリストが提示していた2,100ドル以上の価格帯よりも低い設定である。

この端末はSamsungのGalaxy Z Foldシリーズに似たブック型のデザインになると見られている。JP Morganのレポートには具体的なディスプレイサイズの記載はなかったが、DSCCのCEOロス・ヤング氏など他のアナリストは、7.8インチの内側ディスプレイと5.5インチの外側ディスプレイを搭載すると予測している。また、Appleは画面の折り目がない「クリースレス」技術の採用を目指していると広く報じられており、これが実現すれば大きな差別化要因となるだろう。

チャタジー氏は、この新製品がAppleに650億ドルの収益機会をもたらし、中期的に「高い一桁台」の収益向上に貢献すると分析している。出荷台数については、2027年度に1,300万~1,500万台規模で始まり、2029年度には4,500万台規模へ拡大すると予測されている。

From:
📖 iPhone Fold gets major 2026 release date boost, but expect a huge price tag

【編集部解説】

今回のニュースは、世界最大級の投資銀行JP Morganの市場分析に基づく予測であり、単なる噂とは一線を画す信頼性の高い情報として注目されます。

折りたたみスマートフォン市場の現状分析

市場調査会社TrendForceのレポートによると、2025年の折りたたみスマートフォンの世界出荷台数は約1,900万台に留まると予測されており、スマートフォン市場全体に占める割合はまだ限定的です。消費者の関心は高いものの、高価格や耐久性への懸念が本格的な普及の障壁となっているのが現状です。

技術的差別化のポイント

iPhone Foldが実現を目指すとされる「クリースレス(折り目なし)」ディスプレイ技術は、既存製品が抱える最大の課題を解決する可能性を秘めています。現行のSamsung Galaxy Z Fold 7でも折り目は完全には解消されておらず、この技術的ブレークスルーがAppleの強力な武器となるでしょう。また、他のアナリストが予測する7.8インチというディスプレイサイズは、iPad mini(8.3インチ)に迫る大きさであり、スマートフォンとタブレットの境界を曖昧にする真のハイブリッドデバイス体験を提供する可能性があります。

市場競争環境の変化

Samsung、Google、Motorola、OnePlusなどが先行する市場にAppleが参入することで、技術革新と価格競争が一層激化することは確実です。Appleの参入は、アプリ開発者コミュニティを活性化させ、折りたたみデバイスに最適化されたアプリケーションのエコシステムを一気に拡大させる起爆剤となる可能性も秘めています。

潜在的なリスクと課題

1,999ドルという価格は、iPhone 16 Pro Max(1,199ドル〜)と比較して1.5倍以上と大幅に高額です。そのため、初期の購入層は熱心なファンや高所得者層に限定され、一般消費者への普及には時間を要する可能性があります。また、予測されている初期出荷台数(1,300万〜1,500万台)は、iPhone全体の年間販売台数(約2億台以上)から見ればごくわずかであり、供給制約が機会損失につながるリスクも考えられます。

長期的インパクト

JP Morganが予測するように、この製品がAppleに650億ドルという巨大な収益機会をもたらし、2029年までに4,500万台規模の市場を形成するならば、折りたたみスマートフォンはニッチな製品カテゴリから脱却し、市場のメインストリームへと躍り出ることになります。

しかし、Apple自身は現時点で折りたたみデバイスについて一切公式に言及していません。これは同社の慎重な製品開発姿勢の表れであり、最終的な製品仕様や発売時期、あるいは発売そのものが変更される可能性は常に残されていることを心に留めておくべきでしょう。

【用語解説】

クリースレス(折り目なし)ディスプレイ技術
折りたたみディスプレイに発生する折り目を消去する技術。Appleが開発中の技術では、ディスプレイ背面の特殊な機構により折り目を視覚的に見えなくする仕組みを採用していると報じられている。

ブック型フォールディング
本のように内側に向かって折りたたむ方式。Samsung Galaxy Z Foldシリーズと同様の開閉機構で、折りたたんだ状態でスマートフォン、開いた状態でタブレットとして使用できる。

【参考リンク】

Apple Inc.(外部)
世界最大級のテクノロジー企業。iPhone、iPad、Macなどのハードウェアと独自のソフトウェア・サービスを提供。

Samsung Electronics Japan(外部)
韓国の多国籍電子機器メーカーの日本法人。Galaxy Z Fold 7、Galaxy Z Flip 7など折りたたみスマートフォンの市場リーダー。

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(外部)
米国ニューヨークに本社を置く世界有数のグローバル総合金融サービス会社。

【参考動画】

Galaxy Z Fold7公式プロモーション動画

【参考記事】

JPMorgan: Foldable iPhone to Launch in September 2026(外部)
Apple専門メディアMacRumorsの記事。JP Morganの投資家向けノートの内容を詳しく解説。

Apple likely to launch foldable iPhone in September 2026, predicts JPMorgan(外部)
CNBCによる詳細報道。JP Morganアナリストのサミク・チャタジー氏の市場予測を基に分析。

JPMorgan doubles down on iPhone Fold release date and pricing predictions(外部)
Apple専門メディア9to5Macの報道。JP Morganの予測に加え、技術的観点から分析。

【編集部後記】

iPhone Foldの登場により、私たちのスマートフォン体験は根本的に変わる可能性があります。皆さんは現在、どんな場面で「画面がもっと大きければ」と感じることがありますか?動画視聴、資料確認、マルチタスクなど、折りたたみという新しい形が解決してくれる課題は意外と身近にあるかもしれません。

一方で1,999ドルという価格は決して安くありません。この技術革新に対する投資として妥当だと思われますか?それとも、もう少し価格が下がるまで様子を見るべきでしょうか?折りたたみスマートフォンの普及には、技術的な完成度だけでなく、私たち消費者の価値観の変化も重要な要素になりそうです。

iPhone関連のニュースをinnovaTopiaでもっと読む

投稿者アバター
乗杉 海
新しいものが大好きなゲーマー系ライターです!

読み込み中…
読み込み中…