Last Updated on 2024-06-19 04:33 by 門倉 朋宏
ALVRアプリがApp Storeで無料公開され、Vision ProユーザーがPCからWi-Fi経由でOpenVRゲームをストリームできるようになった。このアプリは以前、招待制のベータ版として提供されていた。Vision Proの手のジェスチャーをサポートしており、SteamVRコンテンツをフルに活用するためには、Nintendo Switch Joy-Conコントローラーなどのデュアルコントローラーや、SteamVRトラッキングエコシステムに既にあるLighthouseベースステーションのセットアップが推奨される。
VR対応のコンピュータ（WindowsまたはLinux）が必要であり、Vision Proが同じローカルネットワーク上にあり、最適なパフォーマンスのためには5GHz 802.11acルーターを使用し、プレイスペースから20フィート（約6メートル）以内に設置することが推奨される。ネットワークの他のデバイスからの活動は最小限に抑え、ホストコンピュータはイーサネット経由で直接ルーターに接続されるべきである。また、ゲームプレイ中のスタッタリングを減らすために、AirDropとHandoffは無効にすることが望ましい。ALVRのVision Proへの公式リリースは、ソフトウェアを機能させるための初期のサードパーティによる試みと、インディーデベロッパーのMax ThomasによるvisionOSへの公式ストリーミングツールの導入実験を促した。
【ニュース解説】
ALVRアプリがApp Storeで無料公開され、Vision Proユーザーが自宅のPCからWi-Fiを介してOpenVRゲームをストリームできるようになりました。これにより、SteamVRのゲームライブラリにアクセスし、Vision Proの高度な機能を活用しながら、PC上で動作するVRゲームを楽しむことが可能になります。このアプリは、以前は招待制のベータ版として提供されていましたが、現在は誰でも利用できるようになっています。
この技術の導入により、Vision Proユーザーは、手のジェスチャーをサポートすることに加え、Nintendo Switch Joy-ConコントローラーやLighthouseベースステーションなど、様々なコントローラーを使用してSteamVRコンテンツをより深く体験できるようになります。しかし、このサービスを利用するためには、VR対応のPCが必要であり、Vision ProとPCが同じローカルネットワーク上にあること、そして高品質なストリーミング体験のためには高速なWi-Fi接続が推奨されます。
この技術のポジティブな側面としては、ユーザーがより多くのVRコンテンツにアクセスできるようになること、そしてPCのパワフルな処理能力を活用して、より高品質なVR体験を提供できることが挙げられます。一方で、高速なインターネット接続やVR対応のPCが必要となるため、すべてのユーザーがこの技術を利用できるわけではありません。また、Wi-Fi経由でのストリーミングは、有線接続に比べて遅延が発生しやすいため、一部の高速な反応を要求するゲームでは問題が生じる可能性があります。
規制に関しては、この技術が新しい形のコンテンツ配信を可能にするため、将来的にはデジタルコンテンツの配信に関する規制の見直しが必要になるかもしれません。また、著作権やライセンスに関する問題も、新しい配信方法が普及するにつれて、より複雑になる可能性があります。
長期的な視点では、このような技術の発展がVR産業の成長を加速させ、より多様で高品質なVRコンテンツの開発を促進することが期待されます。また、VR技術の普及により、教育、トレーニング、エンターテイメントなど、さまざまな分野での活用が進むことでしょう。
from SteamVR Games Come to Vision Pro Thanks to Public Launch of Free ‘ALVR’ App.
