【Inktober2025】10月1日-MUSTACHE-口ひげ

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今日から始まる10月の1ヶ月間、「まいにち投稿にチャレンジ創作の秋」企画、いよいよスタートです!

実はこれ、私が編集部に「こんなことやってみませんか?」と持ち込んだ企画なんです。DALL·EやStable Diffusionといった画像生成AIの面白さに魅せられ、AIがどこまでできて、どこから苦手になるのかをもっと深掘りしたい。そして、その過程を皆さんにも共有したい!そんな思いで、世界的な創作イベント「Inktober」のお題を借りて、AIとの創作チャレンジを提案しました。

とはいえ、正直なところ、初日から不安でいっぱいです(笑)。 「本当に毎日続けられるのか?」「AIはちゃんとお題を理解してくれるのか?」「どこまで面白い記事にできるだろう?」……そんな心配を抱えながらのスタート。まるで初めての冒険に踏み出すような気持ちです。

記念すべき初日のお題は、公式リストのトップバッター「mustache(口ひげ)」! 口ひげ、と聞いて皆さんは何を想像しますか?ダンディな紳士?コミカルなキャラクター?それとも、まったく予想外の何か?

この単純なキーワードに対し、AIがどんなアートと音楽を生み出してくれるのか。そして、その生成過程にはどんな「発見」や「困惑」が待っているのか。

私がAIと共に七転八倒するさまを、ぜひ温かい目で見守っていただけると嬉しいです。 さあ、AIと人間のクリエイティブな1ヶ月の旅、一緒に始めていきましょう!


AI画像生成の過程:初挑戦!「ImageFX」に『mustache』とだけ投げてみた

記念すべき初日のお題は「mustache(口ひげ)」。 まずは力試し。Googleが提供する画像生成AI「ImageFX」に、このシンプルなキーワード『mustache』とだけ入力して、何が生成されるのか試してみることにしました。

ImageFXはフォトリアルな出力に強みがあるとされていますが、果たして「口ひげ」という抽象的な単語から、どんなビジュアルを導き出すのでしょうか?

ドキドキしながらプロンプトを入力し、生成ボタンをクリック……。

生成結果はこちらです!

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口ひげだよなぁ

考察:ImageFX、シンプルプロンプトで「ダンディな猫」をピンポイントで提示

なるほど!「口ひげ」という非常にシンプルな指示にも関わらず、ImageFXは見事に「口ひげを生やしたダンディな男性」のポートレートを生成してきました。(※ここでは、以前の試行で生成された複数の男性ポートレートのスクリーンショットを想定しています。)

  • 高い写実性: ImageFXの得意とするフォトリアルな表現が存分に発揮されており、男性の顔の造形、ひげの質感まで非常に精巧です。どの画像も、まるで写真集の一部を見ているようです。
  • 文脈の自動補完: 『mustache』という単語から、AIは単にひげの画像だけでなく、「それを生やしている人物像(この場合はダンディな男性像)」とその背景(ビジネスシーンを連想させるスーツ)を自動的に補完しているのが分かります。これは、AIが単語が持つ一般的なイメージや文脈、関連性を深く学習している証拠ですね。
  • 「口ひげそのもの」の表現の難しさ: 一方で、純粋に「口ひげそのもの」の抽象的な表現や、全く予想外の解釈(例:口ひげの形をしたオブジェクト、動物のひげなど)は生まれませんでした。ImageFXが「現実世界に存在するものを写実的に描く」という特性を持つため、ひげ単体よりも、それが付随する「人物」を優先して生成したのかもしれません。

最初の試みとしては、期待通りのクオリティで「口ひげを生やした男性」を多様に表現してくれました。ImageFXが、いかにリアルな人物描写に強いかがよく分かります。しかし、もっと「お題」としての面白さや、AIならではのユニークな解釈、あるいはもっと抽象的な「口ひげ」の表現を引き出すためには、プロンプトにさらなる工夫が必要そうです。


ImageFXの直球回答に、思わずChat GPTに助けを求めた

ImageFXに『mustache』とだけ投げた結果は、さすがの写実性でした。完璧な口ひげ男性のポートレート。しかし、正直なところ…「くちひげだ(あたりまえ)」。あまりにも直球すぎて、これでは「お題」としての面白みに欠けてしまいます。

「もっと、こう、AIならではのユニークな解釈や、くすっと笑えるような発想はないものか…?」

そんな思いを抱え、次に頼ったのは言葉のプロ、ChatGPTです。画像生成AIに「絵」で表現させるヒントをもらうため、こんな質問を投げかけてみました。

「ねぇ、口ひげというお題で絵を描こうとおもうのだけど、口ひげで連想するものってどんなものがある?くすっと笑えるものがいいな。」

すると、ChatGPTからは次のようなアイデアが返ってきました。


ChatGPTの回答:

口ひげというお題で、くすっと笑える連想ですね!いいですね、遊び心のある発想、大好きです!いくつかアイデアを提案しますね。

  1. 動物の口ひげ:
    • 猫ひげ: 口ひげをたくわえた猫が、やけにダンディな表情でミルクを飲んでいる。
    • アザラシのひげ: 実は口ひげと見せかけて、おしゃれな紳士のひげだった。
    • 昆虫の触角: 実はあれも立派な口ひげで、蝶ネクタイをしている。
  2. 食べ物や飲み物の口ひげ:
    • ミルクひげ: 牛乳を飲んだ後に口元についたミルクひげが、やたらと立派な口ひげの形になっている子供や動物。
    • 泡ひげ: ビールやカプチーノの泡が、見事な口ひげの形に。泡でできたくせに、やけに威厳がある。
    • ラーメンひげ: 麺をすすりすぎて、口の周りに見事なラーメンのひげができてしまった人。
  3. モノの口ひげ:
    • 電車の口ひげ: 新幹線の先頭車両に、まるで紳士の口ひげのような模様が描かれている。
    • 雲の口ひげ: 空に浮かぶ雲が、偶然にもダンディな口ひげの形になっている。
    • 植物の口ひげ: ツタや草が伸びて、建物の壁や石像に口ひげのように巻き付いている。
    • 指ひげ: 子供が指を口元に当てて、まるで口ひげが生えているように遊んでいる。
  4. 歴史上の人物やキャラクターのひげを借りて:
    • 偉人のひげを借りた動物: 例えば、サルバドール・ダリのようなひげをつけた犬が絵を描いている、など。

いかがでしょうか?「口ひげ」というシンプルなテーマでも、ちょっと視点を変えるだけで面白いイメージが膨らみますね!これらのアイデアが、あなたの創作のヒントになれば幸いです!


「くすっと笑えるかなぁ?」の葛藤と、猫への愛(とデスクへの配慮)

ChatGPTから提案された数々のアイデアを前に、結局私が選んだのは、これ。

「口ひげをたくわえた猫が、やけにダンディな表情でミルクを飲んでいる」

理由ですか? ええ、もちろん「くすっと笑える可能性」を秘めていると踏んだからです。 そして、初回の記事で可愛い猫を出しておけば、うちの猫好きのデスクもきっと機嫌がよくなるだろうという、極めて高等な戦術論に基づく作戦でした。


ImageFXで「ダンディ猫、ミルクを嗜む」に挑戦!

プロンプトは日本語のまんまです

プロンプト: 口ひげをたくわえた猫が、やけにダンディな表情でミルクを飲んでいる。

ImageFXにこのプロンプトを入力し、生成ボタンをクリック! どんなダンディな猫が現れるのか、期待が高まります。

生成結果はこちら!

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ダンディとは

ImageFXは一度に複数の画像を生成してくれるのですが、その中で特に、口ひげに見える猫の模様が印象的な一枚がありました。メガネをかけている姿も愛らしく、この猫に一目惚れ。ここからさらに加工を施すこともできたのですが、初日ということで、まずはこのままの「AIが生成したありのままの姿」でいくことにしました。

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本日の画像はこちら

【AI音楽生成編】ダンディ猫のテーマソングをSunoで作曲!

ここからは、この愛らしいダンディ猫の絵をモチーフに、AI音楽生成ツール「Suno」で曲を作っていきます。画像から受けたインスピレーションを音へと変換する作業は、まさにAIとの共同作業です。

猫の表情や背景、ミルクを舐める仕草…これらからどんなメロディやリズムが生まれるのでしょうか?

ChatGPTと共作!「失恋ポップス」withダンディ猫

AI音楽生成ツール「Suno」を使うにあたり、今回はさらにChatGPTの力を借りることにしました。ただ曲を作るだけでなく、このダンディな猫を登場人物にした、ちょっとした物語を音楽に込めてみたい。

そこで、ChatGPTにこんな相談を投げかけてみました。

「この画像をモチーフに曲を作りたいです。Sunoで作るので、歌詞とプロンプトなどを教えて下さい。陽気でコミカルな青春ポップがいいです。歌詞はざっくりいうと脳天気な若者がかわいこちゃんにふられて、落ち込んでいるのをひげみたいな模様のダンディ猫が慰めてくれているみたいな、すこぶるのーてんきな歌詞にしてください」

画像をアップロードして、かなり具体的なシチュエーションと、そして何より「すこぶるのーてんきな歌詞」という無茶ぶり(?)なリクエストです。ChatGPTは果たして、この難しいオーダーに応えてくれるのでしょうか?


Sunoが歌い上げた「Mustache Cat Blues」!

ChatGPTが提案してくれた英語歌詞とプロンプトをSunoに入力し、ついに「ダンディ猫の失恋ポップ」を生成しました!

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Mustache Cat Blues

プロンプトは以下の通りです。

Suno用プロンプト(Music Style):

A cheerful, comedic J-pop / youth pop style song with upbeat guitars, clapping rhythms, and playful synths. The vocal should sound bright, energetic, and a little silly, like a carefree high school band singing about heartbreak but finding comfort from a cool cat with a mustache. Fun, danceable, and full of humor.

そして、歌詞もChatGPTが作成してくれたものをそのまま使用しました。

さあ、Sunoが奏でる「Mustache Cat Blues」、お聴きください!

生成された「Mustache Cat Blues」はこちら!

考察:AIが生み出した、まさかの「元気が出る失恋ソング」

Sunoが生成してくれたこの曲を聴いて、正直に言って驚きました!

ImageFXで生まれた愛らしいダンディ猫のビジュアルに、Sunoが見事に「音」という命を吹き込んでくれました。画像と音楽が一体となり、このキャラクターが本当にそこに存在するかのような世界観が広がっています。

「くすっと笑える」という私のぼんやりとしたリクエストが、ChatGPTによって具体的な歌詞とプロンプトに変換され、そしてSunoによって、予想をはるかに超えるクオリティの音楽として具現化された。AI同士の連携と、私のわずかなプロンプトへの「介入」だけで、これほどのクリエイティブが生まれるとは、本当に驚きです。初日から、AIの持つ無限の可能性と、人間がそれとどう向き合うべきか、深く考えさせられる一日となりました。

AIとの共創で広がる表現の世界!

初日のお題「mustache(口ひげ)」、ImageFXとSunoという二つのAIツールを使って、画像と音楽という二つの作品を作り上げることができました。

シンプルなプロンプトでは直球な結果だったAIも、ChatGPTの助言を得てプロンプトを工夫することで、私の意図をはるかに超える「くすっと笑える」クリエイティブを生み出してくれることを実感。

そう、この「#まいにち創作の秋」企画は、1ヶ月で31枚の絵と31曲の音楽をAIと共に作り上げていく、チャレンジです!

明日のお題は何でしょうか?そして、AIはどんな驚きを見せてくれるのか。

どうぞ、明日もまた、AIと人間のクリエイティブな旅にお付き合いください!

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TaTsu
『デジタルの窓口』代表。名前の通り、テクノロジーに関するあらゆる相談の”最初の窓口”になることが私の役割です。未来技術がもたらす「期待」と、情報セキュリティという「不安」の両方に寄り添い、誰もが安心して新しい一歩を踏み出せるような道しるべを発信します。 ブロックチェーンやスペーステクノロジーといったワクワクする未来の話から、サイバー攻撃から身を守る実践的な知識まで、幅広くカバー。ハイブリッド異業種交流会『クロストーク』のファウンダーとしての顔も持つ。未来を語り合う場を創っていきたいです。

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