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Vivaldiブラウザ、Chrome・Safariからの乗り換えで変わるウェブ体験 – タブタイリングなど独自機能が魅力

Vivaldiブラウザ、Chrome・Safariからの乗り換えで変わるウェブ体験 - タブタイリングなど独自機能が魅力 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-04-14 08:23 by TaTsu

長年MacBook AirでSafariとGoogle Chromeを併用していた筆者が、プライバシーと機能性を求めてVivaldiブラウザに移行した体験を紹介しています。Chromeのプライバシーポリシーへの不満とSafariの機能不足に悩んでいた筆者は、一時期Firefoxも試しましたが、多数のウィンドウを開いた際のパフォーマンスに問題があり、最終的にVivaldiを選びました。

Vivaldiブラウザの主な特徴は以下の4つです

  • ワークスペース機能:タブをグループ化して保存でき、必要に応じて切り替えられる。Safariのタブグループよりも使いやすい。
  • タブスタッキング:関連するタブをスタックにまとめることができ、タブバーを整理しやすくなる。
  • タブタイリング:最大4つのタブを同時に1つのウィンドウに表示できる。ラップトップでは画面が小さくなるが、外部モニター使用時には便利。
  • ウェブパネル:特定のウェブサイトを常に表示しておけるサイドパネル。他のタブを操作中も表示され続け、最大5つのタブを同時表示できる。

Vivaldiは高度なカスタマイズ性も特徴で、タブの位置やUIの表示/非表示、テーマなど多くの設定が可能です。プライバシー面では、ユーザーの検索履歴やダウンロード、閲覧履歴などはローカルに暗号化して保存され、Vivaldiからアクセスできない仕組みになっています。ローカルに保存されないデータはアイスランドのサーバーでホストされ、厳格なプライバシー法で保護されています。また、広告やトラッカーのブロック機能やProton VPNが組み込まれています。

Vivaldiブラウザは2016年にOperaの共同創設者Jon Stephenson von Tetzchnerによって開発されました。Chromiumベースでありながら独自の機能を多数追加している点が特徴です。

from:I ditched Chrome for the Vivaldi browser, and it’s awesome

【編集部解説】

2025年現在、ブラウザ市場はGoogleのChromeが約65%のシェアを占め、SafariやEdgeが続く状況が続いています。しかし、プライバシー意識の高まりとともに、代替ブラウザへの関心も高まっています。Vivaldiはそんな流れの中で注目を集める「第三の選択肢」として位置づけられています。

Vivaldiの最大の特徴は、「高機能」と「プライバシー保護」を両立させている点です。多くの場合、プライバシー重視のブラウザは機能面で妥協を強いられることが多いのですが、Vivaldiはその常識を覆しています。特に「ワークスペース」や「タブタイリング」といった機能は、情報収集や調査、マルチタスクを行うプロフェッショナルにとって非常に実用的です。

また、Vivaldiの開発元はOpera(オペラ)ブラウザの共同創設者であるJon Stephenson von Tetzchnerが2016年に設立した企業で、ユーザーファーストの哲学を持っています。広告収入に依存せず、プリインストール契約やパートナーシップによる収益モデルを採用しているため、ユーザーデータの収集・販売に頼る必要がないのです。

最新のVivaldi 7.2では、パフォーマンスの大幅な向上が見られます。特に注目すべきは、ページの読み込み速度が最大2倍になったという点です。これは、バックエンドでの接続処理の最適化によるものです。

しかし、Vivaldiにも課題はあります。例えば、更新頻度が他の主要ブラウザに比べて低いことが指摘されています。これは、セキュリティ面での懸念につながる可能性があります。

また、高度なカスタマイズ性は両刃の剣です。パワーユーザーには魅力的ですが、一般ユーザーにとっては複雑すぎる可能性があります。初期設定の段階で多くの選択肢があることは、ユーザーにとって負担になる可能性もあるでしょう。

日本市場ではまだ認知度が低いものの、効率的なウェブブラウジングを求めるパワーユーザーや、プライバシーを重視するユーザーにとって、検討する価値のある選択肢と言えます。今後のアップデートにも注目していきたいところです。

【用語解説】

タブタイリング:
複数のウェブページを一つの画面に並べて表示する機能。通常のブラウザでは一度に1つのタブしか表示できないが、Vivaldiでは最大4つのタブを同時に表示できる。例えるなら、一つの机の上に複数の書類を並べて同時に見られるようなもの。

タブスタッキング:
関連する複数のタブをグループ化する機能。例えば、同じトピックに関する複数のページをまとめることができる。フォルダに関連書類をまとめるようなイメージ。

ウェブパネル:
サイドバーに常に表示しておけるミニブラウザ。メインのブラウザを使いながら、チャットやSNSなどを常に表示しておける。スマホを操作しながらテレビを見るような感覚で利用できる。

ワークスペース:
複数のタブをセットとして保存し、必要に応じて切り替えられる機能。仕事用、プライベート用など、用途に応じてタブの環境を分けられる。デスクの引き出しに異なる書類セットを保管しておくようなもの。

Chromium:
Googleが開発しているオープンソースのウェブブラウザプロジェクト。Chrome、Edge、Operaなど多くのブラウザの基盤となっている。Vivaldiもこのエンジンを採用しているため、Chrome拡張機能が利用可能。

Proton Mail:
スイスの会社が提供する暗号化メールサービス。プライバシー保護に特化しており、エンドツーエンド暗号化を採用している。

Signal:
プライバシーを重視した暗号化メッセージアプリ。エンドツーエンド暗号化により、運営元も含め第三者がメッセージを読むことができない。

Qwant:
フランスを拠点とするプライバシー重視の検索エンジン。ユーザーの検索履歴を記録せず、個人情報を広告表示に使わない。

【参考リンク】

Vivaldi公式サイト(外部)
ブラウザのダウンロードや機能紹介が掲載されている公式サイト。日本語対応。

Proton Mail(外部)
スイスを拠点とするプライバシー重視の暗号化メールサービス。無料プランあり。

Signal(外部)
プライバシーを重視した暗号化メッセージアプリの公式サイト。日本語対応。

Qwant(外部)
フランスを拠点とするプライバシー重視の検索エンジン。

【参考動画】

 

【編集部後記】

 皆さん、普段どのブラウザを使っていますか? ChromeやSafariが主流ですが、実はブラウザ選びはデジタルライフの質を大きく左右します。毎日何時間もウェブを閲覧する私たちにとって、ブラウザは最も重要なツールの一つ。Vivaldiのような代替ブラウザを試してみることで、新しい使い方や可能性が見えてくるかもしれません。週末の空き時間に、いつもと違うブラウザを試してみるのはいかがでしょうか? 新しい発見があるかもしれませんよ。

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TaTsu
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