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【イオンリテール】生成AI活用「AIアシスタント」導入へ、390店舗で次世代型従業員マニュアルを実装

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005094.000007505.html - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-05-15 17:59 by TaTsu

イオンリテールが2025年6月から約390店舗で導入する「AIアシスタント」は、数千~数万ページにも及ぶ業務マニュアルを学習した生成AIが従業員の質問に即答するシステムです。音声や文字での質問に自動で回答するこの次世代型マニュアルは、新人からベテランまで、あらゆる従業員の業務効率化と顧客サービス向上を実現します。店舗運営の常識を覆す、イオンの最新デジタル戦略に迫ります。

イオンリテール株式会社は2025年6月、生成AIを活用した「AIアシスタント」を約390店舗で実装する。このシステムは音声や文字での質問に自動で回答する従業員向けのチャットボットである。

「AIアシスタント」は、これまで合計数千~数万ページにわたって文書化されていた業務マニュアルや法律を学習したAIが、従業員の質問に対して回答を提示するシステムである。イオンリテールはこれを事前の読み込み不要の「次世代型の従業員マニュアル」と位置づけている。

導入により、新人や若手をはじめとする従業員が、顧客対応での困りごとをスムーズに解決できるようになり、業務習熟スピードの向上が期待される。また、習熟までに数年~十数年かかっていた専門的な職務についても、知識やプロセスがシステム内に集約されることで、より多くの従業員の参画が可能になる。

初期実装では、イオンラウンジの利用方法や場所の案内、免税対応、拾得物の対応、公共料金の支払い、株主優待制度の説明など、顧客からの問い合わせが多い事項に対応する。質問に対して数秒~十数秒でAIが回答を出力する。

展開店舗は関東・北陸信越・東海・近畿・中四国の「イオン」「イオンスタイル」など約390店舗である。今後のアップデートでは、応答できる範囲を拡大し、店舗・事業所のあらゆる困りごとや判断に迷う事項に対して適切な参照先や情報を返すシステムへと進化させる計画である。

なお、イオンリテールは5月29日から「オールインワンデバイス」と呼ばれる従業員向けの新端末も導入する。この端末には「AIアシスタント」を含む複数のシステムが搭載され、6月から実証運用が始まる「従業員アプリ」により、1回のログインで複数システムを横断的に利用できるようになる。

References:
文献リンク【イオンリテール】生成AIを活用した「AIアシスタント」を実装

【編集部解説】

イオンリテールが発表した「AIアシスタント」の導入は、小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションの新たな一歩と言えるでしょう。この取り組みは単なる業務効率化だけでなく、従業員の働き方や顧客体験を根本から変える可能性を秘めています。

従来の従業員マニュアルは数千〜数万ページにも及び、必要な情報を探し出すのに時間がかかるだけでなく、常に最新の情報に更新することも困難でした。AIアシスタントはこの課題を解決し、従業員が必要な時に必要な情報にすぐにアクセスできる環境を提供します。

特に注目すべきは、このシステムが音声入力に対応している点です。店舗の現場では両手がふさがっていることも多く、音声でのやり取りができることで、より実用的なツールになると考えられます。

また、AIアシスタントの回答速度も見逃せません。数秒〜十数秒で回答が得られるため、顧客を長時間待たせることなく対応できるようになります。これは顧客満足度の向上に直結するでしょう。

今回の発表は、5月29日から導入される「オールインワンデバイス」という新端末と連動しています。この端末には「AIカカク」「AIオーダー」「AIワーク」「MaIボード」「商品位置検索システム」「AIアシスタント」など複数のシステムが搭載され、従業員は1つの端末で多様な業務をこなせるようになります。

イオンリテールの山村卓也IT企画本部長は「新デバイス、アプリの導入で従業員の働き方改革を行い、エンゲージメント・生産性向上につなげる。賃上げによる人件費が上昇する中、安定的な営業利益を出し続けるには、生産性の改善が欠かせない」と説明しています。

小売業界は人手不足や業務の複雑化、顧客ニーズの多様化など多くの課題を抱えています。AIの活用はこれらの課題を解決する一助となる可能性がありますが、技術の導入だけでなく、それを使いこなす人材の育成や組織文化の醸成も同時に進める必要があるでしょう。

今後のアップデートでは、応答できる範囲を拡大し、店舗・事業所のあらゆる困りごとに対応できるシステムへと進化させる計画とのことです。AIアシスタントの活用範囲が広がれば、従業員の業務負担軽減だけでなく、顧客サービスの質の向上にもつながることが期待されます。

イオンリテールの取り組みは、小売業界におけるAI活用の先駆的な事例として、今後も注目されるでしょう。テクノロジーと人間の協働による新たな小売体験の創出に、どのような成果をもたらすのか、引き続き動向を追っていきたいと思います。

【用語解説】

イオンリテール株式会社
イオングループの中核企業で、本州(東北を除く)・四国の「イオン」「イオンスタイル」などの店舗を運営している。売上高は約2兆円で、世界14ヶ国、約300社に広がるイオングループの一員である。

オールインワンデバイス
イオンリテールが2025年5月29日から導入する従業員向け新端末。これまで複数の端末を使用していたシステムを1つの端末で操作でき、高性能スキャン機能も備えている。約5万台の導入を計画している。

【参考リンク】

イオンリテール公式サイト(外部)
イオンリテール株式会社の公式ウェブサイト。店舗情報、キャンペーン、ニュースリリースなどを掲載している。

イオンリテール ニュースリリース(AIアシスタント関連)(外部)
今回のAIアシスタント導入に関する公式発表資料。詳細な機能や導入目的が記載されている。

イオングループ採用情報(外部)
イオンリテールの会社概要や理念、教育制度などを紹介している採用サイト。

【参考動画】

【編集部後記】

皆さん、AIが小売業の現場をどう変えていくのか、想像してみたことはありますか?イオンリテールの「AIアシスタント」導入は、私たちの買い物体験にも間接的に影響するかもしれません。店舗スタッフがより迅速に質問に答えられるようになれば、私たち顧客の待ち時間も短縮されるでしょう。また、あなたの会社や職場でも、AIを活用した業務効率化が検討されているかもしれません。今回のニュースを機に、身近な場所でのAI活用について考えてみませんか?もし実際にAIアシスタントを使ったイオンの店舗を訪れる機会があれば、その変化を体感してみてください。皆さんの体験や意見をぜひSNSでシェアしていただけると嬉しいです。

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