Last Updated on 2025-05-13 10:52 by admin

Googleは2025年5月7日（現地時間、日本時間5月8日）、AIアシスタント「Gemini」のiPad専用アプリを正式にリリースした。これまでiPadではiPhone向けアプリの互換モードやWebブラウザ経由での利用にとどまっていたが、今回のリリースにより、iPadの大画面に最適化されたネイティブアプリでGeminiを利用できるようになった。

新しいiPad版Geminiアプリは、iPadOSの画面分割機能「Split View」に対応し、他のアプリと並べてマルチタスクで利用できるほか、ホーム画面ウィジェットやGoogleフォトとの連携機能も追加されている。また、Geminiの音声会話機能「Gemini Live」やAIによる音声要約機能「Audio Overview」も強化され、後者は英語以外にも45以上の言語で利用可能となった。

さらに、Canvas（共同編集機能）や画像・動画生成などの最新機能も順次アップデートされている。アプリはApp Storeからダウンロードでき、提供地域はGeminiサービスが利用可能な全地域に拡大されている。

References:
・Google launches Gemini app for iPad | The Verge
・Google launches a Gemini app for iPad | Engadget
・Google Gemini iPad app launches with multitasking support | 9to5Google
・Google Releases Gemini App for iPad | MacRumors

【編集部解説】

GoogleがiPad専用のGeminiアプリをリリースしたことは、AIアシスタントの活用領域がさらに広がる大きな転換点です。これまでiPadユーザーはiPhoneアプリの互換モードやWebブラウザ経由での利用に限られていましたが、今回のネイティブアプリ提供により、iPadの大画面やマルチタスク機能を活かした直感的かつ快適なAI体験が実現します。

特に、Split Viewによる画面分割やウィジェット対応は、ビジネスや学習、クリエイティブ用途など、iPadならではの生産性をさらに高める要素です。Googleフォトとの連携や、Canvas（共同編集機能）、画像・動画生成機能の順次アップデートも、今後のAI活用の幅を大きく広げるでしょう。

Gemini LiveやAudio Overviewといった音声機能の強化、45言語以上への対応拡大は、グローバルなユーザーにとっても大きな利便性向上となります。AIアシスタントがより自然な対話や多様な言語でのサポートを実現することで、日常的な情報収集や業務効率化が一段と進むと考えられます。

一方で、こうしたAIアシスタントの進化は、個人情報保護やセキュリティ、AIによる誤情報拡散といった新たな課題も生み出します。ユーザー自身がAIの仕組みやリスクを理解し、適切に活用していく姿勢が今後ますます重要になるでしょう。

今回のリリースは、GoogleがAppleのエコシステム内でもAIサービスの存在感を高め、iPadをはじめとする多様なデバイスでのAI活用を本格化させる動きの一環です。今後も、AIアシスタントが私たちの生活や仕事の在り方をどう変えていくのか、継続的な注視が必要です。

【用語解説】

Split View：
iPadの画面を2つに分割し、2つのアプリを同時に操作できる機能。マルチタスクや作業効率向上に役立つ。

【参考リンク】

Google（企業公式サイト）（外部）
米国カリフォルニア州に本社を置くグローバルテクノロジー企業。検索エンジンやAI、クラウド、モバイルOSなどを提供している。

Gemini（Google公式サービスページ）（外部）
GoogleのAIアシスタント「Gemini」の公式サイト。文章生成や知識検索、計画立案など多様なAI機能を利用できる。

Geminiについて（Google公式紹介ページ）（外部）
Geminiの仕組みや主な機能、活用事例などを紹介する公式ページ。

iPadのSplit View（Apple公式サポート）（外部）
iPadのSplit View機能の使い方や設定方法を解説するApple公式サポートページ。

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