2026年3月9日、BitMine Immersion Technologies(NYSE:BMNR)は先週60,976 ETHを購入したと発表した。総保有量は4,534,563 ETH(1ETH=1,965ドル)で、ETH供給量の3.76%を占める。
総資産は103億ドルで、ステーキングETHは3,040,483枚(60億ドル)、年間収益は1億7,400万ドルだ。会長トム・リー氏は、アドバイザートム・ディマーク氏(DeMark Analytics)が算出した2026年ETHと1987年・2011年秋のS&P500の相関(93%・89%)を引用し、3月8〜14日に1,740ドルをわずかに下回る水準でETHが底打ちすると予測した。。
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Tom Lee Predicts Ethereum To Bottom This Week As BitMine Buys 60,976 ETH
【編集部解説】
BitMine Immersion Technologies(BMNR)は、2025年7月ごろから始めたETH大量購入戦略を今も加速させています。今回の60,976 ETH購入は、同社が公表している週平均45,000〜50,000 ETHを上回るペースであり、「積み増しのアクセルを踏んでいる」状態です。
「Alchemy of 5%(錬金術の5%)」という独自の目標は、ETH全供給量の5%を取得することで、市場への影響力を高めながらステーキング収益を安定的に確保するという戦略です。現在3.76%に達し、8か月でここまで到達したスピードは、MicroStrategyのビットコイン戦略と同様、機関投資家による「現物資産としての暗号資産保有」という新潮流を体現しています。
ステーキングによる年間収益1億7,400万ドルという数字は、同社が単なる「保有者」ではなく、ETHネットワーク上で利回りを得る「運用者」へ転換していることを示しています。5%到達時の年間収益予測は2億5,900万ドル。保有量が増えるほど利回りも拡大するという好循環を狙った構造です。
今回最も注目すべき点は、Tom DeMark(トム・ディマーク)氏の「底打ち予測」の方法論です。DeMark Analytics創業者のディマーク氏は、ゴールドマン・サックスやポール・チューダー・ジョーンズも顧問に迎えた相場のタイミング分析の第一人者で、「過去の価格パターンとの相関分析」を得意とします。今回は2026年のETH価格が1987年と2011年秋のS&P500と89〜93%の相関を示すとし、3月8〜14日に1,740ドルをやや下回る水準で底打ちすると予測しました。
ただし、このアナログ分析は過去パターンへの依存であり、地政学リスクやマクロ経済の急変には対応しにくいという弱点もあります。2026年2月時点でLee氏自身は「1,890ドルを一度下回ることで底が形成される」と述べており、価格の底値予測は微妙に変化してきた経緯があります。
機関投資家の視点からも、ETH保有に前向きな動きは広がっています。取引所からのETH流出(長期保有へのシフト)やステーキング量の増加は、売り圧力を構造的に抑制するシグナルです。Fidelity Digital Assetsもレポート内でETHをコア資産として位置づける「ナラティブの転換」を指摘しており、BMNRの動きはこの潮流に乗ったものと見ることができます。
一方リスクとして、BMNRはETH価格への依存度が非常に高く、ETHが大きく下落した局面では総資産額も急変します。2026年1月25日時点での総資産は128億ドルでしたが、3月9日時点では103億ドルと短期間で目減りしています。これは保有ETHの評価額がETH価格に直結しているためです。単一資産への集中保有リスクは、投資家が注意すべき点です。
「底を当てられる人間はいない」というTom Lee氏自身の言葉が、この局面を最もシンプルに表現しています。BMNRの戦略は予測の正確さではなく、「底付近での継続的な積み増し」というコツコツ型の確率論的アプローチです。ETHの長期的なエコシステムの成長を信じるなら、今の価格水準は「仕込み場」と映るかもしれません。
【用語解説】
ETHステーキング(Staking)
イーサリアムのネットワーク維持に貢献する形でETHを「預け入れ」、その見返りとして報酬(利回り)を得る仕組みだ。ETH2.0移行後に導入されたProof of Stake(PoS)に基づく。BMNRの場合、保有ETHの約67%をステーキングに充てて年間1億7,400万ドルの収益を得ており、7日間利回りは2.91%(2026年3月8日時点)だ。
DeMarkアナログ分析
過去の価格チャートパターンと現在の値動きの相関係数を算出し、将来の転換点を予測する手法だ。今回は2026年ETHと1987年・2011年秋のS&P500が89〜93%の相関を示すと判定された。あくまでも統計的なパターン分析であり、確実な予測ではない。
MAVAN(Made in America VAlidator Network)
BMNRが開発中の自社専用ステーキングインフラだ。「米国製バリデーターネットワーク」を意味し、2026年第1四半期に展開予定。現在は3社のステーキングプロバイダーと連携しながら移行準備を進めている。
S&P500(アナログ比較の対象として)
米国の代表的な株価指数で、大型株500銘柄で構成される。今回のDeMark分析では、2026年ETH価格が1987年・2011年秋のS&P500の値動きと高い相関を示すことが底打ち予測の根拠となっている。
【参考リンク】
BitMine Immersion Technologies(BMNR)公式プレスリリース(外部)
ETH保有量・ステーキング状況・MAVAN計画など、BMNRの最新財務情報を公式発表しているページ。
DeMARK Analytics 公式サイト(外部)
Tom DeMark氏創業の市場タイミング分析企業。独自インジケーターをBloomberg・TradingViewに提供している。
Fundstrat Global Advisors 公式サイト(外部)
Tom Lee氏共同創業の独立系リサーチファーム。米国株・暗号資産の戦略レポートで機関・個人投資家に広く参照される。
【参考記事】
BitMine ETH Holdings Reach 4.535 Million Tokens – PR Newswire(2026年3月9日)(外部)
60,976 ETH購入・利回り2.91%・総資産103億ドルなど詳細数値を収録した公式声明。
BitMine ETH Holdings Reach 4.535 Million Tokens – Barchart(2026年3月8日)(外部)
ステーキング利回り2.91%の数値根拠およびMAVAN展開計画を確認するために参照した記事。
Tom Lee Forecasts End Of Crypto Winter By This Month – Yahoo Finance(2026年2月18日)(外部)
Lee氏がETH底値を1,890ドルと示唆した記事。今回の価格予測との変遷を確認するために参照。
Tom DeMark Sequential Accuracy Rate: Track Record Analysis – Tactical Investor(外部)
DeMark氏の分析手法の精度と実績を検証。同氏と機関投資家との関係性を確認するために参照。
Ethereum Bottom Confirmed – Institutional Accumulation Signals – ainvest.com(外部)
オンチェーンデータで機関投資家のETH積み増し傾向を分析。BMNRの戦略を裏付ける文脈として参照。
BitMine Makes Largest 2026 Ethereum Purchase, Hits 3.52% Supply – CoinSpeaker(2026年1月25日)(外部)
40,302 ETH購入時のレポート。今回の60,976 ETHとの規模比較・戦略推移を確認するために参照。
【編集部後記】
「底を誰も知らない」という前提の中で、それでも動き続ける機関投資家の姿はどう映りますか。予測ではなく「確率論で積み増す」という発想は、個人の資産形成にも通じる視点かもしれません。
みなさんはETHの今の価格水準をどう見ていますか?ぜひ周囲の方とも話し合ってみてください。







































