Last Updated on 2024-05-09 07:53 by 荒木 啓介
最近の調査によると、技術分野のCISO(最高情報セキュリティ責任者)の約3分の1が自身の報酬に不満を持っていることが明らかになった。この調査は、年間収益が1億ドル未満から200億ドル以上に及ぶ技術セクターの組織のCISO約150人へのインタビューに基づいている。公開企業に勤務するCISOが最も高い報酬(100万ドル)を受け取っており、VC(ベンチャーキャピタル)支援の技術企業が次に高い(793,000ドル)。一方、創業者が主要な所有権を持つ技術企業で働くCISOは最も低い報酬を受け取っている。
報酬の複雑さは、技術産業内のサブセクターや規模によっても異なり、CISOの報酬パッケージには大きな差がある。調査によると、約3分の1(31%)のCISOが昨年昇給を受けておらず、これが不満の一因となっている。さらに、採用の減速が昇給の減少に寄与している可能性がある。しかし、報酬への不満と、サイバー攻撃の責任を問われる可能性がある不安定な業界環境は、サイバーセキュリティ業界のリーダーにとって懸念事項である。
【ニュース解説】
最近の調査によると、技術分野で活躍するCISO(最高情報セキュリティ責任者)の約3分の1が、自身の報酬に不満を持っていることが明らかになりました。この調査は、年間収益が1億ドル未満から200億ドル以上に及ぶ技術セクターの組織に勤めるCISO約150人へのインタビューに基づいています。報酬の額は、勤務先の企業の種類や規模によって大きく異なり、公開企業に勤務するCISOが最も高い報酬を受け取っており、VC(ベンチャーキャピタル)支援の技術企業が次に高い報酬を受け取っています。一方で、創業者が主要な所有権を持つ技術企業で働くCISOは、比較的低い報酬を受け取っています。
報酬の複雑さは、技術産業内のサブセクターや規模によっても異なり、CISOの報酬パッケージには大きな差があります。調査によると、約3分の1(31%)のCISOが昨年昇給を受けておらず、これが不満の一因となっています。さらに、採用の減速が昇給の減少に寄与している可能性があります。しかし、報酬への不満と、サイバー攻撃の責任を問われる可能性がある不安定な業界環境は、サイバーセキュリティ業界のリーダーにとって懸念事項です。
この調査結果は、CISOの役割が企業における重要性を増しているにもかかわらず、その報酬や職業の安定性に対する不満が存在することを示しています。CISOは、企業の情報セキュリティ戦略の策定と実施を担当し、サイバー攻撃から企業を守る重要な役割を果たしています。そのため、彼らの報酬や職業の安定性に関する不満は、企業のセキュリティ体制にも影響を及ぼす可能性があります。
この状況は、企業がCISOの役割をどのように評価し、報酬を決定しているかについて、再考を促すものです。また、CISOのキャリアパスや職業の安定性を向上させるための措置が必要であることを示唆しています。CISOの不満が解消されない場合、企業のセキュリティ体制の強化やサイバー攻撃への対応能力が低下する恐れがあります。そのため、企業はCISOの報酬やキャリアパスに関する懸念に対処することが、企業のセキュリティ体制を強化する上で重要なステップとなります。
from CISOs Are Worried About Their Jobs & Dissatisfied With Their Incomes.