Last Updated on 2024-06-17 21:29 by 荒木 啓介
DevSecOpsは、ソフトウェア開発ライフサイクル全体にセキュリティを統合するアプローチであり、セキュリティを早期に組み込むことを目的としています。このプロセスでは、デベロッパー、セキュリティチーム、オペレーションチームが協力し、コミュニケーションを取りながら、セキュリティの共有責任と文化を重視します。
セキュアなソフトウェアの提供におけるDevSecOpsの重要性は、ソフトウェアの脆弱性とデジタルサプライチェーン攻撃の増加、およびサイバー攻撃のコストの高騰によって強調されます。DevSecOpsを成功させるためには、セキュリティを組み込んだソフトウェアの提供が重要です。
セキュアなソフトウェアの提供のためのガイドラインには、協力的な文化の確立、機能ごとの壁を取り払い継続的な協力を促進すること、セキュリティを早期に組み込むためのアプローチ、異なるタイプのセキュリティスキャナーの統合とオーケストレーションの重要性が含まれます。これらの要件と能力は、セキュアなソフトウェアの提供を実現するために不可欠です。
【ニュース解説】
DevSecOpsは、開発(Dev)、セキュリティ(Sec)、および運用(Ops)を統合するソフトウェア開発のアプローチです。このアプローチの目的は、ソフトウェア開発ライフサイクル全体にわたってセキュリティを組み込むことにより、セキュアなソフトウェアの提供を実現することです。開発初期段階からセキュリティを考慮に入れることで、脆弱性を早期に発見し、修正することが可能になります。これにより、開発の遅延を防ぎ、セキュリティリスクを低減することができます。
DevSecOpsの導入は、ソフトウェアの脆弱性とデジタルサプライチェーン攻撃の増加、サイバー攻撃のコストの高騰といった現代の課題に対応するために重要です。オープンソースソフトウェア(OSS)や第三者のコンポーネントを使用することが一般的になっている現在、これらのコンポーネントが新たな脆弱性をアプリケーションに導入するリスクがあります。DevSecOpsを実践することで、これらのリスクに効果的に対処し、セキュアなソフトウェアの提供を実現することができます。
DevSecOpsを成功させるためには、以下の要素が重要です。
1. **協力的な文化の確立:** セキュリティは全員の責任であり、開発者、セキュリティチーム、運用チームが協力し、コミュニケーションを取りながら作業する必要があります。
2. **機能ごとの壁を取り払い継続的な協力を促進:** セキュリティを開発プロセスの早い段階で組み込むためには、異なるチーム間の連携が不可欠です。
3. **セキュリティを早期に組み込むためのアプローチ:** 開発の初期段階からセキュリティを考慮に入れることで、脆弱性を早期に発見し、修正することが可能になります。
4. **異なるタイプのセキュリティスキャナーの統合とオーケストレーション:** 複数のセキュリティスキャナーを組み合わせることで、脆弱性をより効果的に検出し、対処することができます。
DevSecOpsの導入により、セキュリティリスクの低減、開発プロセスの効率化、そして最終的にはセキュアなソフトウェアの提供が可能になります。しかし、このアプローチを成功させるためには、組織全体での文化的変革が必要です。セキュリティを共有責任と捉え、開発、セキュリティ、運用チームが協力して作業することが、DevSecOpsの成功の鍵となります。
from What is DevSecOps and Why is it Essential for Secure Software Delivery?.