行政のデジタル化を推進するデジタル庁が、民間人材400名超と共に日本のインフラを作り直している。リモートワークや兼業可能という柔軟な働き方で、従来の「お役所」のイメージを覆す組織へと変貌を遂げつつある。2月には2つの採用説明会が開催され、ガバメントクラウドやプロダクトマネージャーといった専門職の現場が語られる。
デジタル庁は中途採用ページで民間人材の募集を行っている。現在、プロジェクトマネージャー、デザイナー、エンジニア、クラウド、アーキテクト、コーポレート等の職種を募集しており、400名を超える民間出身のプロフェッショナルが同庁で活躍している。
採用イベントとして、2月12日19時にガバメントクラウドチームの採用説明会をオンラインで開催する。参加応募締切は2月10日19時である。また、2月26日19時にはプロダクトマネージャーユニット採用説明会をオンラインで開催し、締切は2月25日12時となっている。
非常勤職員は兼業および副業が可能であり、リモートワークも業務に支障のない範囲で実施できる。
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中途採用(民間人材)
【編集部解説】
デジタル庁が発足から4年以上が経過した今も、民間人材の採用を継続している背景には、日本の行政DXが依然として道半ばであるという現実があります。2024年7月時点で民間人材528名を含む1,105人の職員が在籍しており、現在も400名を超える民間出身のプロフェッショナルが活躍しています。
今回注目すべきは、2月に開催される2つの採用説明会です。特にガバメントクラウドチームの説明会は、省庁や自治体の情報システムをクラウド化する国家プロジェクトの中核を担う人材を求めるものです。2023年11月時点で既に130の情報システムがガバメントクラウド上で稼働しており、この規模拡大に対応できる専門人材が必要とされています。
プロダクトマネージャーユニットの説明会では「民間出身者×行政人材が語る」という構成になっており、異なるバックグラウンドを持つ人材の協働が重視されていることが分かります。職種によっては想定年収700万~1,620万円など、経験やスキルに応じた柔軟な処遇を用意している点も特徴的です。
非常勤職員として兼業・副業が可能という条件は、民間企業での経験を維持しながら行政DXに関与できる仕組みといえます。ただし、調達案件への入札制限があるため、利益相反には厳格な配慮がなされています。
リモートワークが可能な点も含め、デジタル庁は従来の公務員像とは異なる働き方を提示しています。これは単なる人材確保策ではなく、行政組織そのものの変革を象徴する動きと捉えるべきでしょう。
| イベント名または職種名 | 開催日時 | 応募締切 | 主な業務内容 | 対象・募集職種 | 想定年収 (推測) | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ガバメントクラウドチーム 採用説明会 | 2月12日 19:00 | 2月10日 19:00 | 省庁や自治体の情報システムをクラウド化する国家プロジェクトの現場紹介 | ガバメントクラウドチームの専門人材 | オンライン開催 | |
| プロダクトマネージャーユニット 採用説明会 | 2月26日 19:00 | 2月25日 12:00 | 民間出身者と行政人材による協働の実態や業務内容の紹介 | プロダクトマネージャーユニット | オンライン開催 | |
| プロダクトマネージャー (国民・事業者向けサービスグループ) | マイナポータルなど国民向けサービスの企画・開発・運用の統括 | プロダクトマネージャー | 700万~1,620万円 | 非常勤職員は兼業・副業可能、リモートワーク可能 | ||
| 民間人材 中途採用 (プロジェクトマネージャー、デザイナー、エンジニア等) | 随時 | 行政のデジタル化推進、インフラ再構築、システム開発・運用 | プロジェクトマネージャー、デザイナー、エンジニア、クラウド、アーキテクト、コーポレート等 | 700万~1,620万円 (職種やスキルにより変動) | リモートワーク可能、非常勤職員は兼業・副業可能 |
【用語解説】
行政DX
行政のデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)を指す。政府や自治体の業務プロセスや住民サービスをデジタル技術で抜本的に変革し、効率化と利便性向上を図る取り組みである。
ガバメントクラウド
デジタル庁が提供する政府共通のクラウドサービス利用環境である。省庁や自治体の情報システムをクラウド上に集約し、迅速・柔軟・セキュアでコスト効率の高いシステム構築を可能にする。2023年11月時点で130の情報システムが稼働している。
プロダクトマネージャー
製品やサービスの企画から開発、運用までの全体を統括する職種である。ユーザーニーズの把握、要件定義、開発チームの調整、リリース後の改善など、プロダクトの成功に責任を持つ役割を担う。
非常勤職員
常勤職員とは異なり、勤務時間や勤務日数が限定された雇用形態である。デジタル庁では非常勤職員として兼業・副業が認められているが、調達案件への入札制限など利益相反防止の規定が適用される。
【参考リンク】
デジタル庁 公式サイト(外部)
2021年9月に発足した、デジタル社会形成の司令塔となる中央省庁。内閣総理大臣直属の組織。
デジタル庁 中途採用(民間人材)(外部)
民間人材向け中途採用ページ。幅広い職種の募集情報と採用イベント情報を掲載。
ガバメントクラウド|デジタル庁(外部)
政府共通のクラウドサービス利用環境に関する公式ページ。迅速・柔軟・セキュアなシステム構築を説明。
デジタル庁note(外部)
デジタル庁の公式note。政策・サービスのほか、職員やチームを紹介。技術情報も発信。
【参考動画】
デジタル庁採用|コンセプト動画
「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現するため、幅広く人材を募集していることを伝える採用コンセプト動画。
デジタル庁での働き方(プレイリスト)
新卒採用向け職員インタビュー動画や、行政DX、マイナポータルの取り組みなど、デジタル庁での働き方を紹介する動画シリーズ。
【デジタル庁職員1日密着】中途採用・未経験で広報の最前線へ
2023年に中途採用で入庁し、広報班で政務三役の報道対応を担当する職員の1日を密着取材。民間専門人材と行政人材が融合したユニークな組織の実態を紹介。
【参考記事】
データから見た成果:デジタル庁の組織づくり(外部)
2024年7月時点で職員数1,105人、民間人材528名(48%)、行政人材445名(40%)。2024年度は計155人の採用を計画。
ガバメントクラウドとは? デジタル庁とNISCに聞く活用のポイント(外部)
2023年11月時点でガバメントクラウド上に130の情報システムが稼働。デジタル庁とNISCの担当者が活用ポイントと今後の展望を解説。
デジタル庁: 官公庁のガバメントクラウド利用申請システムをCloud RunとFirestoreでフルサーバーレス化(外部)
デジタル庁がガバメントクラウドの利用申請システムをGoogle Cloudでフルサーバーレス化した事例を紹介。
【A_01_00】プロダクトマネージャー (国民・事業者向けサービスグループ) – デジタル庁(外部)
デジタル庁のプロダクトマネージャー職の募集要項。想定年収700万~1,620万円で、マイナポータルなど国民向けサービスを担当。
【編集部後記】
「未来を報じる」という視点から見ると、この記事が持つ意味は単なる採用情報にとどまりません。民間企業で培った技術や知見が、国全体のデジタル基盤を作る現場でどう活かされるのか。その最前線で何が起きているのか。
デジタル庁の採用ページを見ると、リモートワークや兼業が可能な柔軟な働き方が整備され、想定年収も経験に応じて幅広く設定されています。これは単なる人材確保策ではなく、行政という社会システムそのものが変わろうとしている証かもしれません。
2月の説明会では、実際に働く民間出身者と行政人材が直接語るとのこと。テクノロジーで社会の仕組みを変えていくという選択肢について、皆さんはどう感じられるでしょうか。この変化の行方を、共に見守り続けていければと思います。






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