【解説】AI漫画Studio×ChatGPT|絵はChatGPT、仕上げはStudioで4コマ制作

[最終更新]

Googleで優先するソースとして追加するボタン

同じ4コマ漫画でも、サイトから作ると吹き出しの演出が充実し、ChatGPTに任せるとキャラクターの細部が際立ちました。AI漫画Studioが、ChatGPTから操作できるプラグインを公開しています。絵を描く力をどこから借りるかで、仕上がりの性格が変わります。2つの入口を実際に試して比べました。

AI漫画Studioは、株式会社プロスパーワン(横浜市)が運営するAI漫画制作ツールである。物語の設計、キャラクターシートによる見た目の固定、コマごとの画像生成、吹き出しの配置、書き出しまでを、ブラウザ上の1つのアプリで扱う。9月26日には、ChatGPTのプラグインとして使える機能を公開し、OpenAIのディレクトリへの掲載を申請中だと発表した。ライトプランに登録し、サイトからの作成とChatGPTからの呼び出しの両方で、同じ4コマ漫画を作って比べた。

AI漫画Studioは9月26日、公式Xで、ChatGPTのプラグインとして使える機能を公開しました。ChatGPTに話しかけると作品づくりが進み、絵はChatGPTが描いて、そのままAI漫画Studioのコマに入ると説明しています。翌27日には、導入手順の訂正版も投稿されました。公式のプラグインとしての掲載は申請中で、現時点では利用者が自分でプラグインを登録して使う形です。

本稿では、まずAI漫画Studioがどのようなツールなのかを紹介し、ChatGPT連携の中身を整理します。そのうえで、実際に両方の入口から漫画を作った記録をお伝えします。

公式サイト:AI漫画Studio(https://ai-manga-s.com/)

記事を元に編集部で動画にしました

AI漫画Studioとは|物語を書く人のための漫画制作ツール

AI漫画Studioは、絵を描けない人が、自分の物語を漫画にするためのツールです。公式サイトは、原作者や小説家、クリエイターに向けた漫画制作スタジオと位置づけています。Webブラウザで動き、スマートフォンでも漫画づくりができます。アプリの表示は11の言語に切り替えられます。

特徴は、「絵を1枚出す」ことより「漫画を1冊組み立てる」ことに重心を置いている点です。物語の設計、登場人物の管理、コマ割り、吹き出し、書き出しまでが、ひとつの作業の流れにまとめられています。

3段階で作る|ストーリー、キャラクターシート、キャンバス

作業の中心は、物語とコマ割りを組み立てる「ストーリーボード」と、コマに絵を描いて仕上げる「キャンバス」の2つの画面です。画面の上部には「1 ストーリー → 2 キャラクターシート → 3 画像生成」の道案内が表示され、今どの段階にいるかが分かるようになっています。

ストーリーを作る

物語の作り方は3通りです。ジャンルやプロット、手持ちの小説や資料から自動で生成する方法。AIのキャラクターと会話しながら組み立てる方法。そして自分で書く方法です。

プロットから作る場合は、「4コマ漫画(起承転結)」「読み切り短編(三幕構成)」「エッセイ・体験談」の型を選び、型に沿って筋を書き込みます。AIはそれを、コマごとの場所、シーン、キャラクターの演技、セリフ、カメラワークにまで展開します。

長編向けには「企画・台本作成ルーム」があり、起承転結か三幕構成かを選んで話ごとのページ配分を決め、張った伏線がどの話で回収されたかまで管理できます。資料を「ナレッジスペース」に置けば、AIがそれを参照して台本づくりを手伝います。

キャラクターシートで見た目を固める

次に作るのが、登場人物ごとのキャラクターシートです。身体的特徴、衣装、表情と雰囲気の3つの欄に文章を書き、必要なら顔の参考画像を1枚添えると、全身の正面・横・後ろと顔のアップを並べたシートが生成されます。以降のページ生成ではこのシートが参照されるため、顔や服装の一貫性を保ちやすくなります。1人につき3枚までシートを持てるので、場面に合わせた着せ替えもできます。

キャンバスで絵にする

キャンバスでは、ページ単位で画像を生成します。ストーリーボードで各コマに入れた指示が、そのまま絵の指示になります。画風は16種類の標準から選べるほか、好きな絵を1枚読み込ませて独自のスタイルを作ることもできます。

ストーリーボードのセリフは、画像の生成後に吹き出しとして自動で配置されます。吹き出しは普通の形のほか、心の声を表すもくもく型、叫びを表すギザギザ型などに切り替えられ、位置や大きさを手で調整できます。

構図、一貫性、ガチャ|AIで描く弱点を道具で埋める

AIで漫画を描くときの悩みは、狙った構図にならないこと、コマごとに背景や人物が崩れること、そして気に入るまで生成を繰り返す「ガチャ」です。AI漫画Studioは、この悩みを道具で埋めにいきます。

構図には、3D空間を使う撮影スタジオで応えます。ProとVIPのプランで使える機能で、部屋や教室、オフィスといったセットに机や椅子、デッサン人形を置き、カメラの角度を決めてから描かせる仕組みです。360度パノラマ画像から見回せる背景を作ることもでき、Blenderで作った部屋や人物を取り込むこともできます。

描いた後の直しも細かく分かれています。表情は33、ポーズは44のパターンから差し替えられ、崩れた部分をなぞって消したり、文章で指示して描き直させたりできます。背景と人物をレイヤーに分けて背景を使い回したり、キャラクターがコマの枠を突き破る「ブチ抜き」の演出を加えたりもできます。

描いた後まで|電子書籍とSNSへ

用紙の比率は、スマホ(9:16)、SNS(4:5)、Kindle(5:8)、同人誌(5:7)の4つから選べます。仕上がったページは、JPEG、PNG、見開きのPNG、PDF、EPUBの5つの形式で書き出せ、Kindleなどの電子書籍ストアでの出版にも対応します。

動画への展開も組み込まれています。ページを縦型のショート動画にまとめる機能や、YouTube向けの横長の動画にする機能、画面録画に声とテロップを乗せる機能があります。動画の書き出しは、PC専用の機能です。

キャラクターが話し相手になる

AI漫画Studioには、漫画制作ツールの枠を越えた顔もあります。画面の左上には、アシスタントのキャラクター「リルム」がいて、話しかけると使い方の相談に乗ってくれます。作ったキャラクターも、会話の相手にできます。公式サイトは、キャラクターが漫画のセリフから口調を学び、記憶を持った話し相手になると説明しています。

月500円の「ペルソナAI LINE連携」を追加すると、LINEでもキャラクターと話せます。このオプションには本体の有料プランの契約が必要です。設定画面には、Discordでキャラクターと話すための連携の欄もあり、こちらもLINEオプションの購入が必要と表示されていました。

ChatGPTから漫画が描けるようになった

こうした機能の上に、今回のChatGPT連携が加わりました。9月27日の訂正版の手順は、次のとおりです。

  1. AI漫画Studioの設定で「ChatGPT/Codexからの操作を受け付ける」をオンにする。使っている間は、そのタブを開いたままにする
  2. ChatGPTの「プラグイン」の画面で「追加」から「MCPアプリを作成」を選び、AI漫画StudioのサーバーのURLを登録して、OAuthでログインする
  3. チャットでAI漫画Studioを選んで「連携して」と送り、表示されたリンクからAI漫画Studioの画面で「連携する」を押す
  4. 新しいチャットで「Work」モードを選び、漫画を頼む

使うには、ChatGPTのPlus以上で、「Work」モードが使えるプランが必要です。「Chat」モードのままではAI漫画Studioは使われません。AI漫画Studio側は無料プランから使えます。9月26日の最初の投稿では開発者モードを使う手順が示されていましたが、訂正版では開発者モードの設定は手順から外れています。

事業者は、ChatGPTのチャットから画像生成を頼まない場合、ChatGPTの画像生成枠は使われないと注記しています。ほかの頼み方でどの生成機能や回数の枠が使われるかは、今回確認できませんでした。

ChatGPTの外部連携は、この1年で形を変えてきました。OpenAIは2025年10月に、外部サービスをChatGPTの中で動かすApps SDKを発表し(ChatGPT内で全て完結する時代へ、OpenAIが新SDK発表しアプリエコシステム構築)、12月にはApp Directoryを公開しています(ChatGPTがアプリストア化|OpenAIのApp Directory公開でAIプラットフォーム競争が本格化)。2026年7月9日には、これがプラグインディレクトリへ移行しました。プラグインは、アプリやスキルをまとめて届ける入れ物です。実際に登録したAI漫画Studioのプラグインも、中に「アプリ」を1つ持つ構造になっていました。

この連携は、AI漫画Studioが以前から用意していたAIエージェント向けの接続口の延長にあります。使い方ガイドでは、自分のPCで動かすLM Studioなどから作品を操作する手順が紹介されてきました。ChatGPTという、多くの人が日常的に開いている画面が、新しい入口に加わったことになります。

実際に試してみた

ここからは、実際にAI漫画Studioを使った記録です。同じ4コマの話を、サイトからとChatGPTからの2通りで作りました。主人公には、innovaTopiaの解説役のAIキャラクター「伊野部トピ子」を起用しています。

話の筋は、ニュースキャスターのトピ子がAI漫画ツールを紹介しようと自分の似顔絵を描いてみせるものの、モニターに映ったのは棒人間で、スタジオが笑いに包まれ、トピ子が咳払いをして「だからこそ、このツールがあるのです」とまとめる、というものです。

登録と無料枠

登録はGoogleアカウントかメールアドレスで行え、クレジットカードの登録は求められませんでした。登録直後の画面には、新しい作品を作る、SNS用ショート動画、今日のつぶやき、動画に声・テロップの4つの入口が並びます。

左上のリルムに「残りの画像生成回数はいくつ?」と聞くと、「あんた、そんなことも分からないの?」と前置きしたうえで、画面の表示や請求日で確かめるよう促されました。ツンデレの口調で、最初の会話から印象に残るキャラクターです。なお、残りの生成回数を常に表示する場所は、設定画面にも見当たりませんでした。

料金表には、無料トライアルでもストーリーの自動生成を使えると書かれています。ただ、試用では2回目の自動生成で「無料プランのストーリー生成はお試し1回まで」と表示されました。そこで編集部の費用でライトプラン(月1,500円、税込)に登録し、試用を続けました。決済はStripeで、クレジットカードで支払えます。

サイトから作る

プロットから生成を選び、「4コマ漫画(起承転結)」の型に4行の筋を書き込むと、約1分でタイトル「キャスター・トピ子の華麗なる証明」とあらすじ、世界観、4コマ分の設定ができあがりました。各コマには、場所、シーン、トピ子の演技、セリフ、カメラワークまで入っています。登場人物はトピ子1人として登録され、画面の外で笑うスタッフは声だけの扱いになっていました。

AI漫画Studioの「プロットから生成」の画面。4コマ漫画(起承転結)の型に、起・承・転・結の筋を1行ずつ入力している

「1ページ固定」のはずの4コマの型でしたが、同じ話の版違いが2ページ生成されました。1ページを削除して進めています。

キャラクターシートの入力欄は、あらすじから推定した外見で下書きされた状態で開きました。これをトピ子の設定に書き換え、顔の参考画像を1枚添えて生成すると、約1分で全身3方向と顔のアップのシートができました。前日に同じ入力で作ったシートとも、ほぼ同じ見た目になっています。

AI漫画Studioのキャラクターシート作成画面。文章3欄と顔の参考画像から、伊野部トピ子の全身3方向と顔のアップが生成されている
AI漫画Studioで作成。※伊野部トピ子は、AIで作成したキャラクターで、実在の人物ではありません。

キャンバスで画像を生成すると、1ページ4コマが約1分で描き上がりました。モニターに映る棒人間と「とぴこ」の手書き文字、右下の小窓で冷や汗をかくトピ子、集中線を背にした真顔と、オチまで絵で成立しています。

一方で、文字の描写には課題が出ました。背景のモニターの文字が韓国語で描かれ、シーン欄に書いた「ワイプ枠」という言葉が、英語の「wipe」として絵の中に入り込んだのです。シーン欄を書き直して描き直すと、この2つは消えました。ただし、モニターの特集名も一緒に消えています。指示に書いた言葉が、そのまま絵に描き込まれることがある点は、使う前に知っておきたいところです。

サイトから作った4コマの描き直しの前後。左の1回目はモニターの文字が韓国語になり、小窓に「wipe」の文字が入っている。右の描き直し後は、それらの文字が消えている
AI漫画Studioで作成(作画:Gemini)。※伊野部トピ子は、AIで作成したキャラクターで、実在の人物ではありません。

セリフは、画像の生成後に吹き出しとして自動で配置されました。笑い声の吹き出しが「とぴこ」の文字に重なっていたので、ギザギザの吹き出しに変えてコマの隅へ移すなど、手で調整しています。確定のボタンを押すと、ページが1枚のPNG画像になり、そのままダウンロードできました。

サイトから作った4コマの完成ページ。ニュースキャスターのトピ子がAI漫画ツールを紹介し、モニターに「とぴこ」と書かれた棒人間が映り、最後に集中線を背に真顔でまとめる
AI漫画Studioで作成(作画:Gemini)。※伊野部トピ子は、AIで作成したキャラクターで、実在の人物ではありません。

ChatGPTから呼び出す

ChatGPTの「プラグイン」の画面で「追加」から新しいプラグインを作ると、AI漫画StudioのサーバーのURLと認証方式を入れる画面が開きます。この画面には「カスタムMCPサーバーの利用にはリスクが伴います」という注意と、「理解したうえで続けます」のチェック欄があり、チェックしないと作成できません。

接続の途中では、ChatGPTの確認画面、運営会社名「プロスパーワン」へのログイン画面、Googleの同意画面、アクセスの許可画面が順に表示されました。登録を終えると、AI漫画Studioは「個人用」のタブに、自分で作成したプラグインとして並びます。

ChatGPTの「新しいプラグイン」の作成画面。名前、サーバーURL、認証方式の欄と、カスタムMCPサーバーのリスクを伝える注意、「理解したうえで続けます」のチェック欄がある

チャットで「AI漫画Studioと連携して」と送ると、5分間有効の連携リンクが返ってきました。リンクを開き、AI漫画Studioの設定画面で「連携する」を押すと、ChatGPTが開いている作品の名前まで把握した状態になります。

ここで、ChatGPTに次のように頼みました。サイトで作った作品を書き換えないよう、「新しい作品を作って」と明示しています。

ChatGPTに送った依頼文

AI漫画Studioで新しい作品を作って、4コマ漫画を描いてください。今開いている「キャスター・トピ子の華麗なる証明」には手を加えないでください。

主人公:伊野部トピ子。20代後半のニュースキャスター。ダークブラウンのボブ、細いシルバーのメガネ、オフホワイトのパンツスーツ(襟にオレンジのパイピング)。落ち着いた知的な性格で、丁寧な口調。添付の画像がトピ子です。

話:ニュースのスタジオで、トピ子がカメラに向かって「本日は、AIで漫画が描けるツールの話題です」と切り出す。「絵が描けなくても大丈夫です」と言って、タブレットに自分の似顔絵を描いてみせる。モニターに映ったのは棒人間のような似顔絵で、画面の外からスタッフの笑い声が響く。トピ子は咳払いをして、真顔で「……だからこそ、このツールがあるのです」とまとめる。

絵はChatGPTの画像生成で描いて、各コマに入れてください。

6分33秒後、ChatGPTはAI漫画Studioに新しい作品「トピ子の似顔絵、まさかの結末」を作り、4コマの絵を描いて取り込み、台詞を配置して、ページを確定したと報告してきました。作業の記録には、画像生成のスキルで絵を描いたこと、絵は文字なしで生成し、台詞はアプリ側で重ねる方針を取ったこと、台詞を重ねたプレビューで文字の収まりを確かめたことが残っています。途中で、書き込みの許可を求める画面は出ませんでした。

ChatGPTの作業の記録。imagegenスキルで参照画像を確認し、絵は文字なしで生成してからアプリ側で台詞を重ね、プレビューで確認してページを確定した流れが書かれている

仕上がったトピ子は、襟のオレンジのパイピングや胸元のピンマイクまで描かれ、キャラクターの再現度はサイト版を上回りました。モニターの棒人間にもボブとメガネが描き込まれ、自分の似顔絵のつもりだと絵だけで伝わります。

ただ、吹き出しはどのコマも楕円1つで、スタッフの笑い声がトピ子の心の声のように見える配置になっていました。語の途中で改行される箇所もあったため、AI漫画Studioのキャンバスで吹き出しを整えています。吹き出しの中の文字の枠を、ダブルクリックして吹き出しの形に合わせる操作は、サイズがなかなか合わず、慣れが要ると感じました。

ChatGPTから作った4コマの比較。左はChatGPTに任せた版で、吹き出しは楕円のみ。右はAI漫画Studioのキャンバスで吹き出しを整えた版で、笑い声がギザギザの吹き出しになっている
ChatGPTの画像生成で作画し、AI漫画Studioで編集。※伊野部トピ子は、AIで作成したキャラクターで、実在の人物ではありません。

2つを比べて

同じ4コマ漫画の比較。左はサイトから作った版(作画:Gemini)、右はChatGPTから作って吹き出しを手で整えた版
左:AI漫画Studioのサイトから作成(作画:Gemini)。右:ChatGPTの画像生成で作画し、AI漫画Studioで編集。※伊野部トピ子は、AIで作成したキャラクターで、実在の人物ではありません。
サイトから ChatGPTから
入力 起承転結の4つの欄 ふつうの文章で1回
絵を描いたAI Gemini(AI漫画Studioの作画設定) ChatGPTの画像生成
所要時間 生成の待ち時間は合計3分足らず。ほかに手作業の調整 6分33秒。途中は任せきり
キャラクターの再現(今回) 設定どおり。細部はやや省略 襟の配色や小物まで忠実
漫画としての演出 手書き文字、ギザギザの吹き出し、集中線 楕円の吹き出しのみ

今回の4コマでは、ChatGPT経由の絵は人物の細部までよく再現され、サイト版は吹き出しや効果を含めた漫画の演出が充実していました。ChatGPTで絵と下書きを一気に作り、AI漫画Studioのキャンバスで吹き出しや演出を仕上げる。この組み合わせが、2つの入口のいいところを合わせた使い方だと感じました。

ChatGPTが「絵に文字を描かせない」方針を自分で選んでいたのも印象的でした。サイト版でつまずいた文字の問題を、ChatGPTは最初の段取りで避けていたことになります。

料金プランと、絵を描く力の選び方

月額のプランは、画像生成の回数で分かれています。

プラン 月額 AI画像生成 主な違い
無料トライアル 0円 7回分(使い切ると回復なし) クレジットカード登録不要
ライト 1,500円 月100回 機能はStandardと同じ
Standard 3,800円 月300回
Pro 9,800円 月700回 上限を超えたら自分のAPIキーで継続可。多言語翻訳、VR 3Dスタジオ、プラグイン

有料プランには、作った漫画の商用利用権が付きます。ライトプランの1,500円は、決済画面で税込と表示されました。

有料プランの設定画面では、会話、ストーリー、作画のそれぞれに使うAIを、Gemini、Grok、ChatGPTなどから選べます。今回サイトで描いた4コマは、作画の既定の選択であるGeminiで描かれたものです。この設定画面で作画用のAIを選ぶ操作と、ChatGPTのプラグインから作品を操作する連携は、別の入口です。設定画面でChatGPTを選んだ場合にどの生成枠が使われるかは、確認できませんでした。

月額プランとは別に、買い切りの「VIP版」も販売されています。価格は39,800円で、100本限定です。VIP版は利用者自身のGoogle Gemini APIキーを使う方式で、画像生成にはGoogleへの従量課金がかかります。公式サイトは、目安を1ページ約10円、軽量モデル「Nano Banana 2 Lite」なら約5円としています。実際のAPI料金は、生成の条件やGoogleの料金設定によって変わります。Googleに登録できるクレジットカードが必要です。

自分のPCで画像を生成する方法も用意されています。ComfyUIとFlux 2.0を使う方式で、公式サイトはVRAM 12GB以上のNVIDIA GPU(RTX 4070以上を推奨)を条件に挙げています。

漫画向けの生成AIには、ほかにも動きがあります。4月には、縦読みマンガのコマ生成に特化したモデル「HANASEE-image-1.0」が公開されました(プロ漫画家監修の縦読みマンガ特化生成AIモデル「HANASEE-image-1.0」公開)。モデルそのものを漫画向けに鍛える道があれば、AI漫画Studioのように、汎用の画像生成モデルに漫画の設計図を渡す道もあります。借りる先のChatGPTの画像生成も、9月8日にImages 2.5へ更新されたばかりです(ChatGPT Images 2.5|画像APIが速度と精度に分岐)。

つなぐ前に確かめたいこと

ChatGPTに外部のサービスをつなぐと、ChatGPTはそのサービスの中で操作を実行できるようになります。試用を通じて、確かめておきたい点がいくつか見えました。

OpenAIは、プラグインの作成画面、接続の直前の確認画面、プラグインの詳細画面の3か所で、注意を明示しています。信頼できないサーバーは共有された情報にアクセスしたり、ChatGPTに意図しない操作をさせたりするおそれがあること。接続すると、関連するチャットやメモリがアプリと共有される場合があること、などです。

ログインの途中で、Googleの同意画面には「auth0.com」と表示されました。Auth0はログインや認証の仕組みを提供するサービスで、直前のAI漫画Studioのログイン画面もこのサービスのものでした。Googleから渡る情報は、名前、プロフィール写真、メールアドレスでした。その前のログイン画面には運営会社の名前「プロスパーワン」が表示されており、表示される名前が運営会社と一致しているかを確かめておくと安心です。

今回の試用では、作品の作成からページの確定まで、操作ごとの確認画面は出ませんでした。ChatGPTには、接続したアプリの操作の前に確認を求めるかどうかを調整する権限の設定があります。試用したアカウントでは、プラグインの画面の「デフォルトの権限」が「低リスクのツールを許可」になっていました。表示される選択肢は、アカウントやアプリによって異なります。大切な作品を扱うときは、設定と操作の対象を確かめ、依頼の文にも「新しい作品を作り、既存の作品には手を加えないで」と明記すると、対象が伝わりやすくなります。今回のChatGPTは、この指示どおり既存の作品には手を触れませんでした。

物語を書ける人が、漫画を描ける人になる

AI漫画Studioを使ってみて感じたのは、この道具が引き受けようとしているのが「絵を描くこと」そのものより、「物語を漫画という形にする段取り」だということです。構図を決め、キャラクターを保ち、コマを割り、吹き出しを置き、出版や動画まで運ぶ。その段取りを握ったまま、絵を描く力は、利用者が選んだAIから借りてくる。ChatGPT連携は、その借り先に、多くの人が毎日開いている画面を加えました。

物語を書ける人は、絵を描ける人よりずっと多いはずです。ChatGPTの画面から漫画が立ち上がるようになったとき、これまで文章の中にしまわれていた物語が、どれだけコマの上に出てくるのでしょうか。

【用語解説】

MCP(Model Context Protocol)
AIが外部のツールやデータにつながる方法をそろえる共通規格。Anthropicが2024年11月に公開した。ChatGPTでは、外部のサービスをプラグインとして組み込む土台になっている。

OAuth
パスワードを渡さずに、別のサービスへのアクセスを許可するための仕組み。今回の連携では、ChatGPTがAI漫画Studioのアカウントを操作する許可に使われている。

Apps SDK
外部のサービスをChatGPTの中で動かすアプリを作るために、OpenAIが提供している開発キット。

APIキー
外部のAIサービスを、自分のアカウントで呼び出すための鍵となる文字列。利用料は、キーの持ち主に請求される。

ComfyUI
画像生成AIを自分のPCで動かすためのツール。処理の流れを部品のようにつないで組み立てる。

VRAM
GPU(画像処理装置)に載っている専用のメモリ。画像生成AIを動かすには、一定以上の容量が要る。

EPUB
電子書籍で広く使われているファイル形式。

Workモード
ChatGPTで作業を進めるためのモード。AI漫画Studioの導入手順では、このモードを選んでから依頼するよう案内されている。

【参考リンク】

AI漫画Studio(外部)
株式会社プロスパーワンが運営するAI漫画制作ツールの公式サイト。主な機能の紹介や作例、無料トライアルへの入口がそろっている。

AI漫画Studio 料金プラン(外部)
無料トライアル、ライト、Standard、Proの月額料金と画像生成の回数、各プランで使える機能の違いを一覧で掲載している。

AI漫画Studio VIP版(外部)
買い切り型のVIP版の販売ページ。価格、自分のAPIキーを持ち込む方式、ローカル生成に必要なPCの条件などを説明している。

AI漫画Studio【開発者X】(外部)
AI漫画Studioの開発者による公式Xアカウント。新機能の告知や、ChatGPTと連携するための導入手順を随時投稿している。

ChatGPT プラグイン(外部)
ChatGPTのプラグインの一覧ページ。公開中のプラグインを探せるほか、「追加」からMCPアプリを自分で作成して登録できる。

Auth0(外部)
ログインや認証の仕組みを提供するサービスの公式サイト。多くのWebサービスが、利用者のログインや本人確認の基盤に使っている。

【参考記事】

AI漫画Studio【開発者X】の投稿(2026年9月26日)(外部)
AI漫画StudioがChatGPTのプラグインアプリとして使えるようになり、公式アプリとしての掲載を申請中だと告知した投稿。

AI漫画Studio【開発者X】の投稿(2026年9月27日)(外部)
ChatGPTとのつなぎ方の訂正版。必要なプラン、プラグインの作成手順、Workモードで頼むことなどを順を追って示している。

AI漫画Studio 使い方ガイド(外部)
ストーリー生成、キャラクターシート、撮影スタジオ、AIエージェント連携など、各機能の操作手順を順を追ってまとめた公式ガイド。

【編集部後記】

掲載の連絡を公式LINEに送ると、返事をくれたのはアシスタントのリルムでした。広報も兼ねているという彼女は紹介を歓迎し、公式サイトへのリンクを頼んだうえで、自分のことにも少し触れてほしいと付け加えてきました。

キャラクターが、道具の案内役を越えて会社の窓口に立ち始めています。漫画の登場人物が読者と直接言葉を交わすようになったとき、作り手はそのキャラクターに、どこまで自分の代わりを任せるのでしょうか。

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山本 達也 代表社員
合同会社デジタルの窓口 代表。ウェブ解析士。生成AI・サイバーセキュリティ・ 宇宙開発領域を中心に執筆。

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