Kling 4.0が10月に正式リリースへ|「30秒」は本編の値、先行公開のFlashは20秒まで

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「ネイティブ30秒」と発表されたKling 4.0ですが、いま先行アクセスで動いているFlashの上限は20秒です。同じ4.0の名を持つ2つの版で、生成できる長さも、使える入力も違います。公式リリースノートの仕様表を並べて読むと、10月の正式リリースまでに確かめておきたい差が浮かびます。


Kling AIは、動画生成AIの新モデル「Kling 4.0」を10月に正式リリースすると発表した。高速生成を特徴とする「Kling 4.0 Flash」は、9月28日に限定ユーザー向けの先行アクセスが始まった。Kling 4.0は3〜30秒の動画を生成でき、解像度は720p、1080p、4Kに対応する。10-bit HDR(1080p、4K)は近日対応とされている。最大10枚のキーフレーム画像を入力でき、Omni Referenceは画像、動画、ボイス、エレメントを合わせて最大15項目を参照できる。

Flashは3〜20秒、720p、8-bit SDRで、入力はテキスト、先頭フレーム画像からの動画生成、Omni Reference。動画を最大2分まで延長する機能も近日対応とされている。

From: 文献リンクKling AI公式X(@Kling_ai)の投稿:Kling 4.0 is coming this October

【編集部解説】

Kling AIが発表した「Kling 4.0」の見出しは、ネイティブ30秒の生成です。3.0世代の上限は15秒だったため、1回の生成で扱える長さが倍になります。ただし、この30秒は10月に正式リリースされる本編の値です。9月28日に先行アクセスが始まった「Kling 4.0 Flash」の上限は20秒で、いま触れる版と見出しの数字は同じではありません。Flashは、公式リリースノートでは限定ユーザー向け、公式Xの投稿ではUltra Yearly加入者向けと案内されています。

公式リリースノートは、2つの版を別々の仕様表で示しています。本編は3〜30秒で、解像度は720p、1080p、4K。10-bit HDR(1080p、4K)は近日対応とされ、21:9のアスペクト比と2チャンネルのステレオ音声も新機能として並びます。Flashは3〜20秒、720p、8-bit SDRです。Flashで構想を試し、本編の長尺生成や追加機能を制作に生かす使い分けも考えられます。これは編集部の見立てです。

入力にも違いがあります。本編は最大10枚のキーフレーム画像を入力でき、先頭・末尾フレームの指定にも対応します。Flashの表に掲載されている入力は、テキストからの動画生成、先頭フレーム画像からの動画生成、Omni Referenceの3つです。キーフレーム入力が載っているのは本編の表です。

Omni Referenceの「最大15」は、画像、動画、ボイス参照、エレメントで共有する上限です。個別には、画像が最大10枚、動画が最大5本、エレメントが最大7個(うち動画ベースは最大3個)で、音声入力はボイス参照のみです。動画の合計30秒には、動画ベースのエレメントも含まれます。全体の15項目と素材ごとの個別上限を同時に満たす必要があるため、制作の前に何をどの枠に使うかを決めておくと扱いやすくなります。

日本の読者にとっては、30秒という長さが具体的な意味を持ちます。日本のテレビCMでは、スポットCMは15秒を基本単位として販売され、タイムCMは30秒以上での出稿が原則です。1回の生成でその尺に届けば、短いクリップをつなぎ合わせる手間が減る場面が出てきます。これは編集部の見立てです。対応言語には日本語が引き続き含まれており、今回の表で新機能の印が付いたのはドイツ語、フランス語、インドネシア語です。

本編の具体的な料金と、10月のどの日に提供が始まるかは、今回の公式リリースノートとXの投稿の時点ではまだ示されていません。動画を最大2分まで延長する機能も「近日対応」とされています。4Kの実際の出力と、近日対応とされる10-bit HDRは、それぞれ利用できるようになった段階で確かめたい項目です。

最大20秒のFlashと、最大30秒の本編。10月、この選択肢が制作の現場にどう馴染んでいくのか。3.0で15秒に届いた流れの先に、ひとつの場面を1回の生成で描ききる段階が見えてきます。

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【編集部後記】

仕様表の「NEW」という印は、いま使える機能を示す印ではありませんでした。10-bit HDRにも21:9のアスペクト比にも同じ「NEW」が付いていますが、10-bit HDRはリリースノートの本文で近日対応とされています。

「NEW」は新しく加わる項目の目印で、提供の時期までは表から読み取れないようです。10月の正式リリースの日、この表で「NEW」が付いた項目のうち、初日から使えるものはいくつあるのでしょうか。


【用語解説】

ネイティブ30秒の生成
動画の延長を重ねず、モデルが1回の生成で最大30秒の動画を出力すること。公式リリースノートは、Kling 4.0が単一の生成で最大30秒を扱うと説明している。複数回の延長で最大2分にする機能は別で、近日対応とされている。

Ultra Yearly
Klingの有料プランのうち、Ultraを年間契約で利用する加入形態。公式Xの投稿は、Kling 4.0 Flashがこの加入者向けに提供中だと案内している。

10-bit HDR/8-bit SDR
HDRは明暗の幅を広く扱う方式で、SDRは従来の標準的な明暗の幅。10-bitと8-bitは色の階調の細かさを示し、1色あたり10-bitは1024段階、8-bitは256段階を表現できる。Kling 4.0は10-bit HDR出力が近日対応とされ、Flashは8-bit SDRである。

キーフレーム
動きの節目となる基準のフレーム。指定した画像を手がかりに、その間の動きを生成する。Kling 4.0の本編は最大10枚のキーフレーム画像を入力できる。

Omni Reference
Klingの参照入力機能。画像、動画、エレメント、ボイスを手がかりに、人物や物の見た目、動き、カメラワークなどを生成に反映する。Kling 4.0では、合わせて最大15項目を参照できる。

エレメント
人物や物などの被写体を、複数の画像や動画で定義したもの。Omni Referenceの参照素材のひとつで、公式リリースノートは「elements」「subjects」の両方の表記を使っている。

スポットCM/タイムCM
スポットCMは、番組と関係なくテレビ局が定める枠に挿入されるCMで、15秒が基本単位。タイムCMは、番組提供に付随するCMで、30秒以上が原則。

【参考リンク】

Kling AI 公式リリースノート「Meet All-New Kling 4.0!」(外部)
Kling 4.0とKling 4.0 Flashの仕様表と主な機能を掲載した、Kling AI公式のリリースノート(英語)。

Kling AI 公式サイト(外部)
動画、画像、音声などを生成するAIクリエイティブスタジオ。Kling 4.0はこのサービスの新モデルとして予告されている。

【参考記事】

Kling AI Launches 3.0 Model, Ushering in an Era Where Everyone Can Be a Director(外部)
Kling 3.0シリーズの公式リリース。最長15秒の動画生成と、Ultra加入者向けの早期アクセスを伝える。2026年2月5日配信。

タイムCM、スポットCM、第三のテレビCMとは?|ビデオリサーチ視聴率基本の『キ』広告篇|VR Digest plus(外部)
タイムCMとスポットCMの違いを解説する記事。最小単位や契約期間を整理し、タイムCMは30秒以上での出稿が原則と説明している。

Kling AI Previews Kling 4.0 With 30-Second Native Clips and Multi-Reference Control(外部)
Kling 4.0の予告と、Flashが9月28日にUltra Yearly加入者向けに先行公開された経緯を伝える英語の報道。

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山本 達也 代表社員
合同会社デジタルの窓口 代表。ウェブ解析士。生成AI・サイバーセキュリティ・ 宇宙開発領域を中心に執筆。

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