Last Updated on 2024-08-14 10:31 by admin
2024年8月13日のMade by Google 2024イベントで、Googleは新機能「Made You Look」を発表しました。この機能は、以下の特徴を持っています:
- 目的:子供の注意を引きつけ、笑顔で写真を撮影するためのツール
- 対象デバイス:Pixel 9 Pro Fold(来月発売予定)
- 仕組み:
- 折りたたみ式スマートフォンの外部ディスプレイを利用
- 写真撮影時に外部ディスプレイにアニメーションキャラクターを表示
- 明るい黄色い鶏などの目を引く映像を再生
- 今後の展開:
- ライセンスキャラクターの追加を予定
- ピクサー映画「インサイド・ヘッド」シリーズのキャラクター「ジョイ」(エイミー・ポーラー演じる)を導入予定
この機能は、AIベースの後処理に頼らず、伝統的な子供の写真撮影の課題に対する新しいアプローチとなっています。
from:Google’s Made You Look uses Pixar characters to trick kids into smiling for the camera
【編集部解説】
Googleが発表した「Made You Look」機能は、スマートフォンカメラ技術の新たな方向性を示す興味深い取り組みです。近年のPixelデバイスでは、AIを活用した画像の後処理が主流でしたが、この機能は異なるアプローチを取っています。
まず、この機能が写真撮影の長年の課題に取り組んでいる点に注目です。子供の笑顔を引き出すのは、多くの親が苦労してきた普遍的な問題です。ぬいぐるみを振ったり、おかしな顔をしたりする従来の方法を、テクノロジーを使って現代的に解決しようとしている点が画期的です。
折りたたみ式スマートフォンの外部ディスプレイを活用するというアイデアも秀逸です。これまで単なる情報表示に留まっていた外部ディスプレイに、新たな用途を見出しました。この発想は、ハードウェアの可能性を最大限に引き出す良い例といえるでしょう。
また、ライセンスキャラクターの導入予定は、この機能の将来性を示唆しています。ピクサーの「インサイド・ヘッド」シリーズのキャラクター「ジョイ」の使用は、子供たちの興味を引くだけでなく、親世代にも懐かしさを感じさせる可能性があります。これは、世代を超えた共感を生み出す戦略的な選択といえるでしょう。
一方で、この機能には倫理的な側面も考慮する必要があります。子供の注意を引きつけるためのテクノロジー利用が、どこまで適切なのか、議論の余地があるかもしれません。また、子供のプライバシーや、デジタルコンテンツへの過度の依存といった問題にも注意を払う必要があるでしょう。
「Made You Look」は、AIによる画像処理とは異なるアプローチで写真撮影体験を向上させようとしています。この機能が、スマートフォンカメラの進化にどのような影響を与えるか、今後の展開が注目されます。また、他のスマートフォンメーカーが同様の機能を開発するかどうかも興味深い点です。