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Perplexity AI、企業向け内部ナレッジ検索とSpaces機能を発表 – AIが変える情報管理の未来

 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2024-10-21 16:03 by admin

2024年10月17日、AI検索エンジンを提供するPerplexity社が、新機能「内部ナレッジ検索(Internal Knowledge Search)」と「Spaces」を発表した。

内部ナレッジ検索は、Perplexity ProとEnterprise Proの有料プラン利用者向けに提供される。この機能により、ユーザーは公開されたWebコンテンツと自社の内部ファイルを同時に検索できるようになる。ただし、検索対象となる内部ファイルは、ユーザーがPerplexityにアップロードしたものに限定される。

Spacesは、AIを活用した研究・コラボレーションハブ機能で、チームメンバーが共同で作業を行える場を提供する。ユーザーはファイルのアップロード、AIモデルの選択、AIアシスタントへの指示のカスタマイズなどが可能となる。

Perplexity社は、NVIDIA、Databricks、Dell、Bridgewater、Latham & Watkins、Fortune、Lambdaなどの企業に早期アクセスを提供し、すでに活用されている。

今後、Enterprise Pro向けに、スタートアップ企業のデータベース「Crunchbase」や企業データの「FactSet」とのデータ連携機能を追加する予定だ。

Perplexity社のCEOであるAravind Srinivas氏は、この新機能により、内部情報と外部情報を1つの統合されたプラットフォームで検索できるようになり、企業の生産性が大幅に向上すると述べている。

【編集部解説】

皆様、今回のPerplexityの新機能発表は、企業向けAI検索の世界に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。

まず、「Internal Knowledge Search」機能について詳しく見ていきましょう。この機能は、企業内の情報と公開されたWeb情報を同時に検索できるようにするものです。これまで、多くの企業では内部情報とWeb情報を別々のツールで管理・検索していましたが、Perplexityはこの壁を取り払いました。

また、似たような特徴を持つAIとしてGoogle NoteBookLMNがあげられます。

この統合された検索機能により、企業の意思決定プロセスが大幅に効率化される可能性があります。例えば、金融機関がデューデリジェンスを行う際、内部の調査レポートと最新の市場動向を同時に分析できるようになります。これにより、より正確で迅速な判断が可能になるでしょう。

しかし、この機能にはいくつかの制限があることも認識しておく必要があります。現時点では、ユーザーが手動でアップロードしたファイルのみが検索対象となります。つまり、企業の全ての内部情報が自動的に検索可能になるわけではありません。

次に、「Spaces」機能についてです。これは、チーム単位でのコラボレーションを促進するAI搭載のプラットフォームです。ここで注目すべきは、AIアシスタントのカスタマイズ機能です。複数のユーザーがチームの目的や業務内容に応じてAIの応答をカスタマイズできるため、より効果的な情報共有と意思決定が可能になります。

この機能を使えば、チームでの情報共有や研究がこれまで以上に効率的になります。
例えば、プロジェクトごとに専用のスペースを作成し、そこにチームメンバーを招待することができます。各スペース内では、関連ファイルのアップロードや、ウェブ情報との統合検索が可能です。つまり、社内の機密文書とインターネット上の最新情報を同時に参照しながら、プロジェクトを進めることができるのです。

セキュリティ面も考慮されており、アクセス権限の細かな設定が可能です。これにより、機密情報を適切に管理しながら、必要な情報だけを共有することができます。
Spacesは、ビジネスシーンだけでなく、学術研究や個人の趣味の探求にも活用できる柔軟性を持っています。Perplexityは、この機能を通じて、単なる検索エンジンから、知識を総合的に管理し、創造的な協働を促進するプラットフォームへと進化を遂げようとしています。

今後は、企業向けにさらなる機能拡張も計画されており、ビジネスインテリジェンスツールとしての価値も高まっていくでしょう。Spacesは、私たちの働き方や学び方を大きく変える可能性を秘めた、注目すべき新機能と言えるでしょう。

長期的な視点で見ると、このような統合された知識プラットフォームは、企業の知識管理のあり方を根本から変える可能性があります。社内のナレッジと外部情報を有機的に結びつけることで、イノベーションの創出や問題解決のスピードが飛躍的に向上する可能性があります。

最後に、Perplexityが今後CrunchbaseやFactSetとのデータ連携を計画していることも注目に値します。これにより、さらに幅広い情報源からの統合検索が可能になり、企業の意思決定プロセスがより強化されることが期待されます。

【参考情報】

用語解説:

1. 内部ナレッジ検索:企業内の文書や情報をAIで検索可能にする機能。社内の情報と外部のWeb情報を同時に検索できるため、効率的な情報収集が可能になります。

2. Spaces:チーム単位でのコラボレーションを促進するAI搭載プラットフォーム。ファイル共有やAIアシスタントのカスタマイズが可能です。

関連ウェブサイト:

  1. Perplexity AI(外部)
    AIを活用した質問応答エンジンを提供する企業のオフィシャルサイト。
  2. NVIDIA(外部)
    AIや高性能コンピューティング向けのGPUを開発・製造する企業のサイト。
  3. Databricks(外部)
    ビッグデータ分析とAIのプラットフォームを提供する企業のウェブサイト。
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乗杉 海
新しいものが大好きなゲーマー系ライターです!
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