Last Updated on 2024-11-05 07:43 by admin
イーロン・マスク氏が率いるxAIは2024年10月21日にGrok APIのベータ版を公開し、11月4日から月額25ドルの無料クレジット提供を開始した。
APIの価格設定:
- 入力トークン:100万件あたり5ドル
- 出力トークン:100万件あたり15ドル
- コンテキスト制限:131,072トークン6
現在はgrok-betaモデルのみが利用可能で、OpenAIおよびAnthropicのSDKとの互換性を持ち、Python、JavaScript、Goなどのプログラミング言語をサポートしている。テネシー州メンフィスの「Colossus」スーパーコンピューターでは、10万台のNVIDIA H100 GPUを稼働させており、数ヶ月以内に20万台まで拡張予定。
from:xAI woos developers with $25/month worth of API credits, support for OpenAI, Anthropic SDKs
【編集部解説】
xAIのAPI公開は、生成AI市場に新たな選択肢をもたらしています。特筆すべきは、既存のOpenAIやAnthropicのSDKとの互換性を実現した点で、これにより開発者は最小限の労力でGrokモデルへの移行が可能となります。
価格設定は競合他社と比較してやや高めですが、Xプラットフォームのリアルタイムデータを活用した学習モデルという独自性があります。
「Colossus」スーパーコンピューターは、米国エネルギー省のAuroraシステムを上回る世界最大規模のAIトレーニングシステムとされ、その処理能力は10.6エクサフロップスを超えると推測されています。
推定投資額40億ドル以上という規模感からも、xAIの本気度が伺えます。ただし、環境面での課題も指摘されており、今後の施設拡張には慎重な対応が必要とされています。
生成AI開発の新時代が始まっています。grok-betaは「反抗的な性質」という独自の特徴を持ち、他のAIとは異なる応答を示すことがあります。開発者の皆様には、この新しいAPIを使って、どのような革新的なアプリケーションが作れるか、ぜひ想像を膨らませていただきたいと思います。