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ChatGPTで保険比較が可能に、Insurifyが業界初アプリ公開――週間8億ユーザーへリーチ

ChatGPTで保険比較が可能に、Insurifyが業界初アプリ公開――週間8億ユーザーへリーチ

米国のオンライン保険比較プラットフォームInsurifyは2026年2月9日、ChatGPT上で自動車保険の見積もり比較ができるアプリを公開した。Insurifyは本アプリについて「保険業界初のChatGPTアプリ」であり、アプリディレクトリ公開初期に“正式ローンチした最初の100アプリ”の一つで、さらにOpenAIのディレクトリ上で“現時点で保険分野初”のアプリだと説明している。

Insurifyの創業者兼CEOスネジナ・ザカリアは、同アプリが1億9600万件超の自動車保険見積もりと7万件超の(同社が検証済みとする)レビューを組み合わせ、居住地・車両・年齢・運転履歴等の要因にもとづく見積もり比較を可能にすると述べた。
なおChatGPTは週8億人超に利用されているとOpenAIは説明している。
またInsurifyは、自社について全50州+ワシントンD.C.でライセンスを持つデジタル保険代理店で、500超のキャリア統合や、2016年以来の実績(総補償額2000億ドル等)を挙げている。

From: 文献リンクInsurify Launches Industry-First ChatGPT Insurance Comparison App

Insurify Launches Industry-First ChatGPT Insurance Comparison App
 INSURIFY, Inc. PRNewswireより引用

【編集部解説】

OpenAIは2025年12月にChatGPTのアプリディレクトリを導入し、ユーザーはツールメニューやchatgpt.com/appsからアプリを探して接続できます。
一方でアプリ機能の提供状況はプランや地域によって差がある点には留意が必要です。
その上で、ChatGPTが週8億人超の規模に達していることを踏まえると、ディレクトリ掲載は大きな潜在流通チャネルになり得ます。

今回のInsuirfyのアプリは、単なる情報提供ツールではありません。1億9600万件以上の見積もりデータと7万件以上の顧客レビューという膨大なデータベースを活用し、ユーザーの居住地、車両、年齢、運転履歴などの個別要因に基づいてパーソナライズされた見積もりを提示します。従来、複数のウェブサイトを横断して行っていた保険比較作業が、ChatGPTとの自然言語の会話だけで完結する点が革新的です。

保険業界は伝統的に複雑な商品構造と専門用語によって、消費者にとって「分かりにくい」サービスの代表格でした。AIとの対話を通じて、この障壁を取り除こうとする試みは、金融サービスのデモクラタイゼーション(民主化)における重要な一歩といえます。ユーザーは専門知識がなくても、平易な言葉で質問し、自分に最適な保険を見つけられるようになります。

一方で、ChatGPTのアプリエコシステムはまだ黎明期にあります。データプライバシーの取り扱い、見積もりの正確性、そして最終的な契約プロセスへの移行における摩擦など、解決すべき課題も少なくありません。Insurifyのアプリは、ChatGPT内での比較・検討までを担当し、実際の購入はInsurifyのプラットフォームに移行する設計となっています。

より長期的な視点では、このようなアプリの登場は、AIプラットフォームが単なる対話ツールから、実際の商取引が行われる「プラットフォーム」へと進化していることを示しています。今後、他の保険会社や金融機関も同様のアプリを開発する可能性が高く、ChatGPTというプラットフォーム上での競争が激化するでしょう。消費者にとっては選択肢が増える一方、どのアプリが本当に信頼できるのかを見極める新たなリテラシーが求められることになります。

保険という複雑な商品をAIの力で誰もが理解できるものにする――この試みが成功すれば、医療、法律、不動産といった他の専門性の高い領域にも同様のアプローチが広がっていくはずです。

【用語解説】

アプリディレクトリ
ChatGPT内に設けられたサードパーティ製アプリの一覧ページ。ユーザーは様々なカテゴリから必要なアプリを検索・接続でき、ChatGPTとの会話中に直接アプリの機能を利用できる。2025年12月にOpenAIが正式にローンチした。

パーソナライズ
個々のユーザーの属性や行動履歴に基づいて、最適化された情報やサービスを提供すること。Insurifyのアプリでは、居住地、車両、年齢、運転履歴などの個人情報に基づいて、最適な保険見積もりを提示する。

デモクラタイゼーション(民主化)
特定の専門家や富裕層だけが利用できたサービスや知識を、より多くの人々が平等にアクセスできるようにすること。金融サービスの民主化では、AIを活用して専門知識がなくても適切な金融商品を選択できる環境を整備する。

データプライバシー
個人情報の取り扱いや保護に関する権利と規則。ChatGPTアプリを通じて保険見積もりを取得する際、個人の運転履歴や信用情報などの機密情報をどのように管理・保護するかが重要な課題となる。

【参考リンク】

Insurify(外部)
米国の保険比較プラットフォーム。2013年創業。500社以上の保険会社と提携し全50州で展開。

ChatGPT(外部)
OpenAIが開発・運営する対話型AIサービス。週間8億人以上のユーザーを抱える。

ChatGPT App Directory(外部)
ChatGPT内で利用できるサードパーティ製アプリの一覧ページ。会話中に直接サービス利用可能。

OpenAI(外部)
ChatGPTを開発・運営する米国のAI研究機関。2015年設立。企業評価額5000億ドル。

【参考記事】

ChatGPT Users Statistics (February 2026) – Growth & Usage Data(外部)
ChatGPTの週間8億ユーザー、月間58億訪問などの最新統計を報告。

Insurify launches industry-first ChatGPT insurance app(外部)
保険業界初のChatGPTアプリローンチを報道。1.9億件のデータベース活用を解説。

Insurify Launches ChatGPT-Based Insurance Comparison Application(外部)
500社以上のキャリア統合を紹介。CEOスネジナ・ザカリアのコメントを引用。

ChatGPT app directory and GPT Store: marketplace launch, SDK features, and platform evolution(外部)
2025年12月のアプリディレクトリローンチ経緯とプラットフォーム進化を詳述。

OpenAI now accepting ChatGPT app submissions from third-party devs, launches App Directory(外部)
サードパーティアプリ提出プロセス開始とデータプライバシー課題を指摘。

Snejina Zacharia, SF ’13 | MIT Sloan(外部)
Insurify創業者へのインタビュー。MIT在学中の2013年創業経緯を本人が語る。

【編集部後記】

保険の見積もりを取る際、複数のサイトで同じ情報を何度も入力した経験はありませんか。今回のInsuirfyのアプリは、その煩わしさをAIとの会話だけで解消しようとする試みです。

ChatGPTが単なる質問応答ツールから「何かを実現する場」へと変わりつつある今、みなさんはどんなサービスがChatGPT内で完結したら便利だと感じますか。保険以外にも、医療相談、法律アドバイス、不動産探しなど、専門知識が必要な領域は数多く存在します。AIプラットフォームがこれらの障壁を取り除いていく未来について、ぜひご一緒に考えてみたいと思います。

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TaTsu
『デジタルの窓口』代表。名前の通り、テクノロジーに関するあらゆる相談の”最初の窓口”になることが私の役割です。未来技術がもたらす「期待」と、情報セキュリティという「不安」の両方に寄り添い、誰もが安心して新しい一歩を踏み出せるような道しるべを発信します。 ブロックチェーンやスペーステクノロジーといったワクワクする未来の話から、サイバー攻撃から身を守る実践的な知識まで、幅広くカバー。ハイブリッド異業種交流会『クロストーク』のファウンダーとしての顔も持つ。未来を語り合う場を創っていきたいです。

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