Last Updated on 2024-09-04 16:00 by 荒木 啓介
Googleは2024年7月31日、人工知能企業Character.AIとライセンス契約を締結した。この契約により、GoogleはCharacter.AIの大規模言語モデル(LLM)技術へのアクセスを獲得する。
同時に、GoogleはCharacter.AIの共同創設者であるノアム・シャジール氏とダニエル・デフリーズ氏を自社のAI研究部門DeepMindに招聘した。シャジール氏とデフリーズ氏は以前、GoogleのAIチャットボットLaMDAの開発に携わっていた。
Character.AIは2022年9月に設立され、個性的なAIキャラクターとの対話を可能にするプラットフォームを運営している。同社は2023年3月に1億5000万ドルの資金調達を行い、企業価値は10億ドルに達した。
この提携により、GoogleはCharacter.AIの技術を活用して、より魅力的で個性的なAIアシスタントの開発を目指すと見られている。一方、Character.AIにとっては、Googleの大規模な計算能力と資源へのアクセスが可能になる。
from:Google strikes licensing deal with Character AI and poaches top executives for DeepMind
【編集部解説】
今回のGoogleとCharacter.AIの提携は、AIの世界に大きな波紋を投げかけています。この動きは、単なる技術提携にとどまらず、AI業界の勢力図を塗り替える可能性を秘めています。
まず注目すべきは、GoogleがCharacter.AIの大規模言語モデル(LLM)技術へのアクセス権を獲得したことです。Character.AIは個性的なAIキャラクターとの対話を可能にする技術で知られており、この技術がGoogleの手に渡ることで、より魅力的で個性豊かなAIアシスタントの開発が期待できます。
さらに、Character.AIの共同創設者であるノアム・シャジール氏とダニエル・デフリーズ氏がGoogleのDeepMindに加わることも大きな意味を持ちます。両氏はGoogleのAIチャットボットLaMDAの開発に携わった経験があり、その知見がGoogleのAI開発にさらなる革新をもたらす可能性があります。
この提携がAI業界に与える影響は計り知れません。GoogleはMicrosoftやOpenAIとの競争において、より強力な武器を手に入れたと言えるでしょう。一方で、Character.AIにとっては、Googleの巨大な計算能力と資源を活用できるチャンスとなります。