Last Updated on 2024-05-05 23:42 by admin
Palo Alto NetworksはPrisma SASE 3.0を発表し、ゼロトラスト保護、AIによるデータセキュリティ、アプリケーションの高速化などの新機能を提供している。このバージョンは、管理されたデバイスと非管理デバイスの両方を保護し、業界初のネイティブ統合型エンタープライズブラウザを提供する。AIセキュリティは毎日最大230万件の新しい攻撃を特定し、リアルタイムで脅威を監視・軽減できる。また、LLMパワード分類を導入し、データ分類の精度を向上させている。アプリケーションのパフォーマンスは最大5倍向上し、アプリケーションごとに個別のアクセラレーションを提供する。
Palo Alto Networksは、AWS、Slack、ServiceNow、Google、Zoom、SAPなどのクラウドサービスプロバイダーやエンタープライズアプリケーションと協力し、アプリケーションのパフォーマンスを向上させている。Google Workspace、ServiceNow、Slack、Zoomとの統合やパートナーシップにより、セキュリティとパフォーマンスの向上、効果的なビジネス目標の達成、生産性の向上、最適なユーザーエクスペリエンスの提供が実現している。
Prisma SASE 3.0は数ヶ月以内に一般提供される予定であり、InterSECt 2024での発表を通じてその革新的な機能について詳細が紹介される予定である。Palo Alto Networksは、セキュリティ処理とアプリケーションのパフォーマンスにおいて業界をリードするSLAを提供し続け、次世代のサイバーセキュリティプラットフォームとサービスを提供している。また、最新のサイバーセキュリティの脅威や脆弱性、データ侵害情報、新興トレンドについての情報も提供している。
【編集者追記】用語解説
・ゼロトラスト:
ネットワーク内外を問わず、すべてのアクセスを信頼せず常に検証するセキュリティの考え方。従来の境界型セキュリティとは異なり、内部と外部の区別なくアクセス制御を行う。
・AI(人工知能):
人間の知的な振る舞いをコンピュータで実現する技術。機械学習やディープラーニングなどにより、データから自動的にルールや知識を獲得する。
・Palo Alto Networks:
米国のサイバーセキュリティ企業。次世代ファイアウォールで知られ、クラウドセキュリティやエンドポイントセキュリティなども手掛ける。
・SASE(Secure Access Service Edge):
ネットワークとセキュリティ機能を統合し、クラウドから提供するセキュリティモデル。ゼロトラストの考えに基づき、ID、デバイス、アプリケーション単位で動的にアクセス制御する。
【参考リンク】
Palo Alto Networks:パロアルトネットワーククスオフィシャルサイト(外部)
【関連リンク】
ゼロトラストの話題についてinnovaTopiaでもっと読む
【ニュース解説】
Palo Alto NetworksがPrisma SASE 3.0を発表し、ゼロトラスト保護、AIによるデータセキュリティ、アプリケーションの高速化など、包括的なセキュリティ機能を提供することで、現代の働き方に対応するセキュリティソリューションを強化しました。この新しいバージョンは、管理されていないデバイスにもゼロトラスト保護を拡張し、AIを活用して日々発生する膨大な数の新しい攻撃を特定し、対応することが可能です。また、アプリケーションのパフォーマンスを最大5倍向上させることで、企業の生産性とセキュリティを同時に高めることを目指しています。
この技術の導入により、企業は従業員がどこからでも、どのデバイスを使用しても、安全に業務を行うことができるようになります。特に、個人のデバイスを使用して業務にアクセスするBYOD(Bring Your Own Device)の普及に伴い、企業は従業員のデバイス管理に新たな課題を抱えています。Prisma SASE 3.0は、これらの非管理デバイスに対してもセキュリティ保護を提供し、企業データの安全を確保します。
AIによるデータセキュリティ機能は、データ分類の精度を大幅に向上させ、企業が保有する機密データの保護を強化します。この技術は、機械学習モデルと自然言語理解を組み合わせることで、データの挙動をより正確に分析し、セキュリティリスクを早期に検出することが可能になります。
アプリケーションの高速化機能は、クラウドサービスやエンタープライズアプリケーションのパフォーマンスを向上させることで、ユーザーエクスペリエンスを改善し、生産性を高めます。この技術は、個々のユーザーに対してアプリケーションごとに最適化されたアクセスを提供することで、アプリケーションの応答速度を向上させます。
しかし、これらの革新的な技術の導入には、適切な管理と監視が必要です。特に、AIによるデータセキュリティ機能は、誤った分類やプライバシーの懸念を引き起こす可能性があります。また、アプリケーションの高速化は、不正なアクセスやデータ漏洩のリスクを増加させる可能性があるため、セキュリティ対策の強化が求められます。
長期的には、Prisma SASE 3.0のようなソリューションは、企業がデジタルトランスフォーメーションを進める上で重要な役割を果たします。セキュリティと生産性の向上を同時に実現することで、企業はより柔軟で効率的な働き方を支援し、イノベーションを促進することができます。しかし、これらの技術の進化に伴い、セキュリティの規制や基準も更新される必要があり、企業は常に最新のセキュリティトレンドに対応する必要があります。
from Palo Alto Networks Delivers Comprehensive SASE Capabilities.