Last Updated on 2024-07-04 04:13 by admin
オーストラリアの警察は、国内線のフライト中に悪意のあるWi-Fiアクセスポイントを設置し、乗客のデータを盗んだ疑いで42歳の西オーストラリア出身の男を逮捕した。この男は、携帯用Wi-Fiアクセスデバイス、ノートパソコン、携帯電話を手荷物に持っていた。彼はフライト中に偽のWi-Fiアクセスポイントを立ち上げ、乗客にログインさせて個人情報を盗んだとされる。メルボルン、アデレード、その他の場所の空港で同様のサイバー犯罪活動の証拠が見つかった。
オーストラリア連邦警察のサイバー犯罪担当刑事インスペクター、アンドレア・コールマンは、公共Wi-Fiネットワークを使用する際の注意点として、個人情報を入力せずに無料Wi-Fiネットワークに接続すること、公共Wi-Fiホットスポットを使用したい場合はデバイスに信頼できる仮想プライベートネットワークをインストールしてデータを暗号化し保護すること、公共の場でWi-Fiを無効にして自動的に悪意のあるホットスポットに接続するのを防ぐこと、公共ネットワークを使用する際はファイル共有を無効にし、接続している間は機密性の高い作業を避け、使用後はデバイスの設定で「ネットワークを忘れる」ようにすることを勧めている。
容疑者は9つのサイバー犯罪に関連する罪で起訴された。
【ニュース解説】
オーストラリアで、航空機内の乗客からデータを盗むために「悪意のあるWi-Fiアクセスポイント」を設置した疑いで42歳の男性が逮捕されました。この男性は、携帯用Wi-Fiアクセスデバイス、ノートパソコン、携帯電話を使用して、フライト中に偽のWi-Fiネットワークを立ち上げ、乗客がこのネットワークに接続すると個人情報を盗み取るという手口を用いていました。このようなサイバー犯罪活動は、メルボルンやアデレードを含む複数の空港でも行われていたことが判明しています。
この事件を受けて、オーストラリア連邦警察は、公共Wi-Fiネットワークを使用する際の注意点を提言しています。無料Wi-Fiネットワークに接続する際には個人情報を入力する必要はなく、公共Wi-Fiを使用する場合は、データを暗号化し保護するために信頼できる仮想プライベートネットワーク(VPN)をインストールすることが推奨されています。また、公共の場でのWi-Fi使用時には、自動的に悪意のあるホットスポットに接続するのを防ぐためにWi-Fiを無効にし、ファイル共有を無効にする、機密性の高い作業は避ける、使用後には「ネットワークを忘れる」設定をするなどの対策が勧められています。
この事件は、公共Wi-Fiの安全性に対する認識を高めるきっかけとなります。公共Wi-Fiは便利ですが、その安全性は保証されていないため、利用者は自己防衛のための措置を講じる必要があります。VPNの使用やセキュリティ対策の徹底は、個人情報を守る上で非常に重要です。また、この事件は、サイバーセキュリティの観点から公共Wi-Fiの利用に関するガイドラインや教育の必要性を浮き彫りにしています。
長期的に見れば、このような事件は、公共Wi-Fiのセキュリティ強化や、サイバー犯罪に対する法的枠組みの整備、さらには一般の人々のサイバーセキュリティに関する意識の向上に繋がる可能性があります。サイバー犯罪は日々進化しており、これに対抗するためには、技術的な対策だけでなく、利用者自身の意識改革も必要です。この事件は、その重要性を改めて示すものと言えるでしょう。
from Hacker Busted for 'Evil Twin' Wi-Fi That Steals Airline Passenger Data.