Last Updated on 2024-10-31 08:12 by admin
ノートン社が2024年10月29日に発表した「2024年サイバーセーフティ洞察レポート:ホリデーシーズン編」の主要な調査結果を報告する。
調査概要:
- 実施期間:2024年8月30日〜9月11日
- 対象:12カ国、12,000人以上の成人
- 実施主体:Gen Digital社(ノートンの親会社)
主な調査結果:
- 米国消費者の48%がオンラインショッピング中にスキャムの標的になった経験がある
- 53%がブラックフライデーとサイバーマンデーのショッピング詐欺を懸念している
- 米国人の60%が今年のホリデーシーズンの買い物をオンラインで行う予定
詐欺の発生場所:
- ソーシャルメディア:40%(マルバタイジングは前年比53%増加)
- サードパーティウェブサイト:35%(アドウェアは前年比227%増加)
- メール:30%
- テキストメッセージ:28%
支払い方法による被害:
- 銀行送金:18.6億ドル
- 暗号通貨:14.1億ドル
2023年の詐欺被害総額は100億ドルで、2022年から10億ドル増加した。
from:Norton Report Reveals Nearly Half of US Consumers Were Targeted by a Scam While Online Shopping
【編集部解説】
ノートン社の2024年サイバーセーフティレポートから見えてきたのは、AIの進化に伴う詐欺手法の巧妙化です。
従来型の詐欺では、文法の誤りや不自然な表現が見られることが多く、ある程度の見分けがつきましたが、最新のAI技術を用いた詐欺では、自然な日本語や英語で書かれたメッセージが送られてくるようになっています。
特筆すべきは、詐欺被害の発生場所の変化です。従来は電子メールが主流でしたが、現在はソーシャルメディアが最も多い攻撃経路となっています。
特に悪意のある広告(マルバタイジング)が53%増加し、アドウェアによる被害は227%という急激な増加を示しています。
AIチャットボットの普及により、カスタマーサービスを装った詐欺も増加しています。調査によると、57%の消費者が人間のカスタマーサービス担当者との対話を望んでおり、AIチャットボットのみの対応に不信感を抱いています。
【関連企業・サービス情報】
Gen Digital(旧ノートンライフロック)