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AirPods Pro 3、赤外線カメラ搭載の高級モデルが2026年登場か──Visual Intelligence強化でambient computing実現へ

 - innovaTopia - (イノベトピア)

AirPods Pro 3に、カメラを搭載した高価格帯の新モデルが登場するという噂がある。新モデルにはinfrared(赤外線)カメラが搭載され、Apple IntelligenceなどAI機能の強化や、外界を理解して情報提供するVisual Intelligenceが中核機能になると報じられている。

Instant Digitalによれば、イヤーステムの感圧ボタンを廃し、ハンドジェスチャー操作を採用する可能性もあるが、両機能を併存させる可能性も示唆されている。その他の仕様は現行AirPods Pro 3とほぼ同じだが、価格は現行モデルより高くなる見込みで、AirPods 4同様に「通常モデル」と「カメラ搭載モデル」の2ライン構成になると見られている。

From: 文献リンクAnother AirPods Pro 3 model is coming, with one rumored upgrade – 9to5Mac

【編集部解説】

今回の報道で注目すべきは、Appleがウェアラブルデバイスにおける「ambient computing(アンビエントコンピューティング)」戦略を強化している点です。赤外線カメラは可視光カメラと異なり、低照度環境でも動作し、プライバシー面での懸念も軽減できます。Meta社のRay-Ban Metaスマートグラスと競合する形になりますが、眼鏡を必要としない点で、より幅広いユーザー層にアプローチできる可能性があります。

Visual Intelligenceの実装により、AirPodsは単なる音声デバイスから「視覚的な状況認識を持つAIアシスタント」へと進化します。例えば、視覚障害者向けの支援機能や、リアルタイム翻訳、ナビゲーション支援など、社会的包摂性を高めるアプリケーションも期待されています。従来のスマートフォンを取り出す動作が不要になることで、よりシームレスな情報取得が実現するでしょう。

ただし、常時装着型カメラデバイスには懸念もあります。公共空間でのプライバシー侵害リスクや、無断撮影への悪用可能性は規制当局の注目を集める可能性が高いです。EUのAI規制やGDPRとの整合性、各国での利用制限など、法的課題への対応が製品化の鍵となります。Appleが赤外線カメラに限定する可能性が高いのも、こうしたプライバシー配慮の表れと考えられます。

技術的には、H3チップの搭載も予測されており、オンデバイスAI処理能力の向上が見込まれます。これにより、クラウドへのデータ送信を最小限に抑え、レスポンス速度とプライバシー保護の両立が図られるでしょう。価格設定については、現行モデルが249ドルであるのに対し、カメラ搭載版はさらに高価になる見込みですが、具体的な価格は明らかになっていません。

【用語解説】

Visual Intelligence
Apple Intelligenceを基盤とする視覚認識機能。カメラを通じて周囲の対象物や場所を認識し、情報を提供する。現在はiPhone 16シリーズなどで利用可能で、画面上の内容を検索・操作することもできる。

infrared(赤外線)カメラ
可視光ではなく赤外線を検出するカメラ。暗所でも動作し、可視光カメラと比べてプライバシー面での懸念が少ないため、ウェアラブルデバイスでの採用が期待されている。

アクティブノイズキャンセリング(ANC)
マイクで周囲の騒音を検知し、逆位相の音波を発生させることで騒音を打ち消す技術。AirPods Pro 3では前世代の2倍、初代の4倍の効果を実現している。

ambient computing(アンビエントコンピューティング)
コンピューティング技術が環境に溶け込み、ユーザーが意識せずに自然に利用できる状態を指す概念。ウェアラブルデバイスやIoTの発展により実現が進んでいる。

H3チップ
Appleが開発中とされる次世代オーディオプロセッサチップ。現行のH2チップの後継として、より高度なオンデバイスAI処理能力を持つと予測されている。

【参考リンク】

AirPods Pro 3 – Apple(日本)(外部)
Apple公式のAirPods Pro 3製品ページ。クラス最高のアクティブノイズキャンセリング、心拍数センサー、ライブ翻訳、ヒアリング補助機能などの詳細仕様や機能を確認できる。

Apple Intelligenceの機能 – Apple Newsroom(日本)(外部)
Apple Intelligenceとビジュアルインテリジェンスの最新機能に関する公式発表。iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple Vision Proでの新機能を解説している。

AirPods Pro 3 プレスリリース – Apple Newsroom(外部)
2025年9月9日のAirPods Pro 3発表時の公式プレスリリース。新設計、音質向上、心拍数センシング、バッテリー性能など全機能の詳細が記載されている。

【参考記事】

Another AirPods Pro 3 model is coming, with one rumored upgrade – 9to5Mac(外部)
AirPods Pro 3に赤外線カメラを搭載した高価格帯モデルが登場する見込みを報じた記事。Mark GurmanやInstant Digitalの情報を基に、Visual Intelligence機能やハンドジェスチャー操作の可能性を伝えている。

AirPods with cameras for Visual Intelligence could be one of the best personal safety devices – TechRadar(外部)
カメラ搭載AirPodsがパーソナルセーフティデバイスとして有用である可能性を分析。視覚障害者支援やリアルタイム翻訳、ナビゲーション支援など、社会的包摂性を高めるアプリケーションを考察している。

Apple Intelligence vision via AirPods camera is in active development – Reddit(外部)
AirPodsのカメラを活用したApple Intelligence機能が開発中であることについてのコミュニティディスカッション。Meta社のスマートグラスとの競合関係やプライバシー懸念について議論されている。

【編集部後記】

カメラ搭載AirPodsは、ambient computingの新たなマイルストーンとなるかもしれません。ただ、公共空間で常時装着型カメラデバイスを使うことへの社会的合意はまだ形成されていないようにも感じます。赤外線カメラという選択は技術的妥協なのか、それともプライバシー配慮の戦略的判断なのか。Visual Intelligenceが本当に日常に溶け込むには、法規制の整備だけでなく、ユーザー側のリテラシー向上も必要になるでしょう。価格差がどの程度になるのか、そして一般ユーザーがこの機能に価値を見出すのか、注目したいところです。

投稿者アバター
乗杉 海
SF小説やゲームカルチャーをきっかけに、エンターテインメントとテクノロジーが交わる領域を探究しているライターです。 SF作品が描く未来社会や、ビデオゲームが生み出すメタフィクション的な世界観に刺激を受けてきました。現在は、AI生成コンテンツやVR/AR、インタラクティブメディアの進化といったテーマを幅広く取り上げています。 デジタルエンターテインメントの未来が、人の認知や感情にどのように働きかけるのかを分析しながら、テクノロジーが切り開く新しい可能性を追いかけています。

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