Last Updated on 2024-08-26 07:35 by admin
バンダイナムコフィルムワークスは、2024年8月23日にニューヨークで開催されたAnime NYCのパネルで、VR制作会社Atlas Vと共同制作したフルレングスVRアニメ「機動戦士ガンダム シルバーファントム」の発売日を発表した。本作は2024年10月3日午後1時(東部夏時間)にMeta Quest 2および3向けにリリースされる。
本作の監督は鈴木健一、脚本は関西司、キャラクターデザインは寿門十、メカニックデザインは秋鷹柾也が担当する。音楽は池田義弥、音響監督は藤野貞義が務める。
物語の舞台はユニバーサルセンチュリー0096年。主人公は地球連邦軍でもジオンでもない秘密傭兵組織アルジャン・カイルのパイロットで、ガンダムタイプのモビルスーツを操縦する。
本作はゲームでも単なるナラティブ体験でもなく、両者の長所を活かした没入型アドベンチャーとして制作されている。これはサンライズが初めてフランスの企業と協力して制作するプロジェクトである。
テーマソングは中川翔子が歌う「Across the World」。
予約販売はMeta Questストアですでに開始されており、予約購入者には特別割引価格が適用される。日本での価格は1,790円(税込)で、予約購入価格は1,592円(税込)となっている。
from:Mobile Suit Gundam: Silver Phantom Launches This October On Quest
【編集部解説】
皆さん、ガンダムファンにとって待望のVR作品がついに発売日を迎えることになりました。「機動戦士ガンダム シルバーファントム」は、単なるVRアニメではなく、インタラクティブな要素を取り入れた新しい形のコンテンツとして注目を集めています。
この作品が特筆すべきなのは、ガンダムシリーズ初の国際映画祭ノミネート作品となったことです。第81回ベネチア国際映画祭のXR(拡張現実)部門にノミネートされたことは、ガンダムIPの新たな可能性を示すとともに、VRコンテンツの芸術性や表現力が国際的に認められつつあることを意味しています。
技術面では、Meta Quest 2および3に対応することで、比較的手軽にハイクオリティなVR体験を提供できる点が特徴です。さらに、MR(複合現実)機能を活用したバトルモードの実装は、ユーザーの現実空間とガンダムの世界観を融合させる革新的な試みといえるでしょう。
ストーリー設定においても、UC0096年という「機動戦士ガンダムUC」と同時期の物語展開は、既存のガンダムファンにとって魅力的なポイントとなっています。同時に、新規ユーザーにとっても、VRならではの没入感によって、ガンダムの世界観に親しみやすくなる可能性があります。
一方で、VRコンテンツ特有の課題も存在します。長時間の使用による目や体への負担、VR酔いの問題などは、開発チームが慎重に対処する必要があるでしょう。また、VRデバイスの普及率がまだ限定的であることから、どれだけ多くのユーザーに体験してもらえるかも課題となります。
しかし、このような挑戦的な作品が登場することで、アニメやエンターテインメント業界全体にVRやXRの可能性が広がっていくことが期待されます。「シルバーファントム」の成功は、今後のVRコンテンツ制作の指針となる可能性を秘めています。
ガンダムファンの皆さん、そしてVR技術に興味のある方々、10月3日の発売をお楽しみに。新しいガンダム体験が、私たちを待っています。