Last Updated on 2024-10-01 09:43 by admin
スクウェア・エニックスは、1988年に発売されたファミコン用RPG「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のHD-2Dリメイク版を2024年11月14日に発売する。対応プラットフォームはNintendo Switch、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam、Microsoft Store on Windowsで、全世界同時発売となる。
本作では、HD-2Dグラフィックスによって世界に起伏が加えられ、より探索的な要素が強化された。新たな職業「モンスターマスター」が追加され、モンスターの能力を戦闘で使用できるようになった。
ストーリーには新規エピソードが追加され、イベントシーンにはボイスが実装された。音楽はオーケストラ音源を採用している。
また、スクウェア・エニックスは2025年にHD-2D版「ドラゴンクエストI&II」の発売も予定している。
ドラゴンクエストシリーズの生みの親である堀井雄二氏は、本リメイクについて「記憶の中で美化されていた原作の姿を実際に再現できた」とコメントしている。
from:Dragon Quest III HD-2D Remake is a gorgeous blend of old and new
【編集部解説】
ドラゴンクエストIIIのHD-2Dリメイク版が、2024年11月14日に発売されることが決定しました。このニュースは、長年のファンにとっても新規プレイヤーにとっても、大きな意味を持つものです。
まず、このリメイク版の特徴として挙げられるのが、HD-2Dと呼ばれる独特のグラフィックスタイルです。これは、2Dのドット絵キャラクターと3D環境を組み合わせた表現方法で、懐かしさと新しさを同時に感じさせる魅力があります。オクトパストラベラーなどで好評を博したこのスタイルが、ドラゴンクエストシリーズに採用されることで、古典的なRPGの魅力を現代的な形で再現することが可能になりました。
また、このリメイクでは単なるグラフィックの刷新だけでなく、ゲームプレイ面でも多くの改善が加えられています。例えば、新しい職業「モンスターマスター」の追加や、戦闘速度の調整機能、オートセーブ機能の実装など、現代のゲーマーのニーズに合わせた改良が施されています。
さらに注目すべき点は、このリメイクがドラゴンクエストシリーズの世界観を深める役割を果たすことです。ドラゴンクエストIIIは、シリーズの中でも特に重要な位置を占める作品であり、その後の作品につながる伏線や設定が多く含まれています。HD-2D化によって、これらの要素がより鮮明に表現されることで、シリーズ全体の魅力が再認識される可能性があります。
一方で、このリメイクには潜在的な課題もあります。例えば、オリジナル版のファンの中には、ゲームバランスの変更や新要素の追加に抵抗を感じる人もいるかもしれません。また、HD-2Dグラフィックスが、プレイヤーの想像力を制限してしまう可能性も考えられます。
長期的な視点で見ると、このリメイクはJRPGジャンル全体に影響を与える可能性があります。成功すれば、他の古典的なRPGのHD-2Dリメイクを促進し、ゲーム業界に新たなトレンドをもたらすかもしれません。
最後に、このリメイクは単なるノスタルジーの商品化ではなく、ゲームデザインの進化と伝統の融合を示す重要な事例となるでしょう。新旧のゲーマーを橋渡しし、RPGの魅力を新世代に伝える役割を果たすことが期待されます。