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「ASUS ROG G1000」、ファンに3Dホログラム投影する革新的ゲーミングPCをCES 2026で発表 – RTX 5090搭載

 - innovaTopia - (イノベトピア)

CES 2026でAsusが発表したROG G1000は、ケースファンにホログラム投影機能を搭載した革新的なゲーミングPCである。「AniMe Holo」と呼ばれるこの機能は、ファンを通して拡散された光でアニメーションするホログラムを投影し、ガラスのサイドパネルと前面に表示される。ユーザーは独自のGIF、MP4、JPEG、PNG動画をアップロードしてカスタマイズ可能だ。

スペックはハイエンド仕様で、最大AMD Ryzen 9 9950X3DとNvidia GeForce RTX 5090を搭載し、420mm AIO水冷クーラーで冷却する。メモリは最大128GB DDR5、ストレージは最大4TB M.2で、重量は約40kg(88.18ポンド)の巨大なウルトラタワーケースとなる。価格と発売日は未公表だが、日本では2026年5月以降のリリースが予想される。

From: 文献リンクThe Asus ROG GM1000 is a Gaming PC With Holograms In Its Fans

【編集部解説】

AniMe Holoは、Asusがノートパソコン向けに展開してきたAniMe Matrix技術の進化版です。従来のAniMe Matrixが静的なLEDマトリックスでピクセルアート風の表示を行っていたのに対し、AniMe Holoは回転するファンブレードに埋め込まれたLEDの残像効果(POV:Persistence of Vision)を利用して、浮遊しているように見える3Dホログラム映像を生成します。3つのX字型ファンは独立したモジュールに収められ、サイドパネルの380mmファンには720個、フロントの215mm×2ファンには各404個のLEDが搭載されています。

この技術の市場的な意義は、ゲーミングハードウェアの差別化が限界に達しつつある中で、新たな視覚体験の可能性を示した点にあります。3Dディスプレイ市場全体は2026年までに2,539億ドル規模に達すると予測されており、​その一部を構成するホログラフィックディスプレイ市場は、2024年時点で約34億ドル、2034年には約322億ドル規模に達すると見積もられています。ゲーミング分野でのホログラム技術の採用は、単なる視覚的な演出を超えた実用性を秘めています。​

POV(残像効果)ディスプレイ技術は、リアルタイムデータの3D可視化に応用できることが実証されており、Azure Kinectのような深度カメラと組み合わせることで、30FPSのライブ3Dホログラム表示が可能となっています。この技術をゲーミングPCに応用すれば、CPU・GPU温度、クロック速度、メモリ使用率などのシステム情報を立体的なグラフやヒートマップとして表示し、オーバークロック時の熱管理やボトルネック診断を視覚的に把握できます。従来の2D液晶モニタリングと異なり、周辺視野で常時確認できるため、ゲームプレイ中でもパフォーマンス状況を中断せずに監視できる実用的なメリットがあります。​

さらに、複数ユーザーによる同時インタラクションを可能にするホログラフィックテーブル技術は、協力型ゲームプレイや戦略シミュレーションゲームでの応用が期待されています。ヘッドセット不要で複数のプレイヤーが同一のホログラム空間を共有できるため、eスポーツイベントや実況配信での視聴者体験向上にも寄与します。タッチレス操作との組み合わせにより、医療分野での衛生的な操作環境や、店舗ディスプレイでの非接触型商品紹介など、エンターテインメント以外への波及も現実的なシナリオとなっています。​​

ただし、実用面では課題も存在します。Armoury Crateソフトウェアを通じて独自コンテンツをアップロードできる柔軟性は魅力的ですが、40kgという重量やウルトラタワーケースの巨大さは、設置スペースや可搬性に制約をもたらします。また、回転するファンによる視覚効果は静止画では伝わりにくく、購入前の実機確認が重要になるでしょう。

長期的には、この技術がゲーミングPC以外の分野、例えば店舗ディスプレイやイベント展示への応用も視野に入ります。3つのファンを個別制御できるSolo Mode、同期させるSync Mode、連続表示するFusion Modeという多彩な表示モードは、デジタルサイネージや広告媒体としての可能性を示唆しています。価格は未発表ですが、RTX 5090とRyzen 9 9950X3Dの最上位構成を考慮すると、数千ドル規模になることが予想され、当面はハイエンド市場に限定される見込みです。

【用語解説】

AniMe Holo
回転するファンブレードに埋め込まれたLEDの残像効果を利用し、空中に浮遊しているように見える3Dホログラム映像を生成する技術。

POV(Persistence of Vision)
視覚の残像効果を利用した表示技術。高速で回転する物体に光を点滅させることで、人間の目には静止画像や動画として認識される現象。

AMD Ryzen 9 9950X3D
AMDの最上位デスクトップ向けプロセッサー。3D V-Cacheテクノロジーを搭載し、ゲーミング性能とマルチスレッド処理に優れる。

NVIDIA GeForce RTX 5090
NVIDIAの最新フラッグシップGPU。レイトレーシングやAI処理に対応し、4K以上の高解像度ゲーミングを想定した超ハイエンドモデル。

AIO(All-In-One)水冷クーラー
CPUを冷却するための一体型水冷システム。ラジエーター、ポンプ、水冷ブロックが組み合わされ、空冷より高い冷却性能を提供する。

Armoury Crate
ASUS ROG製品を統合管理するソフトウェア。RGB照明制御、システムモニタリング、パフォーマンス設定などを一元管理できる。

【参考リンク】

ASUS ROG G1000 公式製品ページ(外部)
ROG G1000の公式スペック、AniMe Holo技術の詳細、3つの表示モード(Solo/Sync/Fusion)の説明、カスタマイズオプションを掲載。

ASUS ROG CES 2026 特設サイト(外部)
CES 2026で発表されたROG製品ラインナップの総合ページ。G1000を含む新製品の発表情報、技術革新の概要を掲載。

NVIDIA GeForce RTX 5090 製品ページ(外部)
RTX 5090の技術仕様、性能ベンチマーク、対応技術の詳細情報。レイトレーシング、DLSS 4などの最新機能を解説。

【参考動画】

CES 2026 | ROG DARE TO INNOVATE LAUNCH EVENT
ASUS ROG公式が公開しているCES 2026発表イベントの動画では、ROG G1000のAniMe Holo技術による3Dホログラム投影の実機デモンストレーションが収録されている。回転するファンブレードに埋め込まれた1,528個のLEDが織りなす立体映像の動作原理や、カスタムコンテンツのアップロード機能が紹介されている。

【参考記事】

I Saw a Holographic Future in the Side Panels of This Wild Asus ROG G1000 Gaming PC at CES 2026 – PCMag(外部)
PCMagによるCES 2026の実機レビュー。AniMe Holo技術の実際の視覚効果、3つのファンモジュールの詳細構成を詳述。

Asus ROG G1000 gaming PC is covered in holograms – Tom’s Hardware(外部)
Tom’s Hardwareによる技術分析記事。RTX 5090とRyzen 9 9950X3Dの組み合わせによるパフォーマンス予測を解説。

Asus teases ROG G1000 gaming desktop with AniMe Matrix ahead of CES 2026 debut – DLCompare(外部)
CES 2026発表前のティーザー情報と予測をまとめた記事。従来のAniMe Matrix技術からAniMe Holoへの進化を分析。

Holographic Display Market Size, Growth Outlook 2025-2034 – GM Insights(外部)
ホログラフィックディスプレイ市場の成長予測レポート。2026年までに2,539億ドル規模に達する見込みを分析。

ASUS Republic of Gamers Announces CES 2026 ROG – ASUS Press Release(外部)
ASUS公式プレスリリース。CES 2026での「Dare to Innovate」をテーマとした新製品発表の背景を説明。

【編集部後記】

ゲーミングPCにホログラム表示という発想は、単なる性能競争を超えた「所有体験」そのものを再定義する試みです。40kgという重量や価格面での課題はあるものの、冷却ファンを視覚メディアに変える技術は、ゲーミングルームのシンボルとして圧倒的な存在感を放つでしょう。ケース内部のエアフローや温度を立体的にリアルタイム表示する実用的な進化も期待できますし、独自コンテンツをアップロードできる柔軟性は、RGB照明では表現できなかった「自分だけのマシン」を作り上げる新たな可能性を秘めています。ゲーム配信者やeスポーツイベントでの視覚演出としても、このアプローチは大きな注目を集めるはずです。

投稿者アバター
乗杉 海
SF小説やゲームカルチャーをきっかけに、エンターテインメントとテクノロジーが交わる領域を探究しているライターです。 SF作品が描く未来社会や、ビデオゲームが生み出すメタフィクション的な世界観に刺激を受けてきました。現在は、AI生成コンテンツやVR/AR、インタラクティブメディアの進化といったテーマを幅広く取り上げています。 デジタルエンターテインメントの未来が、人の認知や感情にどのように働きかけるのかを分析しながら、テクノロジーが切り開く新しい可能性を追いかけています。

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