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決済特化スマートリング「EVERING」×ファミマの限定コラボモデル発売|ウェアラブルデバイスはどう日常に浸透するか

決済スマートリング「EVERING」から、大手コンビニチェーン「ファミリーマート」とコラボした限定デザインモデルが数量限定で発売される。ファミマを象徴するブルーとグリーンのストライプをまとったリングに加え、コラボ仕様の特別デザインパッケージも付属する。チャック式のビニールパッケージで、収納などにリユースできる。

購入は「ファミマオンライン」で行い、まず申込期間中にリングサイザー(サイズ測定器)とクーポンを購入する。指のサイズを測ったうえで、クーポン冊子に記載されたQRコードからクーポンコードを使って注文することで購入可能。サイズは全9サイズが用意。

価格は税込9,900円。販売申込期間は2026年3月10日10時から3月23日23時59分までで、商品の受取期間は4月17日から4月30日

EVERINGはVisaのプリペイドとして利用でき、全国のタッチ決済対応店舗で支払いに使え、チャージや残高照会は専用スマホアプリから行う。

(株式会社EVERINGのPR TIMESより引用)
(株式会社EVERINGのPR TIMESより引用)

From: 文献リンク充電不要の決済スマートリング「EVERING」から、ファミリーマートとコラボした新色が数量限定発売。|PR TIMES

【編集部解説】

コラボ先がファミリーマートであることは、単に販路が広い、という理由だけでは説明しきれません。コンビニは、立ち寄る頻度が高く、同じ動作が繰り返される場所です。新しい道具や所作が生活に入り込むとき、特別な体験よりも、日々の反復の中で自然に触れられる導線のほうが効いてきます。ファミリーマートは国内で16,404店舗(2026年1月31日現在)を持ち、生活導線の中に「試す場」を数多く確保できる立ち位置にあります。

もう一つは、色が担う役割です。ファミリーマートを象徴するブルーとグリーンは、企業のロゴ感が少なく、日常的なファッションに溶け込ませやすくデザインされています。

また、このファミリーマートのカラーリングには「楽しさ」「新鮮さ」「信頼」「安心」といった意味が込められています。この安心して使えるというシグナルは、決済のように失敗したくない行為ほど効きます。

特にリング型の決済は、スマホのように画面で確認しながら進めるものではありません。装着したまま、手元の小さな動きで完了するからこそ、最初の一歩で求められるのは機能説明よりも、「いつもの場所で、いつものブランドと一緒に試せる」空気感です。

つまりファミマカラーは、限定デザインの装いであると同時に、リング決済を特別なガジェットから日用品の延長へ寄せるためのデザインでもあります。

リングが日常に溶けていく

支払いの場面で必要な説明や操作が少なく、「Visaのタッチ決済で」と言えば通じる。ここは、利用者の心理的なハードルを下げる大きな要素です。

そしてもう一つは、身につけっぱなしを前提にした設計です。充電不要で、防水仕様。充電残量を気にしたり、外出前に「今日は持ったか」を確認したりする行為がそもそも発生しにくい。アクセサリーとして常時装着できることが、決済という行為を「取り出す」という前提を取り除き、「かざすだけ」へ寄せていきます。

この差が効いてくるのは、手がふさがる瞬間です。子どもやペットを抱えているとき、買い物袋を持っているとき。あるいはスポーツジム、ランニングのように、荷物を増やしたくない場面。カバンや上着をどこかに置いている時、スマホや財布を持ち歩き、使うたびに取り出してはしまう動作そのものが小さな負担になりがちな状況で、リング決済は「動作を一つ減らす」方向に働きます。

さらに、決済の外側にも同じ思想が広がり始めています。たとえばLIXILの玄関ドア向けスマートロック「FamiLock」では、登録可能キーの一つとしてEVERINGが追加され、指輪がそのまま家の鍵の役割も担えるようになりました。ここでも語られている価値は、充電不要と防水、そして日常のアクセサリーとして身につけていることによる「鍵を意識しない状態」です。

限定カラーやコラボが最初のきっかけになり、使うほどに理由が薄れていく。リングが日常に溶けていくとは、特別なガジェットが、いつの間にか「いつもの所作」に変わっていくことでもあるのです。

シーンの拡大

EVERINGの最大の特徴は、「できることを増やす」より先に、「できることを絞った」点にあります。Visaのタッチ決済に対応したプリペイド式で、しかも充電不要・防水という設計は、EVERINGを「追加で持ち歩くガジェット」ではなく「着けっぱなしの日常」に寄せるための選択です。

同じ発想は、ビジネスシーンにも持ち込めます。入退室管理や勤怠管理など、オフィスの本人確認や権限の照会は、スマホやカードキーを都度取り出す運用だと小さな手間が残りやすい領域です。凸版印刷はEVERINGを入退室・勤怠用途などのセキュアサービスと組み合わせて販売する取り組みを発表しており、リングを「決済+ID認証デバイス」として扱う方向性がすでに示されています。

充電不要でアクセサリーとして常時装着できるなら、着脱や持ち運びが減り、結果として「しまい込んで紛失する」タイプのリスクも下げられます。技術の話というより、運用の話です。スマートリングを前提にすると、企業が提供できる価値は「新機能」ではなく、日常動作から小さな動作と手間を抜くための設計と、その運用基盤になっていきます。

今後想定される活用シーン

会員制施設:ジム・コワーキングなどの手ぶら化
会員制施設は、受付、入退場、ロッカー、レンタル、物販など「権利を提示する場面」が連続します。リングであれば、身につけていることで受付導線が設計しやすくなります。会員証アプリの提示や財布の出し入れより所作が短くなり、施設側は行列やスタッフ対応を減らせます。

イベント・スタジアム:入場券と購買を統合し、混雑を減らす
大規模イベントでは、入場・年齢確認・購入・特典受け取りなどが短時間に集中します。ここをリングに寄せると、体験が滑らかになるだけでなく、運営側は「入口の処理能力」を上げられます。

現場業務:手袋・工具・汚れが前提の環境での「確定操作」
物流、製造、保守点検など、スマホを取り出して操作すること自体が面倒になりやすい現場では、リングは「入力の最小単位」になり得ます。たとえば、作業開始/終了の記録、チェックリストの確定、立入権限の確認など、その場で確定する行為に向きます。

その他、どうしても最小限の荷物に制限されるシーンや、手がふさがりやすいシーンでの活躍が期待されます。ですが、多機能になればなるほど紛失時のリスクにも注意が必要です。常時着用ならそもそもの紛失リスクは低くても、小ささゆえに、外したときに見失ってしまうリスクが非常に高いことでもあります。

専用アプリや仕様の統一化など、運用面においても慎重な設計が求められるでしょう。

【参考リンク】

EVERING 公式サイト(外部)
製品の基本情報、対応サービス、取扱店舗の案内、アプリへの導線などをまとめた公式ページ。

EVERING 製品ページ(外部)
カラー/サイズ展開、サイズ測定方法、保証内容など、購入前に確認したい仕様の詳細を掲載。

ファミリーマート 公式サイト(外部)
企業・サービス情報の公式窓口。キャンペーン情報やファミマオンラインへの導線も辿れる。

ファミマオンライン(外部)
今回の限定コラボモデルの販売窓口。購入手順や申込期間、受取方法などの情報を確認できる。

Visaのタッチ決済|使えるお店(外部)
タッチ決済対応店舗の確認用ページ。EVERING利用時に「どこで使えるか」の目安になる。


【参考記事】

ファミリーマート|社名の由来とロゴ(外部)
ブランドカラーのコンセプト(「楽しさ」「新鮮さ」「信頼」「安心」)の公式説明

スマートリング「EVERING」で入退室や勤怠管理。凸版と協業(外部)
凸版印刷がEVERINGを入退室管理や勤怠管理などのセキュアサービスと組み合わせて展開する取り組みを紹介。

指輪が玄関ドアのカギとなり、手ぶらの暮らしをさらに便利に。LIXIL「FamiLock」と決済スマートリング「EVERING」が連携開始(外部)
LIXILの玄関ドア向けスマートロック「FamiLock」に、登録可能キーとしてEVERINGが追加されることを告知。

【編集部後記】

新しい技術が日常に浸透していくには、便利さだけではなく、日常をスムーズに更新できるかが大事だと思います。どれだけ高機能でも、日々の運用コストがかかるものは、なかなか生活の一部としては受け入れられません。

さわやかなファミマカラーは春のコーディネートにも合わせやすそうです。違和感なく自然に使えるスマートリングが普及していけば、私たちの生活から一つずつ手間が減っていく未来も訪れるかもしれません。

みなさんはウェアラブルデバイスにどんなことを期待していますか?

編集部でも通常モデルを購入しました。近日、レビュー記事を作成予定です。

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りょうとく
趣味でデジタルイラスト、Live2Dモデル、3Dモデル、動画編集などの経験があります。最近は文章生成AIからインスピレーションを得るために毎日のようにネタを投げかけたり、画像生成AIをお絵描きに都合よく利用できないかを模索中。AIがどれだけ人の生活を豊かにするかに期待しながら、その未来のために人が守らなけらばならない法律や倫理、AI時代の創作の在り方に注目しています。

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