Midjourney、ハードウェア事業に参入 – AI画像生成の次なる革新は没入型デバイスか

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Last Updated on 2024-08-29 07:09 by admin

2024年3月7日、AI画像生成サービスを提供するMidjourney社が公式Xアカウントで、ハードウェア事業への参入を発表した。

同社は、サンフランシスコで新しいハードウェアチームを立ち上げ、応募者を募集している。

Midjourneyの創業者であるDavid Holz氏は、元Apple社のVision ProハードウェアエンジニアリングマネージャーであるAhmad Abbas氏を2023年12月にハードウェア部門の責任者として迎え入れた。

具体的な製品詳細は明らかにされていないが、ペンダント型デバイスではなく、「中に入る」タイプのデバイスを示唆している。また、複数のプロジェクトが進行中であることも明かされた。

この動きは、Midjourneyが近年、xAI社のGrok 2モデルやIdeogram 2など、競合他社の新しいAI画像生成モデルとの競争が激化している中で発表された。

Midjourneyは2022年7月に設立され、現在までに約200万人のユーザーを獲得している。

from:Midjourney announces hardware team and opens to applicants

【編集部解説】

Midjourneyのハードウェア事業参入は、AI業界に大きな波紋を投げかけています。この動きは、単なる事業拡大以上の意味を持つと考えられます。

まず、Midjourneyが2022年の設立からわずか2年で約200万人のユーザーを獲得し、VC投資なしで2億ドル以上の収益を上げているという事実は注目に値します。これは、AI画像生成分野における同社の強固な地位を示しています。

ハードウェア部門の責任者として迎えられたAhmad Abbas氏は、Apple Vision Proの開発に携わった経験を持ち、Midjourneyの創業者David Holz氏とLeap Motionでの共同経験もあります。この人事は、Midjourneyが単なるソフトウェア企業からハードウェアとAIの融合を目指す総合テクノロジー企業へと進化しようとしていることを示唆しています。

具体的な製品詳細は明らかにされていませんが、「中に入る」タイプのデバイスが示唆されています。これは、没入型のAI体験を提供する可能性を秘めています。例えば、AIが生成した3D空間をリアルタイムで体験できるデバイスなど、これまでにない革新的な製品が登場する可能性があります。

この動きは、AI技術とハードウェアの融合による新たな体験の創出を目指すものと考えられます。Midjourneyが持つAI画像生成技術と、ハードウェアの専門知識を組み合わせることで、私たちが想像もしなかったような新しいインタラクションの形が生まれる可能性があります。

一方で、このような技術の発展には潜在的なリスクも存在します。プライバシーの問題や、現実と仮想の境界が曖昧になることによる社会的影響など、慎重に検討すべき課題も多くあります。

長期的には、MidjourneyのハードウェアがAI技術の応用範囲を大きく広げ、教育、エンターテインメント、医療など様々な分野に革新をもたらす可能性があります。同時に、これらの技術が社会に与える影響を注視し、適切な規制や倫理的ガイドラインの整備も重要になってくるでしょう。

Midjourneyの今後の動向は、AI業界全体の方向性を左右する可能性があり、私たちはその進展を注意深く見守る必要があります。

【用語解説】

  1. xAI社のGrok 2モデル
    イーロン・マスク氏が設立したAI企業xAIが開発した大規模言語モデル。ChatGPTのような対話型AIシステムです。

【参考リンク】

  1. Midjourney(外部)
    AIを使って高品質な画像を生成するサービス。テキストプロンプトから独創的なビジュアルを作成できます。

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