Last Updated on 2024-09-11 08:19 by admin
2024年9月9日、NTTコノキューデバイスはXRグラス「MiRZA(ミルザ)」を発表した。主な特徴は以下の通り:
- 世界初のQualcomm Snapdragon AR2 Gen1チップセット搭載
- 重量約125g、サイズ約187×45×184mm(使用時)
- 1920×1080ピクセル解像度、45度視野角、約1000nitsの明るさ
- Bluetooth 5.0とWi-Fi 6Eでスマートフォンと無線接続
- 連続使用時間1~1.5時間、充電時間2時間以下
販売価格は248,000円(税込)で、2024年秋に発売予定。販売チャネルは全国のドコモショップ、ドコモオンラインショップ、ひかりTVショッピング、dショッピングダイレクト、Amazonなど。
NTTコノキューは法人向けパートナー募集も開始し、「NTTコノキュー MiRZAソリューションパートナー」サイトを製品発売時に開設予定。
from:Sharp & Japan’s Largest Telecom Unveil Lightweight AR Glasses ‘MiRZA’
【編集部解説】
皆さん、NTTコノキューデバイスが発表したXRグラス「MiRZA(ミルザ)」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
まず注目すべきは、MiRZAが世界初のQualcomm Snapdragon AR2 Gen1チップセットを搭載している点です。このチップセットは、ARグラス専用に設計された高性能プロセッサで、低消費電力と高い処理能力を両立しています。これにより、MiRZAは長時間の使用と複雑なAR体験の提供が可能になっています。
MiRZAの光学系には、韓国のLetinAR社が開発した独自の「ミラーバー」技術が採用されています。この技術により、45度の広い視野角と1,000ニットの高輝度表示を実現しています。これは、屋外での使用時でも鮮明な映像を楽しめることを意味します。
重量約125gという軽量設計も特筆すべき点です。これは、長時間の着用でも疲れにくいデザインを実現しています。また、コンポーネントを眼鏡のつるの後方に配置することで、重量バランスを最適化しています。
MiRZAは、Bluetooth 5.0とWi-Fi 6Eを搭載し、スマートフォンとワイヤレスで接続できます。これにより、ケーブルレスでの快適な使用が可能になっています。ただし、現時点では対応スマートフォンが限られているため、今後の対応機種の拡大が期待されます。
価格は24万8,000円(税込)と、一般消費者向けとしては高額です。しかし、企業向けのソリューションとしては競争力のある価格設定と言えるでしょう。NTTコノキューがパートナー企業を募集していることからも、ビジネス用途での活用を重視していることがうかがえます。
MiRZAの登場は、日本のXR市場に大きな影響を与える可能性があります。国内大手企業が本格的にXR市場に参入することで、関連技術の発展や新たなアプリケーションの創出が加速する可能性があります。
一方で、プライバシーや情報セキュリティの観点から、XRデバイスの普及に伴う新たな課題も予想されます。特に、内蔵カメラによる撮影や個人情報の取り扱いについては、適切な規制やガイドラインの整備が必要になるでしょう。
長期的には、MiRZAのような高性能XRデバイスの普及により、私たちの働き方や生活様式が大きく変わる可能性があります。リモートワークやバーチャル会議の質が向上し、教育や医療分野での活用も進むでしょう。
MiRZAの発売は、日本のXR市場の成熟度を示す重要なマイルストーンとなりそうです。今後の展開に注目していきましょう。