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Spacetop for WindowsとXreal Air 2 Ultraで実現する次世代空間コンピューティング|SightfulがAI PC時代を牽引

 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-04-28 15:46 by admin

Sightful社は2025年4月24日、Windows向け空間コンピューティングソフトウェア「Spacetop for Windows」を発表した。このソフトはARグラス「Xreal Air 2 Ultra」とAI PC(Intel Core Ultraプロセッサ搭載)を組み合わせて使い、最大100インチ相当の仮想ワークスペースを実現する。

ユーザーは複数のWindowsアプリケーションウィンドウを空間内に自由に配置でき、作業内容はグラスを装着した本人だけが見られるためプライバシー性が高い。価格はXreal Air 2 Ultra本体と1年分のソフト利用権がセットで899ドル、2年目以降は年間200ドル。現時点ではIntel Core Ultra搭載PCのみ対応だが、今後AMD Ryzen AIやQualcomm Snapdragon搭載PCにも対応予定。米国とドイツで販売が始まっており、他国展開も計画されている。

from Spacetop For Windows Brings Spatial Computing To Xreal Air 2 Ultra

【編集部解説】

Spacetop for Windowsは、従来のノートPCや物理モニターの制約を超え、どこでも広大な作業空間を持ち運べるという点で、働き方や学び方に新しい選択肢をもたらします。特に、カフェや移動中など公共の場でも、作業内容を周囲に見られることなく業務や学習ができる「プライバシー性」は、リモートワーカーや情報管理が重要なビジネスパーソンにとって大きなメリットです。

一方で、現行の透明ARグラス技術には「視野角の制約」があり、複数ウィンドウを同時にすべて視認することは難しく、物理的なマルチモニター環境とは操作感が異なります。また、現時点で対応するPCがIntel Core Ultra搭載モデルに限定されている点も、導入のハードルとなるでしょう。今後、AMDやQualcommへの対応が進めば、より多くのユーザーが利用できるようになると期待されます。

Sightful社は当初、専用ハードウェア一体型の「Spacetop G1」を開発していましたが、AI PCの普及と市場ニーズを受けて、ソフトウェア専業に転換しました。今後はMac対応や他国展開も計画されており、空間コンピューティングの実用化が一段と加速しそうです。

【用語解説】

空間コンピューティング(Spatial Computing):現実空間にデジタル情報やアプリのウィンドウを重ねて表示し、物理空間と仮想空間を融合させる技術。AR(拡張現実)やMR(複合現実)もこの一種。現実の机の上に「見えないディスプレイやアプリ」を自由に置くイメージ。
ARグラス(拡張現実メガネ):透明なレンズ越しにデジタル情報を重ねて表示できるメガネ型デバイス。Xreal Air 2 Ultraはその最新モデル。
NPU(Neural Processing Unit):AI処理専用のチップ。画像認識やトラッキングなど、AIの計算を高速・省電力で実行できる。

【参考リンク】

Sightful公式サイト(外部)AR技術で新しいワークスペース体験を提供するイスラエル発の企業。Spacetopシリーズの詳細や購入案内が掲載されている。

Xreal公式サイト(外部)Xreal Airシリーズなど、最先端のARグラス製品群を展開するグローバル企業。製品スペックやアクセサリ情報も充実。

【参考動画】

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乗杉 海
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