innovaTopia

ーTech for Human Evolutionー

Virtual Desktop、高性能MRヘッドセット「Play For Dream MR」に対応開始 – PC VRストリーミングの新たな選択肢に

 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-05-22 15:29 by admin

Guy Godin氏が開発するPC VRストリーミングアプリ「Virtual Desktop」が、高性能Androidスタンドアロンヘッドセット「Play For Dream MR」のストアで利用可能になった。

Play For Dreamは元々2020年に中国でYVRとして設立された企業で、現在はシンガポールに拠点を移し、第3世代ヘッドセットとなるPlay For Dream MRの出荷を2024年末から開始している。

Play For Dream MRは高性能なスタンドアロンヘッドセットで、Qualcommの最新チップセット「Snapdragon XR2+ Gen 2」を搭載し、4K micro-OLEDディスプレイ、視線追跡機能と自動IPD調整機能を備えている。価格は$2,000(約37万8,000円)だが、日本ではMakuakeの超早割で254,900円から購入可能となっている。バッテリー駆動時間は約1時間となっている。

このヘッドセットには既に無料のPC VRワイヤレスストリーミングツールが内蔵されているが、UploadVRの記者が試したところ品質と安定性に欠けると報告している。そのため、業界標準とされるVirtual Desktopの登場は重要な意味を持つ。

Virtual Desktopは20ドルで提供されるアプリで、PCから複数のモニターをストリーミングしたり、仮想の追加モニターを生成したりする機能を持ち、業界トップクラスの鮮明さと低遅延を実現している。VRストリーミングでは最新のAV1コーデックに加え、HEVCやH.264もサポートしている。

Play For Dream MRは、Quest 3よりも高い解像度、視線追跡機能、OLEDディスプレイによる無限のコントラスト比と豊かな色彩を備えており、ワイヤレスPC VR向けの高性能オプションとして位置づけられている。

UploadVRは近日中にPlay For Dream MRの詳細なレビューを掲載する予定だと述べている。

References:
 - innovaTopia - (イノベトピア)Virtual Desktop Is Now Available On Play For Dream MR

【編集部解説】

Virtual DesktopがPlay For Dream MRに対応したことは、VR/MR市場において重要な意味を持つ展開です。この対応により、Play For Dream MRユーザーは高品質なPC VRストリーミング体験を享受できるようになりました。

検索結果から確認すると、Play For Dream MRは2024年末から出荷が開始された高性能スタンドアロンヘッドセットで、米国では$2,000(約37万8,000円)で販売されています。日本では2025年5月現在、Makuakeでのクラウドファンディングを通じて超早割価格254,900円から購入可能となっています。これはApple Vision Proの約60万円と比較すると、かなりリーズナブルな価格設定と言えるでしょう。

このヘッドセットはQualcommの最新チップセット「Snapdragon XR2+ Gen 2」を搭載し、8K micro-OLEDディスプレイを採用しています。これにより、Quest 3よりも高い解像度と、OLEDならではの無限のコントラスト比、豊かな色彩を実現しています。

Virtual Desktopの重要性
Guy Godin氏が開発するVirtual Desktopは、PCからスタンドアロンヘッドセットへのワイヤレスストリーミングにおいて業界標準とされるアプリです。このアプリは複数のPCモニターのストリーミングや仮想追加モニターの生成をサポートし、業界トップクラスの鮮明さと低遅延を実現しています。

Play For Dream MRには既に無料の内蔵PC VRワイヤレスストリーミングツールが搭載されていましたが、UploadVRの記者が試したところ品質と安定性に欠けると報告されていました。そのため、Virtual Desktopの対応は非常に重要な意味を持ちます。

実際、複数のYouTubeレビュアーも、Play For Dream MRの内蔵ストリーミングツールよりもVirtual Desktopの対応を待ち望んでいたことが確認できます。

Play For Dream MRの特徴と位置づけ
Play For Dream MRはApple Vision Proに強く影響を受けたデザインを採用していますが、単なる模倣品ではなく、独自の強みを持っています。特にAndroidベースのOSを採用しており、ゲームを中心としたエンタメ系のVRアプリが充実している点が特徴です。

特筆すべき点として、Play For Dream MRはコントローラーを同梱している点が挙げられます。これはApple Vision Proにはない特徴で、特にゲームプレイにおいて大きなアドバンテージとなります。

また、視線追跡機能と自動IPD調整機能を備えており、装着時の快適性も高いと評価されています。バッテリー駆動時間は約1時間と短めですが、外部バッテリーパックとの併用が推奨されています。

市場への影響と今後の展望
Virtual DesktopのPlay For Dream MR対応は、高性能MRヘッドセット市場に新たな選択肢をもたらします。特にPC VRユーザーにとって、Quest 3よりも高解像度でOLEDディスプレイを備えたヘッドセットが選べるようになったことは大きな意味を持ちます。

ただし、いくつかの課題も指摘されています。例えば、硬いストラップとバイザーのチルト調整機能の欠如が一部のユーザーにとって快適性を損なう可能性があります。また、外部デバイスやサービスとの連携が不安定な場合があり、Dream Boxの接続が不安定だったり、SteamVRとの接続ができない問題も報告されています。

これらの問題はファームウェアやソフトウェアのアップデートで改善される可能性があります。マイナビニュースのレビューによれば、ハードウェアの完成度は高いため、今後のアップデート次第でユーザー体験が大きく向上する可能性を秘めているとのことです。

セキュリティとプライバシーの観点
高性能MRヘッドセットの普及に伴い、セキュリティとプライバシーの懸念も高まっています。特に視線追跡や指追跡などの生体認証データの取り扱いには注意が必要です。

例えば、視線追跡データからユーザーが何を見ているかが詳細にわかるため、悪意ある攻撃者に悪用される可能性があります。また、指の動きを追跡することで、仮想キーパッドで入力したPINコードなどの機密情報が漏洩するリスクもあります。

こうした高度なセンシングテクノロジーを搭載したデバイスを使用する際は、プライバシー設定の確認や、信頼できるアプリのみを使用するなどの対策が重要になってくるでしょう。

まとめ
Virtual DesktopのPlay For Dream MR対応は、高性能MRヘッドセット市場に新たな選択肢をもたらす重要な展開です。高解像度OLEDディスプレイと視線追跡機能を備えたPlay For Dream MRは、Apple Vision Proの半額以下の価格で提供されており、特にPC VRユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。

今後は、Virtual Desktopによるストリーミング品質の向上や、ソフトウェア面での進化が期待されます。同時に、セキュリティとプライバシーの観点からも、こうした高度なセンシング機能を持つデバイスの使用には注意が必要です。

innovaTopiaでは、今後もVR/MR市場の動向を注視し、最新情報をお届けしていきます。

【用語解説】

Virtual Desktop: PCの画面をVRヘッドセットにストリーミングするアプリ。PCゲームをワイヤレスでVRヘッドセットでプレイできる。家のリビングでソファに座りながらPCゲームをプレイするようなイメージ。

Play For Dream MR: 中国発の高性能MRヘッドセット。Apple Vision Proに似たデザインだが、Android OSベースで価格は約半額。日本ではMakuakeで254,900円から購入可能。

MR (Mixed Reality): 現実世界とデジタル世界を融合させる技術。現実の部屋を見ながら、その空間にデジタルコンテンツを配置できる。

Snapdragon XR2+ Gen 2: Qualcomm社製の高性能XR向けプロセッサ。VR/MRヘッドセットの処理を担う「頭脳」部分。

micro-OLED: 非常に小型で高精細な有機ELディスプレイ。VRヘッドセットに使われ、高解像度と鮮やかな色彩を実現する。

IPD調整: Inter-Pupillary Distance(瞳孔間距離)の調整機能。ヘッドセットのレンズを目の間隔に合わせる機能。

PC VRストリーミング: PCで動作するVRゲームやアプリをワイヤレスでヘッドセットに送信する技術。重いPCを持ち運ばずに高品質なVR体験ができる。

Dream Box: Play For Dream MR用の外部接続ボックス。HDMI入力に対応しており、ゲーム機などの映像をヘッドセットに表示できる。

【参考リンク】

Virtual Desktop公式サイト(外部)Guy Godin氏が開発するPC VRストリーミングアプリの公式サイト。ダウンロードやサポート情報を提供。

Play For Dream公式サイト(外部)Play For Dream MRヘッドセットの製品情報や購入方法を掲載している公式サイト。

Makuake – Play For Dream MRプロジェクトページ(外部)日本でのPlay For Dream MRのクラウドファンディングプロジェクトページ。

【関連動画】

【関連記事】

VR/ARニュースをinnovaTopiaでもっと読む

投稿者アバター
乗杉 海
新しいものが大好きなゲーマー系ライターです!
ホーム » VR/AR » VR/ARニュース » Virtual Desktop、高性能MRヘッドセット「Play For Dream MR」に対応開始 – PC VRストリーミングの新たな選択肢に