Last Updated on 2024-09-20 06:53 by admin
Microsoftは、Microsoft Teamsにおいて3DおよびVRでの会議を開催できる機能を追加しました。これは、同社のマルチユーザーXRアプリケーションの基盤であるMicrosoft Meshがプレビュー版から正式リリースされたことによるものです。Meshは2021年初頭に発表され、異なるプラットフォームのユーザーが仮想環境で接続できるようにすることを目的としています。
Teamsに統合されたMeshの没入型会議機能により、カレンダーから直接VR会議をスケジュールし、参加することが可能になりました。この機能は、PCのフラットスクリーンと、専用のMeshアプリを通じてMeta QuestでネイティブにVRをサポートしています。MeshアプリはApp LabからメインのQuest Storeに移行しました。
Microsoftは自社のMixed Realityヘッドセットのサポートを終了することを発表しており、PC VRサポートの見込みはないとされています。また、2021年の発表時に大きく取り上げられたHoloLens 2についての言及もありません。
Microsoftは、Teamsを通じて事前に設定された3D環境へのアクセスを提供する一方で、Meshプラットフォームを通じてカスタムスペースの構築と参加が可能です。これは、プラットフォームをより深く活用したい企業に向けて提案されています。
標準的なMesh機能、つまりTeams会議でのアバターや没入型スペースは、Microsoft 365またはTeamsビジネスプランで利用可能です。カスタム没入型スペースは、TeamsプレミアムライセンスまたはMeshプレミアム機能の6ヶ月トライアルに含まれており、MeshアプリについてもプラットフォームのFAQで言及されています。
【ニュース解説】
Microsoftが、Teamsのプラットフォームに3DおよびVRでの会議を開催する機能を追加したことは、ビジネスコミュニケーションの新たな地平を開くものです。この機能は、Microsoft Meshという技術を用いて実現されており、これによりユーザーは仮想空間でのコラボレーションを体験できるようになります。Meshは、異なるデバイス間での相互運用性を重視したプラットフォームであり、Meta QuestのようなVRデバイスを使用して、より没入感のある会議に参加することが可能です。
この技術の導入により、遠隔地にいるチームメンバー同士が、まるで同じ部屋にいるかのような感覚でコミュニケーションを取ることができます。これは、特にグローバルに展開する企業や、リモートワークが常態化している環境において、チームの結束力を高め、生産性を向上させる可能性を秘めています。
しかし、Microsoftが自社のMixed Realityヘッドセットのサポートを終了するという決定は、PC VRサポートの将来に疑問を投げかけています。また、HoloLens 2についての言及がないことは、同社のAR技術に対する今後の方針が不透明であることを示唆しているかもしれません。
Teams内で利用可能な標準的なMesh機能は、ビジネスプランを持つユーザーにとっては手軽に利用できるものですが、カスタムスペースの構築やより高度な機能を利用するには、プレミアムプランが必要となります。これにより、企業は自社のニーズに合わせた仮想空間を作成し、ブランド体験やトレーニング、イベントなどに活用することができるようになります。
この技術のポジティブな側面としては、リアルタイムでのコラボレーションの向上、コミュニケーションの質の向上、リモートワークの効率化などが挙げられます。一方で、潜在的なリスクとしては、プライバシーの問題や、VR環境におけるユーザーの健康への影響、技術的な障壁によるアクセスの不平等などが考えられます。
規制に関しては、VRやARを含む新しい技術がビジネスに導入されるにつれて、データ保護やセキュリティ、労働環境の規制などが更新される必要があるでしょう。また、将来的には、このような技術が一般化し、ビジネスだけでなく教育や医療、エンターテインメントなど、さまざまな分野での活用が期待されています。長期的には、仮想空間での作業が日常的なものとなり、物理的な場所の制約を超えた新しい働き方が確立されるかもしれません。
from Microsoft Teams Now Supports 3D & VR Meetings, Releases ‘Mesh’ App on Main Quest Store.