GoogleはNotebookLM Plusを、2025年2月10日からGoogle One AI Premiumプランに統合した。
NotebookLM Plusの主な機能と制限は以下の通り
- ノートブック作成数が500個(無料版の5倍)
- 1ノートブックあたりのソース数が300個(無料版の6倍)
- 1日あたりのチャットクエリ数が500回(無料版の10倍)
- 1日あたりのAudio Overview生成が20回(無料版の3倍)
料金プランは以下の通り
- Google One AI Premiumプラン:月額19.99ドル
- 米国在住の18歳以上の学生向け特別プラン:月額9.99ドル(12ヶ月限定)
NotebookLM Plusには以下の追加機能が含まれる
- チャットのみのアクセス制限機能
- 応答スタイルと回答の長さのカスタマイズ機能
- ノートブックの利用状況分析機能
Google One AI Premiumプランには、NotebookLM Plus以外に以下が含まれる
- 2TBのストレージ容量
- Gemini Advancedモデルの利用権
- GmailやDocsなどのWorkspaceアプリでのGemini利用権
from:Google’s upgraded NotebookLM is now included in its One AI Premium plan
【編集部解説】
GoogleがNotebookLMの有料版を一般ユーザー向けに提供開始したことは、AIアシスタントの活用シーンが大きく広がる転換点となりそうです。
特筆すべきは、このサービスがGemini 2.0の高度な機能を活用している点です。マルチモーダル理解により、テキストだけでなく画像やグラフ、図表なども含めた包括的な文書理解が可能になっています。
NotebookLM Plusの最も革新的な機能は、Audio Overview(音声概要)機能です。アップロードした文書をAIホストによる対話形式の音声コンテンツに変換できます。これにより、複雑な情報を耳で学習できるようになり、新しい学習スタイルの可能性が広がります。
セキュリティと信頼性
セキュリティ面では、アップロードされたデータやクエリ、AI生成コンテンツは一切モデルのトレーニングに使用されず、人間によるレビューも行われないことが保証されています。これは企業の機密文書や研究データを扱う上で重要なポイントとなります。
今後の展望と課題
現状では、Audio Overview機能は英語のみの対応となっています。日本語対応が待たれますが、これはAI音声合成の言語依存性という技術的課題を示しています。
また、NotebookLMの精度に関する課題も指摘されています。複数のユーザーレポートによると、長文文書の処理時に誤りが発生する可能性があるとのことです。
ビジネスインパクト
企業におけるナレッジマネジメントの在り方が大きく変わる可能性があります。社内文書やレポートの理解・共有が効率化され、特に新入社員の教育や情報共有の手法として注目されそうです。
月額19.99ドルというGoogle One AI Premiumの価格設定は、個人ユーザーにとっても十分に検討に値する水準といえます。特に学生向けの半額オプションは、教育分野での普及を加速させる可能性があります。
このように、NotebookLM Plusは単なるノートツールの枠を超え、知識労働の未来を示唆する重要なサービスとなりそうです。