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iOS 19スキップしiOS 26へ|Apple新命名戦略とSolarium UI刷新

 - innovaTopia - (イノベトピア)

アップルが2025年後半から、従来の連番方式を廃止し、年号ベースの命名システムに移行することが明らかになった。

次期iOSは『iOS 19』ではなく『iOS 26』として2025年9月にリリースされる予定である。

アップルは2025年6月9日(現地時間、日本時間6月10日)に開催される世界開発者会議(WWDC)において、オペレーティングシステムの命名方式を大幅に変更すると発表する予定である。ブルームバーグのマーク・ガーマン記者が5月28日(現地時間、日本時間5月29日)に報じた情報によると、同社は従来の連続番号システムから年号ベースの命名に移行する。

新しい命名システムでは、2025年秋にリリースされる次期バージョンは『iOS 26』と名付けられる。これは自動車業界と同様に、リリース年の翌年である2026年を表示する方式である。この変更は全てのアップル製オペレーティングシステムに適用され、『iPadOS 26』、『macOS 26』、『watchOS 26』、『tvOS 26』、『visionOS 26』が同時にリリースされる。

従来のシステムでは、各プラットフォームが異なる時期にリリースされたため、バージョン番号に大きな不整合が生じていた。現在は『iOS 18』、『watchOS 12』、『macOS 15』、『visionOS 2』が同時期に存在し、ユーザーや開発者に混乱を招いている状況である。新システムでは全てのプラットフォームが同じ番号で統一される。

アップルは今回の変更と同時に、内部コードネーム「Solarium」と呼ばれる大規模なインターフェース再設計も実施する。この新デザインは『visionOS』で採用されている透明感のある円形アイコンとガラス風の浮遊デザインを他のプラットフォームにも展開し、デバイス間でより統一されたユーザー体験を提供する。

『iOS 26』には新機能として、AI駆動のバッテリー管理機能、AirPods向けの新機能、ゲーミングアプリの刷新、栄養追跡機能を含むヘルスアプリの大幅改良などが含まれる予定である。また、アプリアイコンの円形化、ピル型のナビゲーションバー、丸みを帯びたボタンデザインなど、iOS 7以来最大規模のデザイン変更が実施される。

『iOS 26』は2025年6月のWWDCでプレビューされ、開発者向けベータテストを経て、2025年9月または10月に新型iPhone 17シリーズと同時に正式リリースされる予定である。なお、この命名変更はソフトウェアのみに適用され、ハードウェア製品(iPhone 17など)は従来通りの命名を維持する。

from:
 - innovaTopia - (イノベトピア)Apple to Skip iOS 19 and Jump Straight to iOS 26, Says Report | iPhone in Canada

【編集部解説】

アップルが発表予定の命名変更は、単なるブランディングの刷新を超えて、同社のエコシステム戦略における重要な転換点を示しています。現在の深刻な問題として、iOS 18、watchOS 12、macOS 15、visionOS 2といった大きく異なるバージョン番号が同時期に存在し、ユーザーと開発者の両方に混乱を招いている状況があります。

この変更の背景には、アップルが目指すデバイス間のシームレスな体験向上があります。年号ベースの命名により、すべてのプラットフォームが同じ番号で統一されることで、ユーザーは自分の使用しているソフトウェアが最新かどうかを直感的に判断できるようになります。特に複数のアップル製品を使用するユーザーにとって、この変更は大きなメリットをもたらすでしょう。

自動車業界方式の採用も興味深い判断です。2025年秋にリリースされるソフトウェアが「26」という翌年の数字を冠することで、製品の「モデル年」という概念を導入しています。これにより、ソフトウェアの寿命とサポート期間がより明確になり、企業ユーザーにとっても計画的なアップデート戦略を立てやすくなります。

注目すべきは、この命名変更が「Solarium」と呼ばれる大規模なUI刷新と同時に実施される点です。Vision Proで採用されている透明感のある円形アイコンとガラス風デザインを他のプラットフォームにも展開することで、空間コンピューティングの概念をより身近なデバイスにも浸透させる狙いがあります。これは、アップルが将来的にAR/VR技術を主流化させるための重要な布石といえるでしょう。

iOS 7以来最大規模とされるデザイン変更では、アプリアイコンの円形化、ピル型ナビゲーションバー、丸みを帯びたボタンなど、視覚的な統一感を重視した改良が予定されています。これらの変更により、iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Vision Proといった異なるデバイス間でも一貫した操作感を実現できる可能性があります。

一方で、この急激な変更には潜在的なリスクも存在します。長年にわたってiOSの連番に慣れ親しんできたユーザーや開発者にとって、iOS 18から突然iOS 26への跳躍は混乱を招く可能性があります。特に企業のIT部門では、バージョン管理や互換性確認の手順を見直す必要が生じるでしょう。

また、ハードウェアの命名には適用されないという点も重要です。iPhone 17がiPhone 26にならないことで、ソフトウェアとハードウェアの進化サイクルが明確に分離されることになります。これは、ソフトウェアの進化がハードウェアの制約から解放され、より柔軟な開発が可能になることを示唆しています。

長期的な視点では、この変更はアップルのプラットフォーム統合戦略の一環として位置づけられます。統一された命名規則とデザイン言語により、開発者にとってもクロスプラットフォーム開発がより効率的になる可能性があります。これは、アップルエコシステムの競争優位性をさらに強化する要因となるでしょう。

WWDC 2025での正式発表を控え、業界全体がこの変更の詳細と実際の影響を注視している状況です。アップルの決断が他のテクノロジー企業の命名戦略にも影響を与える可能性があり、ソフトウェア業界全体の標準化が進む契機となるかもしれません。

【用語解説】

WWDC(Worldwide Developers Conference):アップルが毎年6月に開催する開発者向けカンファレンス。新しいソフトウェアやサービスが発表される場として注目される。2025年は6月9日開催予定。

Solarium:アップルが内部で使用している新UIデザインのコードネーム。太陽光に満ちたガラス張りの空間を意味し、透明感のあるデザイン言語を示唆している。

visionOS:アップルの空間コンピューティングデバイス「Vision Pro」で使用されるオペレーティングシステム。透明感のある円形アイコンとガラス風インターフェースが特徴。

空間コンピューティング:物理空間とデジタル空間を融合させるコンピューティング技術。AR/VR技術を活用してユーザーの周囲の空間をインターフェースとして活用する。

クロスプラットフォーム開発:複数の異なるオペレーティングシステムやデバイスで動作するアプリケーションを開発する手法。統一された命名により効率化が期待される。

自動車業界方式:製品名に翌年の年号を付ける命名手法。2025年発売の車が「2026年モデル」と呼ばれるのと同様に、iOS 26も2025年リリースで2026年を表示する。

【参考リンク】

Apple公式サイト(外部)アップルの製品情報、サービス、サポート情報を提供する公式ウェブサイト。最新の製品発表やソフトウェアアップデート情報を確認できる。

Apple Developer(外部)アップルのアプリ開発者向け公式サイト。開発ツール、ドキュメント、WWDC関連情報を提供している。

WWDC 2025公式ページ(外部)2025年6月9日開催のWWDC公式情報ページ。基調講演の配信情報や開発者向けセッション情報を掲載。

【参考動画】

【参考記事】

Apple Reportedly Says ‘Screw It’ and Jumps From iOS 19 to iOS 26 | Gizmodo

Apple rumored to release iOS 26 at WWDC, instead of iOS 19 | AppleInsider

Apple to Overhaul Operating System Naming Convention | Channel News

【編集部後記】

正直、iOS 18からいきなりiOS 26って聞いた時は「え?」って思いましたが、よく考えてみるとこれって結構理にかなってるんですよね。今まで「iOS 18なのにwatchOS 12って何?」みたいな混乱があったのが、これで全部26で統一されるのはスッキリします。Solariumデザインも気になるところで、Vision Proのあのガラス感がiPhoneにも来るのかと思うとワクワクしますね。自動車の年式表記を採用するのも面白いアイデアで、さすがAppleって感じです。WWDC 2025まであと少し、今年は本当に大きな変化の年になりそうです。

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乗杉 海
新しいものが大好きなゲーマー系ライターです!