Last Updated on 2024-12-18 12:09 by admin
Meta Quest 3向けの新作ミックスドリアリティゲーム「Party Versus」が2024年12月17日に発売された。開発を手がけるのは、米国最大の教育・エンターテインメントゲーム開発会社Schell Games(ペンシルベニア州ピッツバーグ)である。価格は9.99ドル(約1,450円)で、Meta Quest+(月額7.99ドル)加入者は無料でプレイできる。
ゲームの特徴
・Meta Quest 3およびQuest 3Sに対応する本作は、2〜4人でプレイ可能なソーシャルパーティーゲームだ。推奨プレイスペースは2m×2mで、16種類のミニゲームを収録している。
ゲームモード
- クイックパーティー:フリーフォーオールとチーム戦から選択可能。各ゲームには部屋が逆さまになるなどの特殊効果がある「Twisted」モードを搭載している。
- パーティープレイオフ:6つのミニゲームを通じてパーティークラウンを競う長期戦モードだ。
技術的特徴
- マルチロケーション対応のMRで、離れた場所の部屋同士を接続する
- フルボディアバターによる自然な交流を実現する
- 現実の家具を活用したゲームプレイが可能である
- 部屋のスキャン機能によるAR連携を実装している。
プレイ要素
- ホットポテト、スパイクアタック(ドッジボール)、ポップパルズ(風船割り)などの多彩なミニゲームを収録している
- プライベートまたはパブリックパーティーに参加できる
- 勝利報酬として杖、グローステッキ、スパークラーなどのパーティーグッズを獲得できる。
from Metamorphosis VR Hands-On: An Unbalanced Puzzle Platformer
【編集部解説】
Meta Quest 3向けの「Party Versus」は、ミックスドリアリティ(MR)技術の新たな可能性を示す重要な一歩であり、従来のVRゲームとは異なる物理的な空間とバーチャルな要素の融合を実現しています。特に注目すべきは、複数の異なる場所にいるプレイヤーの部屋を一つの仮想空間として統合する「マルチロケーションMR」の実装ですが、現状では部屋の大きさの違いによるゲームバランスの問題や、ネットワーク遅延の最小化といった技術的課題が存在します。
しかし、Quest 3の高精度な空間マッピングと家具認識技術により、現実空間を活用した戦術的なゲームプレイを可能にし、この技術は遠隔教育や企業研修、バーチャルオフィスなど、様々な社会活動におけるコミュニケーションツールとしての発展が期待されています。開発元のSchell Gamesは「Among Us VR」や「I Expect You To Die」シリーズで知られる実績ある開発スタジオであり、9.99ドルという手頃な価格設定とMeta Quest+サブスクリプションでの提供は、MR技術の普及に向けた戦略的な判断といえます。
今後は異なる部屋のサイズや形状への対応、より自然な空間統合などの課題解決を通じて、MR技術全般の発展に重要な示唆を与えることが期待されています。
【用語解説】
- Meta Quest+:月額7.99ドルで複数のVR/MRゲームが遊べるサブスクリプションサービス
- Twisted Mode:部屋が逆さまになるなど、ゲームに特殊効果を加える機能
- マルチロケーションMR:異なる場所の部屋を一つの仮想空間として統合する技術