Last Updated on 2025-01-03 15:59 by admin
Meta社とEssilorLuxottica社は、2025年後半に新型Ray-Ban(レイバン) Metaスマートグラスを発売予定です。新モデルには、ヘッドアップディスプレイ(HUD)とLlama 3 AIが搭載され、AIアシスタントとのテキストコミュニケーションや写真撮影時のビューファインダー機能などが実現されます。
Meta社は2024年12月にEssilorLuxottica社の株式5%を取得し、「次の10年」に向けたパートナーシップを延長。現行モデル(2023年9月発売、299ドル~)は、48グラムという軽量設計ながら12MPカメラやWi-Fi 6対応など高度な機能を搭載し、需要が供給を上回る人気を獲得しています。
Mark Zuckerberg CEOは、音声のみのスマートグラス、HUD搭載モデル、将来的なフルARグラスという3つの製品ラインを並行して展開する戦略を示しており、SamsungとGoogleも同様の市場参入を予定しています。
この動きは、ウェアラブルテクノロジーの新時代の幕開けとなる可能性を秘めています。Meta社はGoogleとのパートナーシップにより、リアルタイムの検索結果をAIアシスタントの応答に組み込むなど、さらなる機能拡張を計画しています。
現行モデルの主な仕様
・12MPカメラ
・1920×1440ビデオ撮影
・32GB storage
・Wi-Fi 6対応
・IPX4防水
・バッテリー容量154mAh(約3時間使用可能)
from The Next Ray-Ban Meta Glasses Will Reportedly Get A HUD This Year
【編集部解説】
Meta社の次世代スマートグラス開発は、ウェアラブルテクノロジーの新時代を切り開く重要な一歩となっています。
特に注目すべきは、新たに統合されるLlama 3 AIの機能です。このマルチモーダルAIモデルにより、ユーザーは周囲の物体認識や、リアルタイムでの情報提供を受けることが可能になります。例えば、海外旅行中にメニューの翻訳や、観光スポットの情報をその場で確認できるようになります。
Meta社のChris Cox CPOは、Googleとの新たなパートナーシップにより、AIアシスタントの応答にリアルタイムの検索結果が含まれるようになると発表しています。これにより、ユーザーはより正確で最新の情報にアクセスできるようになります。
現行モデルは、EssilorLuxotticaの眼鏡製造における専門知識とMetaの技術力が見事に融合した製品です。両社は2024年9月にパートナーシップを「次の10年」に延長し、「複数世代のスマートアイウェア製品」の開発を進めることを約束しました。
興味深いのは、Mark Zuckerberg CEOが示した3つの製品ライン戦略です。音声のみのスマートグラス、HUD搭載モデル、そして将来的なフルARグラスを並行して展開する方針を示しています。これは、異なるユーザーニーズに対応しながら、段階的に技術を進化させていく慎重なアプローチといえます。
ただし、課題も存在します。HUD搭載による重量増加や厚みの増加は、ユーザー体験に影響を与える可能性があります。EssilorLuxotticaが当初、この点に懸念を示していたことからも、技術と実用性のバランスが重要であることが分かります。
この動きは、AppleのVision Proに代表される高度なAR体験とは異なるアプローチを示しています。より日常的で実用的な機能に焦点を当て、ファッショナブルな外観を維持しながら、徐々に機能を拡張していく戦略は、ウェアラブルテクノロジーの普及において重要な意味を持つかもしれません。
【用語解説】
HUD(ヘッドアップディスプレイ)
ユーザーの視界に直接情報を投影する表示システムです。メガネのレンズに通知やナビゲーション情報などを表示することで、視線を大きく動かすことなく必要な情報を確認できます。