Last Updated on 2025-03-26 15:42 by admin
Samsung（サムスン）が「HAEAN（ヘアン）」というコードネームで開発中のAI搭載スマートグラスを2025年末までに発表する計画であることが韓国のET Newsによって報じられている。このデバイスは12MPのSony IMX681 CMOSイメージセンサーを搭載したカメラを備え、QRコードスキャン、ジェスチャー認識、顔認識などの機能を提供する見込みである。
ハードウェア面ではQualcomm（クアルコム）のSnapdragon AR1プラットフォームを主要プロセッサとし、NXP製の二次処理ユニットを組み合わせたデュアルシリコンアーキテクチャを採用すると報じられている。重量は約150グラム、バッテリー容量は155mAhで、GoogleのGeminiアシスタントを活用したAI機能が売りになると予想されている。
Samsungはスマートグラス向けに初期生産50万台を準備しており、7月頃に予定されている同社の次回Unpackedイベントで発表される可能性が高い。このスマートグラスはAppleのVision Proのような大型MRヘッドセットに対する軽量な代替品として位置づけられており、MetaのRay-Banスマートグラスに似た形状になると報じられている。Samsungはすでに「Project Moohan」と呼ばれるXRヘッドセットも開発中である。
【編集部補足】
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コチラから
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from サムスン、AIメガネを発売へ-Perplexity Discoverより
Samsung might put AI smart glasses on the shelves this year
【編集部解説】
Samsungが、XR（拡張現実）市場に本格参入する動きを加速させています。すでに「Project Moohan」と呼ばれるXRヘッドセットの開発を進めていることが知られていましたが、今回はさらに軽量でカジュアルな「スマートグラス」の開発が明らかになりました。
注目すべきは、このスマートグラスが単なるディスプレイデバイスではなく、高性能カメラとAI処理能力を備えた多機能デバイスとして設計されている点です。12MPの高解像度カメラとQualcommの専用ARプロセッサを搭載することで、QRコードの読み取りから顔認識、ジェスチャー操作まで、視覚ベースのインタラクションを可能にします。
特に重要なのは、GoogleのGeminiアシスタントを搭載する計画があることです。これはAppleのVision ProやMetaのRay-Ban Storiesと同様、AIアシスタントとの自然な対話を通じて、ユーザーエクスペリエンスを向上させる戦略と言えるでしょう。
Samsungのこの動きは、XR市場における競争激化を示しています。AppleがVision Proで高級路線を、MetaがRay-Ban Storiesでカジュアル路線を開拓する中、SamsungはAndroidエコシステムの強みを活かした独自のポジショニングを模索していると考えられます。
また、物理的なボタンやリモコンを排除し、カメラとセンサーによるジェスチャー認識を採用する点も革新的です。これにより、より自然な操作感を実現できる可能性があります。
重量約150グラムという仕様は、一日中着用するウェアラブルデバイスとしては妥当な数値と言えるでしょう。MetaのRay-Ban Storiesが約49グラムであることを考えると重めですが、より多くの機能を搭載していることを考慮すれば理解できる重量です。
SamsungがGoogleと協力してAndroid XRエコシステムを構築しようとしている点も重要です。これはAppleの閉鎖的なエコシステムに対抗する戦略であり、多様なデベロッパーの参入を促すことで、アプリケーションの充実を図る狙いがあると考えられます。
初期生産50万台という数字からも、Samsungがこの製品カテゴリーに対して本気で取り組む姿勢が伺えます。7月に予定されているUnpackedイベントでの発表が期待されます。
このスマートグラスの登場により、私たちの日常生活における情報アクセスや環境とのインタラクションが大きく変わる可能性があります。例えば、買い物中に商品情報をリアルタイムで確認したり、道に迷った時に視界に直接ナビゲーション情報を表示したりといった使い方が考えられます。
【用語解説】
XR（拡張現実）: 仮想現実（VR）と拡張現実（AR）を包括する概念で、現実世界とデジタル世界を融合させる技術の総称である。スマートグラスはXR技術の一種で、現実の視界にデジタル情報を重ねて表示する。
デュアルシリコンアーキテクチャ: 2つの異なるプロセッサを組み合わせたハードウェア設計で、メインプロセッサと補助プロセッサの役割分担により、処理能力と電力効率を最適化する。スマートフォンでいえば、高性能な作業と日常的な作業を別々のチップで処理するようなものである。
Gemini: Googleが開発した最新の人工知能アシスタントで、テキスト、画像、音声などを理解し対応できる多機能AIである。従来のGoogle アシスタントの後継として位置づけられている。
Project Astra: Googleが開発中のAI視覚理解プロジェクトで、カメラを通して見えるものをAIが理解し、ユーザーに関連情報を提供する技術である。
【参考リンク】
Samsung公式サイト（外部）サムスンの日本向け公式サイト。最新のGalaxy製品情報、キャンペーン、サポート情報などを提供している。
Meta Quest（外部）MetaのVRヘッドセット「Meta Quest」およびスマートグラス「Ray-Ban Meta」の公式サイト。
Google AI（外部）GoogleのAI技術や最新サービスに関する情報を提供する公式サイト。
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